さくらんぼと桜の関係|さくらんぼがなる桜の種類を紹介
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初夏の宝石「さくらんぼ」がなる桜の種類や「街中の桜の実は食べられる?」など、さくらんぼと桜の関係について詳しく紹介します。
目次
さくらんぼがなる桜

さくらんぼとは、セイヨウミザクラという桜の実のこと。「さくらんぼ」という名前は桜の子という意味の「桜の坊」に由来しています。「さくらのぼう」がなまって「さくらんぼう」に変化し、今の呼び名である「さくらんぼ」に落ち着きました。「桜桃(おうとう)」と呼ばれることもあります。
さくらんぼは、すべての桜に実るわけではありません。さくらんぼが採れる桜の種類を紹介します。
セイヨウミザクラ(西洋実桜)

セイヨウミザクラは、名前の通り「実を食べるための桜」です。「さくらんぼ」として流通しているものは、この品種とその改良品種から採れたものです。
原産は西アジアですが、有史以前からヨーロッパに広まり、食用として栽培されていたといわれています。日本には明治初期に輸入されて北海道から栽培が始まり、冷涼な地域を中心に広がって、今では山形県が主な産地となっています。
日本で人気の果物となった結果、品種改良が盛んに行われ、実が大きなものや甘みの強いもの、赤い色が美しいものなど、たくさんの品種が作出されました。

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セイヨウミザクラは、樹高20m以上になる落葉高木で、春にソメイヨシノやオオシマザクラに似た花を咲かせます。花色は白く、つぼみは淡いピンクを帯びていることもあります。花びらは5枚で先に切れ込みがないのが特徴。花の直径は3~4cmと大きく、開花するとがく片が反り返ります。花が終わった後初夏にできる実は、直径2cm程度、熟すと黄色っぽい赤に色づきます。実は果肉が柔らかく、甘くみずみずしいのが特徴で、品種によって色や甘み、香りに違いがあります。
さくらんぼは、雨が多いと実が割れてしまうなど、とてもデリケートな果物。栽培農家ではビニールハウスで管理し、傷のない美しくおいしいさくらんぼを育てているそうです。
ソメイヨシノとの見分け方

ソメイヨシノの花
セイヨウミザクラも他のサクラと同じように観賞価値のある美しい花を咲かせます。花見で愛されるソメイヨシノとの大きな違いは、セイヨウミザクラは花と同時に葉が展開しますが、ソメイヨシノは開花後に葉が出てきます。また、セイヨウミザクラの花びらは先が丸くなっていますが、ソメイヨシノの花びらの先は切れ込みが入ったようなフォルムをしています。花咲く時期は同じ頃ですが、葉が出ているかどうかと花びらのフォルムで見分けることができます。
オオシマザクラとの見分け方

オオシマザクラの花
オオシマザクラも花と同時に葉が出てくるタイプの桜で、花色が白という点も似ています。一番の見分け方は、花びらのフォルムです。セイヨウミザクラの花びらは先が丸くなっていますが、オオシマザクラは先は切れ込みが入ったようなフォルムをしているので、よく観察すれば見分けられます。
他にもある!実がなる桜の種類
スミミザクラ(酸実実桜)
スミミザクラは、西アジア原産で樹高8m程になる落葉高木。「酸実実桜」という名前の通り、実は酸味が強いのが特徴で、生食ではなく果実酒や甘く煮て利用されます。
春に咲く花の色は白で、直径2~2.5cm程度と小さく、枝いっぱいに咲き誇ります。実は真っ赤で柄が長く、枝からぶら下がるように付きます。日本での栽培は少ない品種ですが、ヨーロッパでは広く栽培されています。ポルトガルで愛されるジンジーニャという果実酒は、このスミミザクラから作られたお酒です。
カラミザクラ(唐実桜)
カラミザクラは、シナノミザクラという別名でも呼ばれる中国原産の落葉高木。実は甘く、中国では生食されますが、日本ではあまり栽培されていません。
樹高3~8m、花の直径は2cm程度、色は白で花が咲いた後に葉が出てきます。開花時期は3月で実が熟すのは5月と、セイヨウミザクラより少し早いのが特徴です。ケイオウザクラやトウカイザクラなど、いくつかの桜の親になっています。
他の桜の実は食べられる?

公園や街中で見かける桜の実は食べられるのでしょうか?答えは「食べられるけど、おいしくない」です。
たまにソメイヨシノが黒ずんだ実を付けている様子を見かけます。子供の頃に食べたことがありますが、水分を多く含んでいるのでみずみずしさはありますが、甘みは少なく苦味があり、おいしいものではありませんでした。また、舌が黒くなるので、食べたことが親にバレて怒られた記憶もあります。
桜の実そのものは有毒ではありませんが、種子の中には摂取を控えた方がよい成分が含まれています。種を飲み込まなければ食べることは可能ですが、おいしくないし、街路樹は殺虫剤なども散布されているので、むやみに口に入れないようにしましょう。小さなお子さんが興味を示したら、そっとたしなめるようにしてください。鳥や小さな生き物たちの食料だと思って、枝に残しておきましょう。
初夏の宝石のような赤く甘いさくらんぼであるセイヨウミザクラは、花も実も魅力的な桜の仲間です。春がきたらセイヨウミザクラの木を探してみませんか。意外と身近な場所に咲いているかもしれません。
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