【アブラナ科のユニークな野菜】育てて食べる。はじめてさんのエディブルガーデン11月編

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古幡真恵

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公開日 :

Illustration:小野寺葉月

エディブルガーデンとは

エディブルガーデンの11月は「アブラナ科のユニークな野菜」。

さらにアブラナ科のブロッコリーの洗い方やキッチンガーデンでのアブラナ科野菜の花の楽しみ方をご紹介します!

▼家庭菜園でのちょっとした疑問にお答えする「エディブルガーデンQ&A」も合わせてご覧ください!

目次

アブラナ科ケールなどの幼苗期がそっくり!?

アブラナ科のこんなにもユニークな形の野菜たち

ブロッコリーの収穫のポイントと得する収穫方法

アブラナ科野菜の花蕾の洗い方のコツ

キッチンガーデンで楽しむアブラナ科野菜の花

アブラナ科ケールなどの幼苗期がそっくり!?

最近スムージーなどで人気の野菜ケールは「ヤセイカンラン」といって地中海沿岸に自生する植物がそもそもの原種といわれています。

幼苗期は兄弟みたいにそっくり!

このケール以外にも突然変異や品種改良を経て、ブロッコリーやカリフラワーなどの色や形も違う仲間が誕生します。生長するとこんなに違う形なのに幼苗期はそっくりなんです。

 

ケールの幼苗  このケールはカーリーケールという品種なので少し葉の縁の部分が縮れていますが、この形を覚えておいて次のブロッコリーの幼苗を見てみましょう。

ケールの幼苗

このケールはカーリーケールという品種なので少し葉の縁の部分が縮れていますが、この形を覚えておいて次のブロッコリーの幼苗を見てみましょう。

 

ブロッコリーの幼苗  いかがですか?先ほどのケールとなんだか似ていませんか?まだまたケールの仲間は続きます。

ブロッコリーの幼苗

いかがですか?先ほどのケールとなんだか似ていませんか?まだまたケールの仲間は続きます。

 

キャベツの幼苗  結球するキャベツも幼苗期にはケールやブロッコリーと同じように葉が外に開いていますね。

キャベツの幼苗

結球するキャベツも幼苗期にはケールやブロッコリーと同じように葉が外に開いていますね。

 

カリフラワーの幼苗  最後にカリフラワーですが本当に似ているので、アブラナ科のケールの仲間の苗を買ったらこのポットの色の違いが目印になります。

カリフラワーの幼苗

最後にカリフラワーですが本当に似ているので、アブラナ科のケールの仲間の苗を買ったらこのポットの色の違いが目印になります。

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アブラナ科のこんなにもユニークな形の野菜たち

これからご紹介するのはアブラナ科のケールの仲間たちです。花蕾(からい)といって花の蕾(つぼみ)が肥大したものや茎の部分が肥大したものなどがありますが、もとはみんな似たような幼苗からスタートして大きくなるのです。

ブロッコリー

花蕾(からい)部分を食用に改良されたブロッコリーは、小さなつぼみが集まっているためアブラナ科特有の黄色い花が咲きます。  植え付け:8月下旬~9月上旬  収穫:11月下旬~

花蕾(からい)部分を食用に改良されたブロッコリーは、小さなつぼみが集まっているためアブラナ科特有の黄色い花が咲きます。

植え付け:8月下旬~9月上旬

収穫:11月下旬~

 

ロマネスコ

螺旋状の模様の連なる美しい形をしています。花蕾部分が変異してできた野菜で、ブロッコリーとカリフラワーの中間のような味わいです。  植え付け:8月下旬~9月上旬  収穫:1月~

螺旋状の模様の連なる美しい形をしています。花蕾部分が変異してできた野菜で、ブロッコリーとカリフラワーの中間のような味わいです。

植え付け:8月下旬~9月上旬

収穫:1月~

 

カリフラワー

カリフラワーはブロッコリーの突然変異で花蕾部分が白くアルビノ化しています。白くてきれいな野菜です。  植え付け:8月下旬~9月上旬  収穫:11月下旬~

カリフラワーはブロッコリーの突然変異で花蕾部分が白くアルビノ化しています。白くてきれいな野菜です。

植え付け:8月下旬~9月上旬

収穫:11月下旬~

 

黒キャベツ

ケールのように葉を広げて上に向かって生長します。冬の寒さにより葉の凸凹が強くなり、甘みが増します。  植え付け:9月  収穫:12月中旬~

ケールのように葉を広げて上に向かって生長します。冬の寒さにより葉の凸凹が強くなり、甘みが増します。

植え付け:9月

収穫:12月中旬~

 

コールラビ

コールラビは、丸くコロンとした形が可愛らしい、ヨーロッパでキッチンガーデンによく植えられるとても人気のある野菜で、さきほどのロマネスコ同様に、アブラナ科アブラナ属の仲間です。コールラビの茎の部分が肥大化することにより、その部分を食べることができます。 ドイツ語で「コール」はキャベツ、「ラビ」はカブを示すことからも分かるように、カブのような食感です。コールラビを生で食べると、ブロッコリーやキャベツの芯よりも甘く瑞々しい、まるでリンゴのような爽やかな甘みに驚くほどです。なかなかお店で見かけないため、ぜひ育てて食べて欲しい野菜です。

カブに似た形をしていますが、これもヤセイカンランの仲間です。茎が肥大化した部分を食べます。

種まき:8月中旬~9月上旬

収穫:10月~

 

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ブロッコリーの収穫のポイントと得する収穫方法

ブロッコリーの頂花蕾(ちょうからい)が大きくなったのでみなさんがよくご存知の部分を収穫します。

ブロッコリーの収穫のポイント

収穫のポイントは切り口が雨などで濡れ、そこから腐れてしまわないように、お日様に向かって斜めにカットします。そうすることで、切り口が早く乾き腐らずにすみますが、ブロッコリーの収穫はこれだけではありません。

育てていないと食べられない!ブロッコリーの得する収穫方法

ブロッコリーは頂花蕾(ちょうからい)を収穫した後も、側花蕾(そくからい)といって、更にわき芽が出てきて、引き続き収穫することが出来ます。小さな側花蕾(そくからい)はお弁当に最適の大きさです。

 

スムージー人気も手伝って、最近ケールなどの「葉」野菜の人気がとても高まっています。同じようにブロッコリーの葉もスジもあまり気にならず、柔らかくそしておいしく食べることができます。

お店でもブロッコリーの葉を扱うところが出てきていますがまだ広く出回っていませんので、ブロッコリーを育てているならではの収穫ですね。

 

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アブラナ科野菜の花蕾の洗い方のコツ

カリフラワーは、ブロッコリーの突然変異で花蕾(からい)の部分が白くアルビノ化したものだといわれているんです。 日本では明治初期に鑑賞用として伝わり、1960年代に食用として一般的に普及し、白い綺麗な野菜として、メインディッシュのつけ合わせに使われてきましたが、1980年代に「緑黄色野菜ブーム」が広まり、ブロッコリーに人気の座を奪われました。 しかし、カリフラワーは癖がなく、生でも食べられるため、サラダやスープなど幅広く利用できる野菜です。 カリフラワーを食べている部分は花蕾(からい)なので、花揶菜(はなやさい)という別名があります。広い意味での食べられるお花「エディブルフラワー」の一種なんです。 12月上旬にカリフラワーをsana gardenで収穫しましたので、生で、茹でて、油で揚げるカリフラワーのレシピをご紹介します。

家庭菜園で育てたブロッコリーやカリフラワーなどは、他の野菜と違い密集した花蕾部分に虫が隠れている可能性があるので、しっかり洗いたいですね。

花蕾の洗い方のコツ

収穫したブロッコリーを袋に入れて、塩また食用の重曹を入れます。その後水を入れ袋を閉じ、10分ほど時間を置きます。最後に袋の中でふり洗いした後、仕上げにしっかり水で洗い流しましょう。こうすることで、万が一虫がいてもある程度取り除くことができます。

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キッチンガーデンで楽しむアブラナ科野菜の花

コンパニオンプランツと似たような効果をもたらす「バンカープランツ」というものがあります。 バンカーという言葉は「銀行」という意味があり、植物にやってくる害虫の天敵を増やすために育てる植物を総称してバンカープランツと言います。 このバンカープランツとして有力視されている植物は、ソラマメやオクラ、クローバー、マリーゴールド、ごま、むぎ、一部の雑草やハーブなどがあります。どんな害虫の天敵を引き寄せるのか、各々の植物の組み合わせが重要です。

アブラナ科の植物は、草本性で葉は互い違いにつきます。最大の特徴は萼片(がくへん)、花弁ともに4枚。十字に花が咲くので十字花植物とも呼ばれていました。

 

アブラナ科の植物は、草本性で葉は互い違いにつきます。最大の特徴は萼片(がくへん)、花弁ともに4枚。十字に花が咲くので十字花植物とも呼ばれていました。 アブラナ科の代表「菜の花」を思い浮かべてみてください。確かに十字の形に花が咲いていますね。

アブラナ科の代表「菜の花」を思い浮かべてみてください。確かに十字の形に花が咲いていますね。

 

ナズナの花  アブラナ科の野菜だけでなく、草花でもアブラナ科の花の特徴は似ています。

ナズナの花

アブラナ科の野菜だけでなく、草花でもアブラナ科の花の特徴は似ています。

キッチンガーデンでアブラナ科野菜の花を楽しもう!

購入したキャベツやコマツナ、水菜などでもアブラナ科の花を楽しむことができます。  室内の日当たりの良い環境なら、アブラナ科野菜の芯の部分を使って花を咲かせることができます。

家庭菜園で育てるだけでしか「アブラナ科野菜の花を楽しむことができない」と思っていませんか?じつは購入したキャベツやコマツナ、水菜などでもアブラナ科の花を気軽に楽しむことができます。室内の日当たりの良い環境なら、アブラナ科野菜の芯の部分を使って花を咲かせることができるんです。

 

キャベツや水菜、コマツナはとう立ちすると、黄色いアブラナ科特有の菜の花を咲かせます。キッチンガーデンとして気軽に楽しむことができますよ。

キャベツや水菜、コマツナはとう立ちすると、黄色いアブラナ科特有の菜の花を咲かせます。キッチンガーデンとして日々生長するアブラナ科野菜を花が咲くまで楽しむことができますよ。

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古幡真恵

農業研究センターで6年間、大豆と稲の研究作物の栽培及び実験助手業務に従事。その後、屋上ガーデン・屋上菜園などの管理業務、エディブルフラワー事務局を経て、植物ライターに。植物・園芸サイトやフリーペーパーなどで活動。

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