エゴマ(荏胡麻)って?大葉(しそ)との違いや食べ方を紹介
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エゴマ(荏胡麻)ってどんな野菜?大葉(しそ)との違いや食べ方、レシピ、気になるエゴマ(荏胡麻)油についても紹介します。
目次
エゴマ(荏胡麻)とは?基本情報
- 学名:Perilla frutescens var. frutescens
- 科名・属名:シソ科シソ属
- 分類:一年草
エゴマ(荏胡麻)の特徴
エゴマは、シソ科シソ属の一年草。夏に旬を迎える香味野菜です。βカロテンやビタミンCが豊富で、とても栄養価の高い野菜として知られています。韓国料理によく登場する食材で、葉で焼肉を巻いたり、醤油漬けにしたりと利用されます。日本でも、葉や種子から採れた油を食用にするなど活用されています。中国大陸から渡来したとされていて、縄文時代の遺跡からも種子が発見されているくらい古くからあったようです。
エゴマは、名前に「ゴマ」と付きますが、ゴマ(胡麻)とは全くの別種です。
エゴマの葉の味と特徴
エゴマの葉の味は、苦味とほんの少しのえぐみ、それからミントのような清涼感のある香りと、ゴマのような独特の風味が特徴です。大葉と違い、葉に厚みがあるので、しっかりとした食感。味というより香りのインパクトが強いので、薬味やサラダのアクセントに使用できます。
エゴマ(荏胡麻)と大葉(しそ)の違い
左がエゴマ、右が大葉
- エゴマの学名:Perilla frutescens var. frutescens
- 大葉の学名:Perilla frutescens var. crispa
よく似ているエゴマと大葉の違いについてわかりやすくお話します。
エゴマと大葉の違いは、同属同種の変種だということ。学名にある「var.」というのは変種のことを指します。つまり簡単にお話しすると、同じ「Perilla frutescens」という植物の、変種の「frutescens」と「crispa」ですよ、ということです。
エゴマは、茎は四角く、楕円形で縁に小さなギザギザのある明るいグリーンの葉、はっきりとした葉脈が特徴。見た目は大葉にとてもよく似ていますが、大葉より少し大きく7~12cm程度、全体のフォルムは丸みを帯びていて、縁のギザギザも控えめです。さらに、葉には白い軟毛が生えているという違いもあります。
エゴマと大葉は、味、食感、香りも違う野菜です。
エゴマ(荏胡麻)の食べ方|レシピ3種
エゴマの葉は、生でも加熱しても楽しめます。香りを楽しむなら加熱しすぎないのがおすすめ。香りと食感を楽しめるレシピを3種紹介します。
エゴマ(荏胡麻)の醤油漬け
材料
- エゴマの葉 10枚くらい
- aしょうゆ 大さじ2
- a砂糖 大さじ½
- a酒 大さじ1
- aごま油 大さじ1
- aすりおろしニンニク 少々
- a粗挽き粉唐辛子(一味唐辛子でも) 小さじ1
- aごま 大さじ1
作り方
- エゴマの葉は洗って茎を切り落とし、水気を切る
- aの調味料を容器に入れ、よく混ぜ合わせて漬けダレを作る
- 葉を1枚ずつ漬けダレに入れていく
- すべての葉を入れたら蓋をして1時間程度寝かせたら出来上がり
お肉、お刺身を巻いたり、ごはんに乗せたりしていただきます。キュウリにこれをを巻くだけで、お酒が進むおつまみになります。
エゴマ(荏胡麻)とズッキーニのナムル
材料
- エゴマの葉 10枚くらい
- ズッキーニ 1本
- aコチュジャン 大さじ1
- aみそ 小さじ1
- aしょうゆ 小さじ1/2
- a砂糖 小さじ½
- a酢 大さじ1
- aおろしニンニク 少々
- aすりごま 少々
- a塩 少々
作り方
- aの調味料をボウルに入れて混ぜ合わせておく
- エゴマの葉は5mm幅の千切り
- ズッキーニは5mm程度の輪切りにしてから千切り
- エゴマの葉とズッキーニを調味料を混ぜてあるボウルに入れ、全体が馴染むように和えたら出来上がり
簡単にできておいしいナムルです。ズッキーニの代わりにキュウリでも作ることができます。キュウリは水分ができるので、ちょっと味を濃くしてもよいでしょう。
エゴマ(荏胡麻)と香味野菜、豚肉の炒めもの
材料
- 豚肉(薄切りや豚小間など) 200~300g
- エゴマ の葉10枚
- 黄ニラ 1束
- ミョウガ 2~3個
- aしょうゆ 大さじ1
- a酒 大さじ1
- a甜面醤 小さじ1/2
- a豆板醤 小さじ1/2
- a片栗粉 大さじ1
作り方
- 豚肉を、aの調味料で和えておく
- エゴマの葉は5mm幅、黄ニラは5cmの長さ、ミョウガは半分に切って縦に薄切りにする
- フライパンを熱し、豚肉を炒める
- 火が通ってきたら、その他の野菜を入れてさっと炒め合わせる
- お皿に盛って出来上がり
野菜は香りと歯ごたえを楽しみたいので、炒め過ぎないように注意しましょう。
黄ニラを豆苗や万能ねぎに変更しても楽しめます。
エゴマ(荏胡麻)油とは?
エゴマ油とは、エゴマの種子から採れる油のこと。小さな小さな実のなかにある種子から抽出される植物油です。必須脂肪酸のα-リノレン酸を他の植物油よりも多く含んでいるため、血液サラサラ効果が期待できる健康食品として人気があります。また、食用の他に、油絵具等の塗料にも使用されます。
エゴマ(荏胡麻)の育て方
場所、用土
日当たりの良い場所を好みますが、半日陰でもよく生長します。市販の野菜用培養土で問題ありません。
水やり
鉢植えは、表土が乾いたら鉢底から流れ出てくるくらい、たっぷりと水やりします。乾燥が苦手なので、地植えも乾燥が続くようなときは水やりを行います。
肥料
特に必要はありません。鉢植えは、生育の様子を見ながら適宜施肥を行いましょう。過肥は病害虫の原因となる心配があります。
病害虫と対処法
フキノメイガの幼虫の食害にあうことがあります。見つけ次第駆除します。乾燥が続くとハダニが発生する心配があります。適宜葉水を行うようにしてください。
▼エゴマと大葉は育て方もほぼ同じ。ぜひ参考にしてください。
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