シソ(大葉)のプランターでの育て方【家庭菜園におすすめの夏野菜】

金子三保子

金子三保子

このライターの記事一覧

公開日 :

夏の食卓に欠かせない葉もの野菜「シソ(大葉)」。ひと株あれば、毎日数枚使う程度の量はまかなえるので、家庭菜園におすすめの夏野菜です。プランターで育てる上でのポイントをいくつかご紹介します。

目次

シソ(大葉)とは?

シソ(大葉)

  • 学名:Perilla frutescens var. crispa
  • 科名、属名:シソ科シソ属
  • 分類:一年草

シソ(大葉)は古くから自生しているシソ科の一年草。最近は一年中流通する野菜ですが、本来の旬は初夏~秋。

爽やかな香りの葉だけでなく、芽、花穂、実も食用にでき、薬味や刺身のつま、天ぷらなどに使われます。ミネラルやビタミンなどの栄養価も高い上に、魚の臭みを抑える効果や防腐・殺菌効果などの薬効があり、昔から夏の食卓に欠かせない葉ものとして利用されてきました。

目次に戻る≫

シソ(大葉)のプランター栽培のポイント

シソ(大葉)は育てやすく様々な料理に合うため、夏の家庭菜園でも定番的な存在。プランターでも育てることができます。

苗として流通している時点では草丈15~20cmくらいのものが多いですが、庭や畑に植えると70~80cmくらい、時には1m近くまで育つこともあります。ひと株あれば毎日数枚使う程度の量はまかなえるので、初夏に苗を購入して育ててみませんか。プランターで育てる上でのポイントをいくつかご紹介します。

プランターは大きめのサイズを選ぼう

シソ(大葉)

畑の隅でこぼれ種で発芽したシソ(大葉)。8月半ばになると人の股関節くらいの丈になることも。

シソ(大葉)は地植えだと70~80cmくらいには育つ植物です。写真のシソ(大葉)はこれで1株。こぼれ種で発芽して周囲の雑草に負けずにたくましく育っています。

限られた土の中で根を張るプランター栽培はここまで大きくはなりませんが、できれば大きめ(8号=24cm)以上のプランターで育てることをおすすめします。2~3苗を育てるなら65cm幅の横長プランターに2~3株が適量です。

小さなプランターでも育てることはできますが、土の量が少ないと根を伸ばすことができないため収穫量は減ります。鉢のサイズと収穫量は比例し、同じプランター栽培でもプランターのサイズによって、収穫時期の7月以降になると、びっくりするくらい草丈、横幅ともに違いがでます。

種から?それとも苗から?

価格的には種一袋と一苗の値段は同じくらいです。

種一袋にはたくさんの種が入っていて消費期限もあるため、購入した年中にまく必要があります。ひとつのプランターに植える目的ならば苗で購入するのが現実的です。

ただし、種まきでしか味わえないこともあります。種まきは、種をまいて発芽した芽の中から良い芽を残して育てていくわけですが、その過程で摘み取る間引き菜(いわゆるベビーリーフ)は、サラダやお刺身のつまなどにして楽しむことができます。

本葉が1~2枚出た頃のシソ(大葉)は「芽紫蘇(めじそ)」と呼ばれています。芽紫蘇を味わってみたい方は種からチャレンジしてみましょう。家庭菜園仲間が周りにいるなら種を分け合ってもよいですね。

苗の流通

シソ(大葉)の苗の流通は4月後半~5月頃からです。生育適温の20℃以上になった頃に苗を購入して植え付けるとよいでしょう。

目次に戻る≫

シソ(大葉)の育て方|種まき、植え付けと育苗

プランターの置き場所

シソ(大葉)は日当たりの良い場所から半日陰まで栽培可能ですが、光が足りないと徒長したり、葉の色や香りが悪くなります。基本的には光が必要ですが、強い日差しが当たりすぎると葉が固くなります。柔らかい葉に比べると、固い葉は食感も風味も落ちるため、真夏はプランターを半日陰程度の場所に移動させましょう。プランターを移動できない場合は、寒冷紗などで遮光する方法もあります。

種まき

シソ(大葉)は土の温度が高くなってからでないと発芽しません。種まきは4月後半以降の暖かくなってからがまきどきです。通常発芽までに10~15日ほどかかります。種の皮が硬くて水分を吸収しにくいので、一晩水につけて吸水させてからまくと発芽しやくなります。

また、シソ(大葉)は好光性種子のため発芽する際に光を必要とします。プランターに直まきする場合は、種を1~2cm間隔くらいにばらまきした後、土は軽くかぶせる程度にして水やりをします。発芽したら間引きながら最終的に良い芽を残して育てます。間引いた芽は芽紫蘇として楽しみましょう。

いくつかの苗を作りたい場合は、ポットにまいて育苗し、間引きながら良い芽を残して育てる方法もあります。

植え付け

容易するもの
苗、プランター、土(野菜やハーブ用などの培養土)、鉢底ネット、鉢底石、元肥

植え付け方

シソ(大葉)の育て方|植え付け

  • プランターの底面が埋まる程度に鉢底石を敷いてから、元肥と土を入れます。
  • 最近の土は「元肥」が入っているものが多いので、元肥入りの土ならば元肥を入れる必要はありません。
  • 苗の数は円形プランターは中央に1株、横長プランター(横幅65cm)なら2~3株が適量です。

 

ウォータースペース

  • 土を入れる量はプランターの8割程度。必ずウォータースペースを確保しましょう。(水やりをすると一時的に土が膨張して上がってくるのですが、ウォータースペースがあるとプランターの外に土が流出しません。

 

  • ポットから苗をそっと抜き取り、ポットの土の上部とプランターの土の上部が同じ高さになるくらいに苗を植えます。

 

  • 植え付けたら苗と新しい土が密着するように押さえつけ、ぐらつかないようにします。
  • 最後にプランターの鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと優しい水流で水やりをします。
  • 水やりをした後に苗が傾いていないかを確認し、傾いていたら土に対して垂直になるように調節しましょう。(植え付け時に傾いていると、そのまま斜めに生長してしまいます)

植えてすぐは摘まないで!…まずは育苗に集中しよう

5月の上旬に植えたシソ(大葉)が収穫できるようになるのは、早くても6月後半あたりから。それまでは苗を育てる期間です。植えたばかりのシソ(大葉)を摘み取ってしまうと、生育が鈍り、株の見た目も不格好になります。

苗を買ってすぐに料理に使いたいのは山々ですが……しばらくは育てることに専念しましょう。

水やりと肥料

水やり

地植えとプランターでの育て方で一番違うのが水やり。プランター栽培は、水やりは必須の作業です。タイミングと与える量は、プランターの上の土の表面が乾いてきたら、鉢底から流れ出るくらいたっぷり与えましょう。置き場所や天候、温度と湿度によって土の乾くタイミングは日々変わります。土を確認しながら、ちょうどよいタイミングで水やりをしましょう。

水やりは基本的には土に与えますが、真夏の乾燥している晴れた日は、葉の表裏に葉水を与えるとハダニの予防になります。

追肥

最初の「元肥」がどれくらい効果が続くのかを確認してから、追肥のタイミングを決めましょう。

肥料は、株元にまくタイプの野菜用の緩効性の有機肥料が簡単で手軽です。使用する肥料によって与える頻度は変わるので、使用前に確認してから適量を追肥するようにしましょう。

目次に戻る≫

シソ(大葉)の育て方|摘心

たくさんのシソ(大葉)を収穫するためにやってみよう!

たくさんの葉を収穫するために行う作業、「摘心」をご紹介します。摘心せずに葉だけを収穫し続けた株と摘芯した株だと最終的に収穫できる葉の量に違いが出ます。

摘心のタイミング

葉菜類とハーブ類は(植物の性質や育ち方にもよります)、主に3~5節目くらいで主枝を摘芯します。

シソ(大葉)には節があり、節から葉が出る仕組みです。茎が5節以上伸びてきたら、3~5節目のわき芽の上で摘芯してわき芽の生長を促します。

摘心の位置

シソ(大葉)の摘心 プランター栽培

両脇のわき芽の上で摘心すると、わき芽が次の茎と葉として生長します。1本だった茎が2本になるので、これを繰り返すと倍量の葉を収穫できるようになります。

 

シソ 摘心位置

順調に生長すると、真夏は葉がこみあってきます。込み合いすぎた部分をすかす目的で剪定する時も、わき芽の上を切るようにしましょう(指をさしているあたり)。

風通しの良い株にすると、それぞれの葉に光が当たり光合成ができるので、苗が健康に育つとともに病害虫の予防にもつながります。

目次に戻る≫

シソ(大葉)の育て方|収穫

シソ(大葉) 収穫

シソ(大葉)の収穫はいつから?

本格的にたくさん収穫できるのは、夏野菜の収穫が始まる時期と一緒で7月に入ってから。通常の葉の収穫は、本葉が10枚以上になったあたりから下の葉から順次収穫します。

シソ(大葉)に限らず、野菜や花の収穫は朝、無理ならば夕方に行いましょう。

植物にとって昼間は水分を発散する蒸散タイム。同じ日に収穫したものでも、朝に収穫したものと昼間に収穫したものでは日持ちが変わることがあります。

シソ(大葉)の収穫はいつまで?

しそ(紫蘇) 花穂 花言葉 育て方 種類

短日植物*のため、9月頃になると花が咲き始めます。花が咲き、種が実ってその株の寿命は終わります。花芽が付き始めると、徐々に新しい葉はできにくくなります。

環境に合うと翌年からは植えた周囲に種がこぼれて発芽します。スペースに余裕がある方は、株が完全に枯れていくまでそのままにしてみてください。庭でなくても、他の植物が植えられているプランターの上で発芽するなんてこともあります。

*短日植物とは?日照時間が短くなるのを感じて花芽をつける性質の植物のこと

どこを摘んだらいい?シソ(大葉)の収穫の方法

シソの収穫

通常の葉の収穫は、下の葉から順次収穫します。

収穫する時は、必ず左のように葉柄(ようへい)をつけて摘み取りましょう。その日の料理に使うシソ(大葉)は、葉柄を数ミリカットして、切り口を水につけて吸水させておくと、シャキッとみずみずしい状態で料理に使うことができます。右のように葉が破けてしまったものは、保存には向かないのですぐに使いましょう。

▼シソ(大葉)の収穫について詳しくご紹介しています。

 

目次に戻る≫

シソ(大葉)保存法

しその保存

お店で販売されているシソ(大葉)が10枚が一組になって、切り口を水につけられた状態で売られているのを見かけたことがある方も多いのでは。

その日の料理に使う葉は、葉柄を数ミリカットして、切り口を水につけて吸水させておくと、シャキッとみずみずしい状態で料理に使うことができます。水の量はごくごく少なくて大丈夫です。葉が水に浸かってしまうと黒ずみの原因になります。浸かるのは切り口のみにしましょう。

▼シソ(大葉)は冷蔵、冷凍にするともっと日持ちします!

 

目次に戻る≫

ひと株あれば毎日数枚使う程度の量はまかなえるので、初夏に苗を購入して育ててみませんか。

 

▼編集部のおすすめ

シソ(大葉)

  • シソ(大葉)は草丈約70~80cm位の日本に昔から生育している植物です。シソ(大葉)の葉は柔らかく、とてもさわやかでよい香りが特徴的です。 シソ(大葉)は一度育つとたくさんの葉が茂り、収穫してもわき芽から次々と葉が生えてきます。こぼれ種でも発芽し、まいた記憶もない場所から生えてきたりもします。 緑色の葉紫蘇は別名大葉とよばれています。葉は緑色の他に赤紫の赤じそがあります。赤じそは梅干しの色付けなどに利用されたり、シソジュースの材料としても使用され鮮やかな赤色が魅力的です。  シソ(大葉)は、中国、ベトナム北部、韓国、日本に分布しています。日本では縄文時代の遺跡からも発掘されていることから、古くからシソ(大葉)が生育していたことが分かります。中国後漢末期の名医「華佗」が食中毒の治療に使ったことから、蘇りの薬草として世に広められたといわれています。そのことから紫蘇と名付けられたとも伝えられています。

 

 

LOVEGREEN(ラブグリーン)メールマガジン会員募集中!

関連ワード

今月のおすすめコンテンツ

「シソ(大葉)のプランターでの育て方【家庭菜園におすすめの夏野菜】」の記事をみんなにも教えてあげよう♪

金子三保子
金子三保子

フラワーコーディネーター、フォトグラファー、ライター。 2022年6月、日東書院本社より「植物のきもち ~がんばりすぎないガーデニング」出版。 ギフトや装花などのフラワーコーディネート、自身でコーディネートした作品の撮影、雑誌や会員情報誌への提案など幅広く活動中。現在は植物に関する記事の執筆にも携わる。庭仕事はライフワーク。映画「余命1ヶ月の花嫁」ブーケ製作。

このライターの記事一覧

LOVEGREEN 公式アカウントをフォロー!

  • Instagram
  • Facebook
  • LINE
  • Twitter

関連サービス

LOVEGREEN(ラブグリーン)メールマガジン会員募集中!

植物の悩みならLOVEGREEN(ラブグリーン)のQ&A

ミドラス