里芋(サトイモ)の育て方|収穫まで5か月の栽培記録

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戸松敦子

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里芋(サトイモ)を畑で育てた様子(畑の土の準備、植え付け、水やり、肥料、土寄せ、除草、収穫など)を家庭菜園ならではの視点で詳しくレポートします!

撮影協力/アグリス成城

目次

里芋(サトイモ)とは

サトイモ(里芋)

里芋(サトイモ)は、地下茎が肥大した部分を食用とするサトイモ科の野菜。東南アジア原産で、日本での歴史は古く、稲作以前の縄文後期から栽培されてきました。山で採れる山芋に対して、里で栽培されることから里芋と呼ばれるようになったと言われています。

株の中心に親イモができ、その周りに小さな子イモがつきます。「たけのこ芋」のように主に親イモを食べる品種、「土垂(どだれ)」などのように主に子イモを食べる品種、「八つ頭」のように親イモも子イモも両方食べる品種など、色々な品種があります。また、「八つ頭」のように葉柄をずいきとして食用にする品種もあります。

里芋(サトイモ)は高温多湿を好むため夏の暑さには強いのですが、乾燥に弱いので水もちの良い土に植えて水やりをしっかり行うことが大切です。また、低温に弱く、霜に当たると葉が枯れるため11月頃が収穫の適期となります。

里芋(サトイモ)の主成分はデンプンとタンパク質で、食物繊維、カリウム、ビタミンC、ビタミンB1、B2、B6など様々な栄養素を含んでいます。里芋(サトイモ)特有のぬめりには、消化を助けたり免疫力を強めて病気を予防する効果があると言われています。

里芋(サトイモ)の花言葉は「繁栄」「愛のきらめき」「無垢の喜び」です。

▼里芋(サトイモ)の花言葉はこちら

 

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里芋(サトイモ)を植える畑の準備

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里芋(サトイモ)は、連作障害が出やすい野菜です。里芋(サトイモ)を栽培した同じ場所には、少なくとも3~4年は間をあけてから植え付けましょう。

畑の土が酸性に傾いている場合は、植え付ける2週間前くらいに石灰(苦土石灰・消石灰)をまいて深く耕します。その1週間後に堆肥と元肥を土に混ぜ込んでなじませましょう。雨の多い日本の土は、ほとんどが酸性よりと言われているため石灰をまくことが多いですが、酸度計を使って土のpHを調べることもできます。

石灰(苦土石灰・消石灰)をまいてから、堆肥と元肥を混ぜるまで1週間あける理由は、石灰と窒素分を含む肥料を合わせると、窒素分がアンモニアガスとなって消失してしまうためです。

時間が無くて日数が取れない場合は、有機石灰と完熟堆肥、有機元肥を使うといっぺんに混ぜ込んですぐに植え付けをすることができます。

 

肥料 混ぜ込み

私が借りている菜園では、スタッフの方が年に一度、土のメンテナンスを行ってくれるので、自分で石灰や堆肥の混ぜ込みはせず、菜園指定の有機元肥を混ぜ込んですぐに植え付けることができます。そのあたりは貸菜園によって規則が異なるので、石灰などを混ぜ込む場合は事前に管理者に確認しましょう。

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里芋(サトイモ)の植え付け

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里芋(サトイモ)の種イモは、丸くふっくらとしていて、芽が傷んでいないものを選びます。今回は「土垂(どだれ)」を育てることにしました。

ジャガイモはウィルス系の病気に感染しやすいため、種イモ専用のジャガイモを植え付けた方が良いのですが、里芋(サトイモ)については、土がついたままで品質の良いものであれば、食用として購入したものでも種イモにすることができます。庭で地植えにしたり、大きいプランターでも気軽に育てられますね。

 

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6月8日

株間を30~40cmとり、深さ10cmくらいの穴を掘って種イモの芽を上にして植え付けます。土をかぶせてたっぷり水やりしました。

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里芋(サトイモ)の生長の様子|水やり・肥料・土寄せ

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6月27日

植え付けから約20日後の様子です。小さな茎葉が出てきました。葉が水をはじいて、キラキラした丸い粒になって転がる姿が可愛いですね。(^^)

週に1回、たっぷり水やりを続けていきます。

 

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7月4日

植え付けから約1か月が経ちました。株元から根が伸びたあたりを想像して、周りに有機肥料を埋めていきます。8月にも追肥を行いました。

追肥と同じタイミングで、土を株元に寄せて盛る「土寄せ」の作業をしておくと、子イモが地上に出てくることなく大きく生長できます。

 

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7月18日

茎葉が伸びてきました。周りに雑草が生えてきて栄養分を取られてしまうので、雑草取りをしておきます。

 

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9月12日

茎葉が立派に生長してきました。子イモから出てきた小さな芽をそのままにしておくと、細長くて質の悪い里芋(サトイモ)ができます。小さな芽は、株元から外側に倒して土で埋めておくとよいそうです。

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里芋(サトイモ)の収穫

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11月14日

茎葉が黄色くなって横に倒れて枯れそうになってきたので、いよいよ収穫の適期です。

 

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11月14日

地ぎわで茎を切り取り、里芋(サトイモ)を傷つけないように株の周りを大きく掘り起こして収穫するのが基本ですが、今回は株元の茎をしっかり持って引き抜いてみることにしました。(^^)

 

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11月14日

茎が切れてしまうかと思いきや、上手く引き抜けそうです!里芋(サトイモ)ができているのかドキドキの瞬間です。

 

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11月14日

親イモの周りに、たくさんの子イモがついているのが確認できます。(^^)

 

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11月14日

親イモから子イモをはずして、土を落として根を切ってきれいにします。

 

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11月14日

1株からこれだけの子イモが採れました!

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土垂の親イモは食べられる?

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里芋(サトイモ)は収穫したてが美味しいということで、さっそく筑前煮を作りました♪

土垂という品種は、親イモが硬いので子イモだけが店頭に並びますが、毒があるなどではないので食べてみました。確かに、子イモより硬く、ねっとり感があまりなくて実がつまっている感じです。でも、小さく切ってよく煮たら美味しく食べられました。翌日はさらに味が染み込んでgoodでした。(^^)

今年はとても暑い夏でしたが、里芋(サトイモ)を枯らさずに育てることができて良かったです!

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戸松敦子

グリーンアドバイザー、ハンギングバスケットマスター、野菜ソムリエ、家庭菜園検定2級。園芸業界で植物全般を幅広く学び経験してきました。LOVEGREEN編集部では主に寄せ植えやリース作り、ボタニカルピープルなどの取材を担当。人が植物と心地良く暮らし、その幸せの連鎖が世界中に広がっていくことを願います。趣味はママさんサッカー。都大会優勝を目指して日々練習しています。

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