ムラサキシキブの育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ムラサキシキブ
- 学名
Callicarpa japonica
- 英名
- Japanese beautyberry
- 和名
- 紫式部
- 科名
- シソ科
- 属名
- ムラサキシキブ属
- 原産地
- 日本
ムラサキシキブの特徴
ムラサキシキブは、秋に実る紫の実が美しい日本原産の落葉低木で、山地の湿地や森林に自生しています。葉の色は、実がなりだす初秋は緑、秋が深まってくると徐々に黄色く色づき、紫色の実と葉の色合いが目を引きます。その美しい実から英名ではJapanese beautyberryとも言われています。実は葉が落葉した後もしばらくついていますが、冬に自然に落下します。
ムラサキシキブの近縁にコムラサキがあり、流通上はコムラサキも含めてムラサキシキブとして販売されています。園芸店で販売されているムラサキシキブはコムラサキの方が多いため、個人宅や公園などの公共スペースの植栽で見られるのはほとんどがコムラサキです。それぞれは樹高や実の付き方に違いがありますが(下記参照)育て方に違いはありません。
ムラサキシキブの詳細情報
園芸分類 | 庭木、落葉 |
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草丈・樹高 | 2~3m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
花色 | ピンク |
開花時期 | 6月 |
ムラサキシキブの種類

シロシキブ(白式部)
コムラサキの園芸品種で実の色が白。
ムラサキシキブの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
剪定 | ||||||||||||
開花 | ||||||||||||
実の鑑賞期 |
ムラサキシキブの栽培環境
日当たり・置き場所
ムラサキシキブは、日当たりが良い場所からやや日陰気味の場所まで幅広く植栽することができます。極端に光が足りないと花がつかないので実も楽しむことができません。
用土
特に土質を選びませんが、やや湿り気のある土が好みです。腐葉土など有機質の入った水保ちの良い土が適しています。
ムラサキシキブの育て方のポイント
水やり
地植えは、根付いてからの水やりの必要はありません。
鉢植えは、湿り気味の土を好むので真夏の水切れに注意しましょう。
肥料
自然の循環ができている肥えた土ならば、特に与えなくても毎年開花します。花付きが悪くなってきたようであれば、落葉期に緩効性肥料もしくは有機質肥料(園芸用として市販されている固形の油粕など)を与えましょう。
鉢植えは、花の開花後と冬に緩効性肥料もしくは油粕などを少量施す程度で十分です。
病害虫
目立った病害虫の害はありませんが、日当たりと風通しの悪い環境に植えるとカイガラムシがつくことがあります。
ムラサキシキブの詳しい育て方
選び方
葉の色が美しい緑で、樹形が美しい株を選びましょう。市販で流通しているムラサキシキブは、ほとんどがコムラサキです。実がついている時期ならば、簡単に見分けることができます。
こだわりがある場合は、ムラサキシキブとコムラサキの両方の取り扱いがある園芸店で購入しましょう。
植え付け
極端に乾燥の激しいところを避けた場所に植え付けましょう。真冬を除いた落葉期が植え付け適期です。
根鉢のサイズの倍程度の幅と深さの穴を掘り、元肥として腐葉土や堆肥(もしくは緩効性肥料)を土に混ぜ込んで植え付けましょう。
植え付けたらたっぷりと水やりを行います。植え付け直後はぐらつきやすいため、しばらくは注意深く様子を見るようにしましょう。支柱を添えるのもよいでしょう。
剪定・切り戻し
特に剪定の必要はありません。樹形を整えたい場合は、落葉中の冬に剪定しましょう。
剪定する枝の目安は、古くて長く伸びた枝を枝元から剪定します。そのような枝は花が開花しにくいためです。枝の途中で剪定してしまうと、そこから枝分かれしてしまい、枝ぶりが乱れ、葉が密集してしまうので注意しましょう。
植え替え・鉢替え
鉢植えのムラサキシキブは、根詰まりが起きやすいので2~3年に一度植え替えを行いましょう。
花
ムラサキシキブの花は、6月に開花します。華やかな実に比べると、花は控えめな印象です。
収穫
花の開花後、秋に実がなります。
落葉して実だけの状態になった枝ものが生花として秋に流通しますが、ほとんどはコムラサキであることが多いようです。実つきの枝は、生け花の他、ドライフラワーにもなります。
夏越し
極端に西日が当たると乾燥し、葉を落としてしまうことがあります。植栽する場所と鉢の置き場所は、夏場の日当たりを意識して決めましょう。
冬越し
ムラサキシキブは、耐寒性があるため特別な冬越しの対策は必要はありません。冬は落葉し、実はしばらくは枝に残ります。春になると再び芽吹きます。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
挿し木で増やすことができます。秋の実が出来たら果肉を洗い、種を取り出してまくこともできます。