白木蓮(ハクモクレン)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- 白木蓮(ハクモクレン)
- 学名
Magnolia denudata
- 英名
- Yulan magnolia
- 別名・流通名
- ハクレン、ハクレンゲ
- 科名
- モクレン
- 属名
- モクレン
- 原産地
- 中国
白木蓮(ハクモクレン)の特徴
白木蓮(ハクモクレン)は、別名ハクレン、ハクレンゲとも呼ばれている中国原産のモクレン科の落葉高木。街路樹、公園、庭園、寺院、個人のお庭など身近な場所にも植栽されています。
つぼみのときは銀色の毛で覆われ、3月~4月に白い美しい大輪の花を咲かせます。樹高は10~15mくらいになり、枝先に白い大きな花が開花します。
通常、モクレンというと紫色のモクレンのことをさすのが一般的で、紫の花はシモクレン、白い花はハクモクレンと呼ばれています。開花時期は同じ3月~4月ですが、白木蓮(ハクモクレン)の方が若干早く開花が始まります。
白木蓮(ハクモクレン)の詳細情報
園芸分類 | 庭木 |
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草丈・樹高 | 10m~ |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
花色 | 白 |
開花時期 | 3月~4月 |
白木蓮(ハクモクレン)の花言葉
白木蓮(ハクモクレン)とモクレンの違い
モクレン(シモクレン)
モクレンというと紫色のシモクレンのことをさすのが一般的です。
シモクレンの丈は5m前後ですが、白木蓮(ハクモクレン)は、10m以上になる高木です。開花時期は、白木蓮(ハクモクレン)の方がシモクレンより若干早く開花します。
白木蓮(ハクモクレン)とコブシとの違い
コブシ
白木蓮(ハクモクレン)
見た目が似ている白木蓮(ハクモクレン)とコブシの見分け方で、一番簡単な方法は花びらの枚数です。コブシは6枚であるのに対してハクモクレンは9枚です。
花の向きは、白木蓮(ハクモクレン)は上を向いて咲くのに対して、コブシは上向きや横向き、斜めなど様々な方向を向いて咲きます。
開花時期は、白木蓮(ハクモクレン)の方が若干早く、3月上旬から中旬、コブシは、ソメイヨシノと同じくらいの3月下旬から4月にかけてです。
白木蓮(ハクモクレン)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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開花 | ||||||||||||
植え付け(厳寒期を除いた落葉中) | ||||||||||||
剪定 |
白木蓮(ハクモクレン)の栽培環境
日当たり・置き場所
白木蓮(ハクモクレン)は、日当たりと風通しの良い場所を好みます。日当たりの良い場所で育てたほうが、花付きが良くなります。高木に分類される木のため、地植えで栽培するのが一般的です。
用土
湿り気のある肥沃な土を好みます。よほどのやせた土地でなければ問題なく育ちます。
白木蓮(ハクモクレン)の育て方のポイント
水やり
白木蓮(ハクモクレン)は、高木に分類されるので地植え向きの木です。植え付け後、根付いてからの水やりは基本的には降雨に任せて問題ありません。
鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをしましょう。
肥料
自然の循環ができている肥えた土ならば特に与えなくても毎年開花します。
与える場合は、寒肥(1月~2月)と花後に緩効性肥料もしくは有機質肥料(園芸用として市販されている固形の油粕など)を株元に与えましょう。
白木蓮(ハクモクレン)の詳しい育て方
選び方
葉の色つやが良く、主幹がしっかりとした枝ぶりの良い苗木を選びましょう。
植え付け
白木蓮(ハクモクレン)の植え付けは、厳寒期を除いた落葉中に行います。最終的には10m以上になる高木なので、生長後を考慮して植え付け場所を決めましょう。
根鉢のサイズの倍の幅と深さの穴を掘り、元肥として腐葉土や堆肥(もしくは緩効性肥料)を土に混ぜ込んで植え付けましょう。
植え付けたらたっぷりと水やりを行います。植え付け直後はぐらつきやすいため、しばらくは注意深く様子を見るようにしましょう。支柱を添えるのもよいでしょう。
剪定・切り戻し
白木蓮(ハクモクレン)は、強い剪定を好まない樹木です。特に生長期の夏~秋にかけて、強く剪定すると枯れこむことがあるので注意しましょう。
自然樹形が美しい木のため、必ずしも剪定が必要ではありませんが、混みあった枝、ふところ枝(幹付近から伸びた枝)、立ち枝があるようなら付け根で剪定しましょう。
剪定時期は落葉中の2月までが適時です。その頃には翌年の花芽が目視できます。花芽と葉芽の違いは、花芽の方が大きいので見分けることができます。
花
3月~4月に白い大輪の花が開花します。はじめに花が咲いてから葉が芽吹きます。
収穫
白木蓮(ハクモクレン)の枝ものは、切り花としても流通していて1月末ごろから出回りはじめます。
冬越し
秋に落葉し、冬は休眠期です。特に必要な冬越しの作業はありません。
1月中旬のハクモクレン
1月ごろになると、つぼみがはっきりと確認できるようになります。ふわふわとした柔らかい毛に包まれているのは、冬の寒さからつぼみを守るためだと考えられています。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
実生か接木で増やすことができます。実生の場合は、開花までに長い時間がかかります。