ダイコン(大根)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

  • ダイコン(大根)
植物名
ダイコン(大根)
学名

Raphanus sativus var.longipinnatus

英名
Japanese radish / Daikon
和名
大根
別名・流通名
すずしろ
科名
アブラナ科
属名
ダイコン属
原産地
地中海地方

ダイコン(大根)の特徴

ダイコン(大根)はアブラナ科の主に肥大した根の部分を食用とする野菜で、古くから栽培されてきたために、地域ごとに在来品種が多く存在します。

また、昔から品種改良がおこなわれてきたので、長いものや丸いものなどバリエーションが豊富で、ダイコン(大根)の品種は少なくとも200種類以上はあるともいわれています。辛みが特徴の辛み大根や、中国大根とよばれる内部が鮮やかな紅色や緑色のダイコン(大根)もあります。土地の名前が付いた品種も多く、その土地の食文化とも結びついています。

ダイコン(大根)の原種は、ほとんど根が太らないもので、いまでもヨーロッパでは大根と言えば二十日大根のように小さいものをイメージされます。それが日本に渡った後に、長い年月をかけて品種改良が重ねられ、今では世界一の重さを誇る「桜島大根」や、世界一長い「守口大根」が作られるようになりました。日本のダイコン(大根)の品種数や味のレベル、バリエーション、生産量、消費量は世界一です。

「ダイコン(大根)は根の部分を食べている」と、ほとんどの人が思っていますが、厳密にいえば胚軸と根が合わさった部分を食べています。その証拠に、ダイコン(大根)の下の方は根の付いていた痕跡のひげ根がありますが、上の方は表面がつるんとしています。畑でもダイコン(大根)の上の方は、土の上にはみだしているのが分かります。ダイコン(大根)の新芽である、かいわれ大根をよく観察すると、双葉の下に長く伸びた白い部分があります。これが胚軸部分です。

ダイコン(大根)の栽培時期は、厳寒地以外は春まきと秋まき、どちらも栽培できるので、時期に合った品種を選ぶことが大切です。プランターで栽培する場合は、できるだけ深さのあるプランターを選び、培養土は粒子の細かいものを選びましょう。培養土の袋やペットボトルを使って栽培することもできます。

ダイコン(大根)の詳細情報

園芸分類 野菜
草丈・樹高 30~50cm
耐寒性 やや強い
耐暑性 やや弱い
花色 白色

ダイコン(大根)の保存方法

ダイコン(大根)は葉に近い部分がかたくて辛みが弱く、先端にいくほど柔らかく辛みが強くなっています。どの部分を利用するかは好みもありますが、上側はサラダや大根おろしに、中央部分は煮物に、先端部分は味噌汁や漬物にすると食べやすいでしょう。

また、葉付きのままで保存すると「す」が入ってしまうので、すぐに切り離しましょう。ダイコン(大根)葉は味噌汁や漬物、炒め物にして食べるのがおすすめです。

冷蔵保存

ダイコン(大根)を葉の部分、上側、中央部分、先端部分に切り分けます。それぞれキッチンペーパーで包んで密封袋に入れて冷蔵庫で保存します。

冷凍保存

調理に合わせてダイコン(大根)を切ったものを密封袋に入れ冷凍保存します。使用する際は加熱調理します。大根おろしも冷凍することができ、食べる際は自然解凍でOK。

ダイコン(大根)の栄養

ダイコン(大根)は、ビタミンAやビタミンC、消化を助けるジアスターゼなどが豊富に含まれ和食に欠かせない野菜の一つです。

ダイコン(大根)の花言葉

 

ダイコン(大根)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
収穫

ダイコン(大根)の栽培環境

日当たり・置き場所

ダイコン(大根)は日当たりを好みます。風通しの良い場所で育てましょう。

温度

冷涼な気候を好むので、生育適温は15~20℃ほどです。低温にあうと花芽を付けやすくなるので春にとう立ちしやすい傾向があります。

用土

プランター栽培の場合は、野菜用の培養土で育てましょう。

畑栽培の場合は、堆肥や元肥を入れる2週間前位には石灰を入れ耕しましょう。その後堆肥と元肥を入れ土になじませましょう。

主となる根に障害物が当たるなどしてできる「また根」にならないように、石などをきれいに取り除いておきましょう。

ダイコン(大根)の育て方のポイント

水やり

生育初期のころは葉と根にしっかりと水を与え、元気に生育しましょう。

生育後期の頃は、多湿にならないよう注意し、乾燥してから水をしっかり与えるようにしましょう。

肥料

本葉が5~6枚になって間引いた後から追肥を始めましょう。以後2週間に1回追肥を施します。

病害虫

害虫はアブラムシ、アオムシヨトウムシが発生します。ヨトウムシは目につきにくく、大きな被害をうむので早期発見を心がけ見つけ次第捕殺しましょう。

病気はべと病や軟腐病、炭疽病、ウイルス病が発生します。

ダイコン(大根)の詳しい育て方

種まき

株間30cmで種を点まきかすじまきにします。点まきは深さ1cmほどの穴に4~5粒の種を入れ土をかけます。すじまきは同じく深さ1cmほどのすじを作り、1cm間隔で種をまいていきます。

種まき後は、たっぷりと水やりをします。生育適温にあった時期に栽培できるように、種まきの適期を逃さないことと、その季節に合った品種を選ぶことが大切です。

間引き

点まきの場合

・双葉が開いたら3本立ち

・本葉3~4枚のころ2本立ち

・本葉6~7枚のころ1本立ち

すじ播きの場合

隣どうしが込み合ってきたら順次間引きましょう。

間引いた後は土寄せを必ず行いましょう。

ダイコン(大根)はとう立ちすることで花芽を付け、白い花を咲かせます。

収穫

ダイコン(大根)

品種によっても異なりますが首の部分が土から出て見えるようになったら収穫の目安です。

収穫が遅れると「す」が入ってしまうので早めに収穫しましょう。
※「す」が入る・・・根に蓄えられている栄養が葉に送られてしまい、スポンジのように中身がスカスカになること。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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