アンスリウム(アンスリューム)の植え替えなどの管理方法と増やし方(株分け)
LOVEGREEN編集部
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赤い襟のような仏炎苞(ぶつえんほう)を持った変わった花を咲かせる人気の観葉植物アンスリウム(アンスリューム)。見た目も華やかなのでお部屋に飾っているという方も多いと思います。しかしどうやって管理すればいいのかよく分からないというのも正直なところですよね。
そこで今回はアンスリウムの植え替えなどの管理方法と株分けでの増やし方をご紹介します!
目次
アンスリウム(アンスリューム)ってなに?
アンスリウム(アンスリューム)はサトイモ科アンスリウム属に分類される西インド諸島~熱帯アメリカ原産の植物です。一般的に売られているのは仏炎苞と呼ばれる部分が赤く染まる品種です。仏炎苞はビロードのように輝いており、緑の葉の中に浮かぶ姿は非常に魅力的です。アンスリウムは約600種ほどあると言われています。
その中でも気根という根を出して大きな植物に着生するものや、地面にサトイモのように生えるものなど様々な種類があります。見た目も様々で、葉に切れ込みが入っているものなどもあります。LOVEGREENの植物図鑑でもアンスリウム(アンスリューム)を記載しているので、是非ご覧ください!
アンスリウム(アンスリューム)の植え替え方法
アンスリウム(アンスリューム)は比較的生長が早く、買ってきたばかりのアンスリウム(アンスリューム)は鉢いっぱいに根が張っている可能性があります。そのため、買ってきたら最初に植え替えをするのがオススメです。また、1~2年に1度植え替えをした方が花付きも良くなり、健康な株になります。
まず初めに、土を用意します。アンスリウム(アンスリューム)は熱帯植物で、高温多湿を好みますが、水はけの悪い保水性の高い土を使ってしまうと根腐れやコバエが発生する原因にもなります。そのため水はけと通気性の良い土を使い、水やりを小まめに行った方がアンスリウムを健康的に生長させることが出来ます。
今回は観葉植物用の土2、鹿沼土1、赤玉土1を混ぜ合わせたものを使います。
まず、ベースとなる観葉植物の土を用意します。ベースの土ですので量をきっちり測る必要はありません。
次に観葉植物用の土の半分の量の鹿沼土を入れます。
最後に鹿沼土と同じ量の赤玉土を入れます。あとはよく混ぜ合わせれば完成です!
土が準備できたらアンスリウム(アンスリューム)を鉢から取り出します。
手でアンスリウム(アンスリューム)についている古い土を取り除いていきます。このとき全部を取り除く必要はありません。ある程度取り除いたら、鉢を準備します。植え替えの時は今までの鉢よりも一回り大きい鉢を使うことをおすすめします。一回り以上大きい鉢に入れてしまうと、根が土の水を吸収しきることができずいつまでも土が湿ったままになってしまいます。
同じ大きさの鉢を使いたい場合は根を半分の量にカットし、葉の枚数も減らしてください。
まず初めに、鉢に鉢底石を入れます。鉢底石は通気性と排水性を良くする役割があります。鉢底石が入っていないと土が乾きにくくなり、コバエの発生や根腐れの原因になります。
次に土を少量入れます。
アンスリウム(アンスリューム)をバランスよく配置し、周りに土を入れていきます。最後に水をたっぷりやれば完成です! 株分けを行う場合は、植え替え時に行うことをおすすめします。
アンスリウム(アンスリューム)の株分けでの増やし方
アンスリウムは株分けで増やすことができます。
まず、アンスリウム(アンスリューム)を鉢から出します。
アンスリウム(アンスリューム)の子株を指でつまみ、優しく株分けしていきます。
ハサミを使うよりも手で株分けした方が根が傷つきづらいです。株分けをしたら植え込んでいきます。植え替えのときに使用した土(観葉植物用の土2、鹿沼土1、赤玉土1を混合させたもの)を使って植え込みます。
はじめに、鉢穴に鉢底ネットを被せます。鉢底ネットは鉢底石や土の流出を防ぐだけでなく、ナメクジやダンゴムシといった害虫が鉢の中に侵入するのを防ぎます。
次に鉢底石を入れます。鉢底石は通気性と排水性を良くする役割があります。鉢底石が入っていないと土が乾きにくくなり、コバエの発生や根腐れの原因になります。
土を少量入れます。
アンスリウム(アンスリューム)をバランスよく配置し、周りに土を入れていきます。最後に水をたっぷりやれば完成です!
アンスリウム(アンスリューム)の管理方法
ここではアンスリウムの管理方法をご紹介します!
目次
日光
【屋外】
春~秋にかけて屋外で管理することができますが、直射日光を当ててしまうと、刺激が強すぎて葉焼けを起こしてしまうので、30%~50%程度の遮光をしてください。
遮光するときに遮光ネットや寒冷紗を使用すると簡単に遮光することができます。遮光ネットと寒冷紗はホームセンターや園芸店だけでなく、100均でも購入することが出来ます。
【屋内】
耐陰性があるので、屋内でも大丈夫です。しかし、日光が当たった方が健康な株になるので、なるべく日光が当たる場所に置いてください。室内でも直射日光を当ててしまうと葉焼けを起こしてしまうので、レースのカーテン越し程度の日光を当てて下さい。
置き場所
耐陰性があるため日光が入る室内ならば置くことができます。エアコンなどの乾燥した風が直接当たると葉が傷んでしまい、枯れて落ちてしまうことがあるので、直接当たらない場所に移動してください。
水やりの仕方
土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしてください。乾燥してくると葉がぐったりとしたり、丸まってくるので、そうなる前に水をあげてください。霧吹きなどで葉水をするのも害虫対策におすすめです。葉の枚数が多く、ホコリが積もりやすいので葉水のときに濡らしたティッシュペーパーなどで拭いてください。特にアンスリウム(アンスリューム)は仏炎苞の部分にホコリが溜まると目立つので小まめに掃除してください。
肥料のやり方
肥料はなくても育ちますが、施肥をした方が生長がはやいです。2000~3000倍に希釈した液体肥料を春~秋にかけて10日に1回のペースで与えるか、緩効性の置き肥を与えてください。
【施肥するときの注意点】
適切な希釈倍率を守らないと肥料焼けをしてしまうので、しっかりと濃度測定を行ってください!
病害虫の種類と対策
アンスリウムが被害に遭いやすい害虫の種類と対策方法をご紹介します。ハダニ、アブラムシ、カイガラムシ、ナメクジ、ダンゴムシについてはLOVEGREEN内で対策方法を詳しく書いているので、そちらを参考にしてみてください。
【ハダニ】
黄緑や赤い体色をした0.5mmほどの小さな害虫です。葉の裏側に潜み吸汁します。ハダニに吸汁された箇所は白い斑点状になるのですぐ分かります。そのまま放置しておくと最悪の場合枯れてしまいます。
【アブラムシ】
アブラムシは2~4mmほどの小さな害虫です。幼虫、成虫ともに葉や蕾を吸汁します。群生していることが多く、早めに対処しないと手遅れになる場合があります。アブラムシはスス病などのウイルス病の媒介者で、吸汁されてしまうとそこからウイルスがアンスリウムの中に侵入し、病気を発症させます。また、発症しなくても吸汁されたことで体力がなくなり、そのまま枯れてしまう場合があります。
【カイガラムシ】
3mmほどの小さな虫で、白い綿毛のようなものを背負っています。吸汁して生長していくと、身体からワックスなどを分泌し、身体を守ろうとします。カイガラムシに吸汁されると株が弱ってしまい、そのまま枯れてしまうことがあります。
【ナメクジ】
葉や花芽など、食べれる場所ならどこでも食害する性質の悪い害虫です。外に出していると寄ってくる場合があるので、注意してください。大食漢でもあるので、梅雨時などナメクジが発生しやすい時期は夜に見回りをしてください。少し食害された程度なら生長に問題はありませんが、葉の大半を食害されたり、生長点を食害されると枯れてしまう可能性があります。
【ダンゴムシ】
柔らかい花芽や新葉、発芽したての株や根を食害します。ナメクジより食害される可能性は低いですが、外で管理しており地面の近くにアンスリウムを置いている場合は注意が必要です。
【バッタ】
イナゴなどのバッタは葉の硬さに関係なく食害します。また、食害する量も多いので気付かないでいると手遅れになっていることがあります。割り箸などで見つけ次第捕殺してください。防虫ネットも有効です。
夏越しと冬越し
【夏越し】
屋外で、気温が40℃以上になった場合は日陰に移動してください。30%~50%程度の遮光をすると葉焼けを防止することが出来ます。水やりは土の表面が乾いたら夕方~夜にたっぷり与えてください。午前中に行うと暑くなり煮えてしまいます。 活力剤を1000倍に希釈して水やりの2~3回に一度のペースで行うと夏バテを防止できます。
【冬越し】
気温が低くなってくると生長が緩慢になるので、土がの表面が乾いてから2~3日後に水をやってください。
寒さに当たると葉先などが枯れてきてしまうので、切らないように室内に入れるか、温室内でファンヒーターなどを使って保温してください。ファンヒーターなど暖房器具を使う場合は火事に注意してください。
いかがでしたでしょうか。緑の葉に浮かぶ特徴的な葉が美しいアンスリウムを育ててみませんか?
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