サルスベリ(百日紅)とは?育て方、剪定の時期や方法、花の季節、名前の由来まで
山田智美
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太陽の下で色鮮やかに咲き誇るサルスベリ(百日紅)の花。一体いつからいつまで咲いているのでしょうか。
サルスベリ(百日紅)の花の咲く季節や育て方、花や実の特徴、サルスベリ(百日紅)の名前の由来や、別名、英名まで紹介します。ちょっとサルスベリ(百日紅)に詳しくなれます。
目次
- サルスベリ(百日紅)とは?サルスベリ基本情報
- サルスベリ(百日紅)の花や実の特徴
- 色とりどり!サルスベリ(百日紅)の花色の種類
- サルスベリ(百日紅)の基本の育て方
- サルスベリ(百日紅)の剪定
- サルスベリ(百日紅)の病害虫とその対処法
- サルスベリ(百日紅)を挿し木で増やす方法
- サルスベリ(百日紅)の名前の由来と意味
- サルスベリ(百日紅)を英語で
サルスベリ(百日紅)とは?サルスベリ基本情報
- 学名:Lagerstroemia indica
- 科名:ミソハギ科
- 属名:サルスベリ属
- 分類:落葉高木
サルスベリ(百日紅)の特徴
サルスベリ(百日紅)は、色鮮やかで少し変わった花を咲かせる落葉高木です。サルスベリは自然樹形でも形が整いやすく手入れが楽なので、庭木の他に公園や街路樹などでも人気があります。サルスベリ(百日紅)は枝を大きく横に広げて、その先にたわわに花を咲かせるので花にも樹形にもボリュームがあり、遠くからでも目を惹きます。
大きくならない矮性のサルスベリ(百日紅)
サルスベリ(百日紅)は放っておけば10mを超すほど大きくなる落葉高木ですが、大きくならない種類もあります。
矮性サルスベリ(百日紅)や一才サルスベリ(百日紅)と呼ばれる種類は、生長しても樹高1~2m程度とコンパクトなので鉢植えでも管理できます。一才サルスベリ(百日紅)’スーパーソニック’などが有名です。
サルスベリ(百日紅)の花や実の特徴
サルスベリ(百日紅)の花や実をじっくり観察したことはありますか?サルスベリ(百日紅)の花と実の特徴を紹介します。
サルスベリ(百日紅)の花咲く季節と花の特徴
サルスベリ(百日紅)の花が咲く季節は夏です。サルスベリ(百日紅)の花は非常に開花期が長く、6月から咲き始め、9月の終わりから10月初旬まで咲いています。
サルスベリ(百日紅)の魅力は何よりもその花です。よく見るととても変わった形をしています。サルスベリ(百日紅)の花は円錐花序(えんすいかじょ)といって、小さな花の集合体を枝の先に房のように咲かせます。
サルスベリ(百日紅)の花一つ一つをよく観察すると、縮れたようにくしゃくしゃっとした花びらが6枚付いています。さらに花びらの付け根は糸状になっています。この花の中心からしべが飛び出すようについているのが印象的です。
サルスベリ(百日紅)の実の季節と特徴
サルスベリ(百日紅)は秋の初め頃まで咲き続けた後に結実します。10月に確認できる実はまだ青く、つぼみかと見紛うほどです。熟すに連れて焦げ茶色に変化していきます。
11月頃に完熟するとほぼ黒というくらいの茶色に変わり、実の先端から裂けて、中から小さな種が出てきます。サルスベリ(百日紅)の種は羽のような形状をしていて、風で飛んでいくようにできています。
種が飛び終わった実の殻はチューリップの花のような形をしていて、ドライフラワーにしても楽しめます。
色とりどり!サルスベリ(百日紅)の花色の種類
夏の真青な空の下で色鮮やかに咲き誇るサルスベリ(百日紅)の花。サルスベリ(百日紅)の花にはどんな色があるのでしょうか。サルスベリ(百日紅)の花色を紹介します。
- 赤
- 濃いピンク
- 淡いピンク
- 紫
- 白
- 複色
夏の太陽にも負けないくらい鮮やかなサルスベリ(百日紅)の花にはこんなにたくさんの色の種類があります。さらに矮性種のサルスベリ‘ペパーミント・レース’は、ピンクの花びらの縁に白い斑が入る絞り染めを見るような華やかさです。同じく矮性種のサルスベリ・バリエガタなど斑入り葉の珍種もあります。
サルスベリ(百日紅)の基本の育て方
サルスベリ(百日紅)の植え付け場所、用土
サルスベリ(百日紅)は日当たりが良い方が花付きがよくなります。日当たりと水はけの良い場所を選びましょう。土壌は特に選びません。植え付け時に元肥をすき込むようにしましょう。
生長すると横に枝を広げながら大きくなります。ある程度のスペースを確保することも大切です。
鉢植えのサルスベリ(百日紅)も日当たりの良い場所で管理ます。鉢植えは市販の園芸用培養土で問題なく育てられます。
サルスベリ(百日紅)の水やり
庭植えのサルスベリ(百日紅)の水やりは、乾燥が続いた時以外は特に必要ありません。
鉢植えのサルスベリ(百日紅)は、表土が白っぽく乾燥したら、鉢底から水が出てくるくらいたっぷりと与えます。
サルスベリ(百日紅)の肥料
鉢植えのサルスベリ(百日紅)は花付きをよくするために、2~3月頃緩効性肥料を適宜与えます。
サルスベリ(百日紅)の剪定のコツ
サルスベリ(百日紅)はその年の春に伸びた枝の先に花を咲かせるので、春を過ぎてからの剪定は花芽を落としてしまいます。サルスベリ(百日紅)の剪定は落葉期の3月くらいまでに終わらせるようにしましょう。風通しが悪くなると病害虫発生の原因になります。生育期でも混みあった枝を整理する程度の剪定は適宜行うようにしましょう。
基本のサルスベリの剪定は、年に1回の剪定となりますが、8月の上旬から中旬くらいまでに、咲き終わった花の枝の下2~3節目で剪定をすると、1ケ月後くらいに再度花を楽しむことができます。この剪定をすると、枝数が多くなるので花数も多くなります。ただしこれができるのは夏早くから開花し始める品種のみで、遅咲き種はできません。
街路樹のサルスベリなど、限られた時期にしか作業ができない場合は強い剪定が一般的ですが、サルスベリは自然樹形でも楽しむことができます。剪定の仕方によって、落葉期の枝ぶりや、花の大きさなどが変わってきます。好みによって仕立てていくことのできる花木です。
サルスベリ(百日紅)の病害虫とその対処法
サルスベリ(百日紅)は比較的病害虫の被害が少ない庭木ですが、風通しが悪いとカイガラムシが発生することがあります。見つけ次第歯ブラシなどでこそぎ落とします。
サルスベリ(百日紅)のうどんこ病
サルスベリ(百日紅)は長雨が続くとうどんこ病にかかりやすくなります。雨が続いたあとは注意して葉を確認し、白く粉が吹いたようになっていたら、葉や枝を取り除くようにします。ひどい場合には薬剤を散布してください。うどんこ病の発生を防ぐ為にも日頃から不要な枝を整理し、風通しをよく管理しましょう。
サルスベリ(百日紅)を挿し木で増やす方法
サルスベリ(百日紅)は挿し木で増やせます。春に伸びた枝を6~8月頃に15~20㎝程度で切り取ります。上の方の5~6枚の葉を残し、下の方の葉は取り除きます。
葉の整理をしたサルスベリ(百日紅)の枝を赤玉土に挿し、直射日光を避けた半日陰程度の場所で管理します。1~2ヶ月で新芽が確認できたら鉢に植え替えましょう。
サルスベリ(百日紅)の名前の由来と意味
サルスベリの由来
サルスベリという名前はどこからきているのでしょうか?
この答えは多くの方の想像に違わず、木登りが上手なサルが登っても滑り落ちてしまうほど、木肌がツルツルとしていることに由来しているといいます。
確かにサルスベリ(百日紅)の木の幹は滑らかですが、サルも滑る程かどうかはちょっと疑問が残ります。
百日紅の由来
別名の百日紅(ひゃくじつこう)はこの花の開花期が長いことに因みます。サルスベリ(百日紅)の花は、初夏から秋まで咲き続けるので、確かに有に100日は咲いています。
クスグリノキとは?
中国では「痒痒樹」や「怕痒樹」といった別名でも呼ばれているそうです。これはサルスベリ(百日紅)の木肌を掻くとくすぐったそうに葉や花が揺れるからだということです。可愛らしい別名です。
日本でもクスグリノキという別名があります。サルスベリ(百日紅)の木を見かけたら、ぜひくすぐって真偽のほどを確かめてみてください。
サルスベリ(百日紅)を英語で
サルスベリ(百日紅)の英語の名前を紹介します。
- 英名:Crape myrtle(クレープマートル)
マートルは光沢のある葉が特徴的な常緑樹です。ハーブの1種としても有名です。常緑でもなければハーブでもないサルスベリ(百日紅)になぜマートルの名が付いたのかは不明ですが、響きが可愛らしい英名です。
サルスベリ(百日紅)の魅力をとことん紹介しました。夏の真青な空に生える鮮やかなサルスベリ(百日紅)の花。丈夫で育てやすい庭木です。サルスベリ(百日紅)に詳しくなって、上手にサルスベリ(百日紅)を育ててください。
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