椿(ツバキ)とは?花言葉、花の季節、育て方、種類。山茶花との違い

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山田智美

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椿の花言葉や花咲く季節、種類、育て方、実の特徴、山茶花の違いと見分け方など。日本で昔から愛されてきた椿について、ちょっと詳しく紹介します。

目次

椿(ツバキ)とは?基本情報

椿(ツバキ)とは?基本情報

  • 学名:Camellia
  • 科名・属名:ツバキ科ツバキ属
  • 分類:常緑高木

椿(ツバキ)の特徴

椿はツバキ科ツバキ属の常緑高木。ふっくらとしたバラのような花と光沢のあるグリーンの葉が特徴の花木です。日本や中国、東南アジアまで分布しています。

日本に自生している椿の代表はヤブツバキ。このヤブツバキから作出された多くの園芸品種が存在します。

椿は昔から、花の美しさを愛で、椿油を美容に用い、木材としても利用されてきた、日本人にとって身近な樹木です。

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椿(ツバキ)の花言葉

椿(ツバキ)の花言葉

椿の花言葉は「控えめな素晴らしさ」「気取らない優美さ」。

華やかでありながらどこか奥ゆかしさを感じる、椿らしい花言葉です。

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椿(ツバキ)の花咲く季節

椿(ツバキ)の花咲く季節

主な椿の花が咲く季節は11月~4月です。11月から咲き始めて極寒期に少し休み、2月~3月に咲く品種と、3月~4月に咲く品種があります。さらに9月頃から咲き始める早咲き種もあります。とても花期の長い花木で、冬の寂しいお庭に彩りを与えてくれます。

木に春と書いて椿ですが、春だけではなく晩秋から咲き続ける花です。

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椿(ツバキ)の実の特徴

椿(ツバキ)の実の特徴

椿の実が熟すのは秋。春に花が終り、夏ごろにはまだ青い椿の実が確認できるようになります。椿の実は表面に光沢があり、まるでリンゴのようです。夏の間に熟した椿の実は秋になると割れて、中から数個の黒い実が顔を出します。

 

椿(ツバキ)の実

この黒いタネを圧搾して抽出したのが椿油です。椿油は昔から日本女性の髪や肌にツヤを与え美しく整えてくれるとして重宝されてきました。他にも食用や家具のツヤ出しなど様々な使い方があります。

また、裂けた実のからは、フォルムのかわいらしさからドライフラワーやインテリア雑貨として人気があります。

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椿(ツバキ)の種類

椿(ツバキ)の種類

日本で見られる椿の種類と、基本の4種類から生まれた園芸種も紹介します。

ヤブツバキ

ヤブツバキ

  • 学名:Camellia japonica

ヤブツバキは日本に自生する常緑高木。九州から青森まで分布しています。花色は赤、一重咲き。その昔椿ブームが起こり、ヤブツバキからたくさんの品種が作出されました。

ヤブツバキの園芸種

  • 源氏車(げんじぐるま)…白に赤の絞りの入った椿
  • 侘助…ふっくらとした小花がかわいらしい椿

ユキツバキ

  • 学名:Camellia japonica ssp. rusticana

ユキツバキは日本海側を中心に自生する常緑低木。花は小さめで、色は赤、一重咲き。変異が多く、八重咲きや白花などがあります。ユキツバキからもたくさんの園芸種が作出されています。

ユキツバキの園芸種

  • 乙女椿…豪華な八重咲きが美しい椿
  • 桜貝…フリルのような花びらが美しい八重咲きの椿
  • 都の春…和菓子のような丸いフォルムがかわいらしいピンクの一重咲き

トウツバキ

  • 学名:Camellia reticulata

中国に自生する常緑低木から高木。花も葉も大きく、花色はピンク、八重咲き、半八重咲き。豪華な花から主に海外で多くの園芸種が作出されています。

トウツバキの園芸種

  • ディスカンソ・ミスト…フリルのような花びらと濃いピンクが美しい八重咲きの椿
  • ローズ・ジェム…バラのようなたっぷりとした花びらの八重咲き

キンカチャ

  • 学名:Camellia chrysantha

キンカチャは中国から東南アジアに自生している黄色の花を咲かせる椿。ヤブツバキとの間で園芸種も作出されています。

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椿(ツバキ)と山茶花(サザンカ)の違い

椿(ツバキ)と山茶花(サザンカ)の違い

山茶花の花

椿と山茶花はよく似ています。それもそのはず、山茶花もツバキ科ツバキ属の常緑樹。

椿と山茶花、この2つの見分け方を紹介します。

花の散り方

山茶花(サザンカ)

山茶花

 

ヤブツバキ

椿

椿と山茶花は花が違います。椿の花は花首からぽとりと落ちるのに対して、山茶花の花は花びらを散らせます。

花が咲く時期

主な椿の開花時期は11月~4月、山茶花の開花時期は10月~12月。山茶花は晩秋から冬の花です。

葉の違い

椿の葉は縁の鋸歯があまりなく、葉裏に毛はありません。山茶花の葉は椿に比べて鋸歯が深く、葉裏に毛があります。

▼椿と山茶花の見分け方について、さらに詳しく説明しています。

 

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椿(ツバキ)の育て方

椿(ツバキ)の育て方

場所・用土

椿は日陰でも育ちますが、日当たりが良い方が花数を多く楽しめます。保水性が高く、水はけの良い土壌を好みます。鉢植えの椿は市販の園芸用培養土で問題なく育ちます。

水やり

根付いた椿は特に水やりの必要はありません。降雨に任せます。

肥料

花後にお礼肥、冬に寒肥として緩効性肥料を適宜与えます。

剪定

花後に剪定します。椿はその年に伸ばした枝に花芽をつけるので、少なくとも夏までには剪定を済ませましょう。どこで切っても新しい枝を出しますが、枝分かれさせたいところで切るとよいでしょう。その他、暴れている枝や弱い小枝を整理します。

病害虫と対処法

椿はチャドクガの幼虫の被害にあいやすいので注意しましょう。見つけ次第薬剤を散布します。チャドクガに触れると、腫れたりかぶれたりするので素手で作業しないようにしてください。

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大きくふっくらとした椿の花は、冬の間わたしたちの目を楽しませてくれる美しい花です。

たっぷりとした花びらの八重咲き種はバラと見紛うほどの美しさ。お庭に椿を植えて、花が少なくなる冬の季節を賑やかに過ごしてみてはいかがでしょうか。

 

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山田智美

植物が好きで好きで、植栽設計、ガーデナー、生花店勤務を経て現在は、フリーランスの花屋「花や蜜」として活動中。「てのひらに森を」がテーマの花屋です。森の中にいるような、見ているだけで力が抜けていくようなお花を作り続けたいと思ってます。街中で突然お花を配る、「花ゲリラ棘」というゲリラ的花配り活動も不定期決行しています。

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