多肉植物とは?種類ごとの育て方や植え替え、増やし方
LOVEGREEN編集部
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多肉植物はぷにぷにとした多肉質な葉、独特なフォルムで人気の植物。
かわいいいセダムやエケベリア、マニアックな塊根植物までたくさんの種類がある多肉植物の詳しい育て方や寄せ植えアレンジなどをご紹介。
多肉植物は種類ごとに生長期があり、それに合わせて管理方法が異なります。はじめて多肉植物を育てる方にも分かりやすく、生長期の種類ごとの多肉植物の水やりや植え替え、増やし方などをご紹介します。
多肉植物の育て方・目次
- 多肉植物(たにくしょくぶつ)とは
- 多肉植物の種類をご紹介
- 春秋型種の多肉植物の育て方
- 夏型種の多肉植物の育て方
- 冬型種の多肉植物の育て方
- 多肉植物の植え替え前の準備
- 多肉植物を植え替えてみよう!
- 多肉植物の増やし方
- 気をつけたい! 多肉植物の病害虫
- 多肉植物の寄せ植えやアレンジ
- 珍しい多肉植物の「錦」「綴化」
- 多肉植物の育て方まとめ
多肉植物(たにくしょくぶつ)とは
多肉植物は、北アフリカや南アフリカ、その付近の島々など世界の様々な場所に生息しています。多肉植物の日本での歴史は非常に昔にさかのぼり、渡来したのが1760年代頃のようです。
ぷっくりとした葉や根にたくさんの水分をたくわえることで、乾燥地帯で生育することができる多肉植物。昼間は蒸散を防ぐために気孔を閉じていて、夕方から夜に気孔を開き呼吸を始めます。ぷっくりとした多肉質な葉を持つ種類から根部分を肥大させ、水を貯蓄している塊根植物など多肉植物には様々な種類があります。
種類が豊富! 多肉植物の種類をご紹介
多肉植物の種類は、とてもたくさんあります。ロゼット状に葉を広げる姿が可愛らしいエケベリアや多肉植物の寄せ植えにも人気のセダム。個性的な姿のユーフォルビア、根部分が肥大した塊根植物などなど、多肉植物は初心者の方からマニアの方までファンが多い植物です。
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多肉植物の種類によって生長する時期が違う!
多肉植物は種類によって生息地が異なるため、生長期も違います。多肉植物を育てるときに注意したいポイントのひとつとして、自分が買った多肉植物の生長期がいつなのか知ることが大切。
多肉植物の生長期は、春秋のあたたかい時期に生長する春秋型種、夏に生長を迎える夏型種、寒い冬に動きを見せる冬型種の3つに分けられます。
春秋型種の多肉植物の育て方
春秋型種の多肉植物の日当たり・置き場所
なるべく日当たりのよいところに置くほうが元気な株に育ちます。
春秋型種の多肉植物の冬場の管理
冬場は室内や温室での管理をしましょう。その際、空調が当たらないように気を付けてください。窓辺は外気を同じ気温に近く冷え込みます。昼間の気温が高い時は日光に当てるために窓辺でもよいですが、朝晩は冷え込みますので部屋の別の場所に移動させ管理しましょう。
春秋型種の多肉植物の季節別の水やり、管理方法
春・秋:日当たりの良い場所に置き、土が乾いたら鉢底から水が出るくらいたっぷりお水を与えましょう。
夏:ほぼ断水します。夏は夕方など涼しくなってから、葉水か、土が半日くらいで乾くくらいの水を与えます。高温多湿が苦手なので、下手に水を与えることで蒸れて株が痛んだり、根腐れを起こしやすくなりますので気を付けましょう。
冬:ほぼ断水します。水を切ることで耐寒性を高めることができます。
春秋型種の多肉植物の種類
エケベリア、センぺルビウム、アドロミスクス、コチレドン、セネキオ、セダム、オロスタキス、ハオルシア、グラプトペタルムなど。
エケベリア
チワワエンシス、桃太郎、花うらら、紅化粧、高砂の翁、リンゼアナ、バロンボールド、ローラ、アガボイデスなど。まるでお花のような形が美しい多肉植物です。また種類が豊富で多肉植物の中でも愛好家が多いです。
センぺルビウム
上から見た時の葉の形が美しいセンぺルビウムです。葉が硬質なものが多く、糸があるものなどもあります。高山性の多肉植物なので真夏の高温多湿は苦手です。日本にもいくつか自生しているものがあり、寒さにとても強いので夏越しに気を付ければ比較的育てやすい多肉植物でしょう。
アドロミスクス
松虫、緑の卵、神想曲、ヘレイなどがあります。挿し木・株分け・葉挿しで増やせます。葉の形や模様に独特なものが多く、基本的に小型なので非常に可愛らしい多肉植物です。
コチレドン
写真は、人気のコチレドン 熊童子(くまどうじ)。まるで熊の手のような多肉植物です。ぷくぷくっとした葉がかわいらしい品種で、園芸店やホームセンターなどでも見かける機会が多いのではないでしょうか。比較的手に入れやすい多肉植物なので初心者の方にもおすすめです。
セネキオ
グリーンネックレス。緑のぷっくりとした粒状の葉が真珠のネックレスのように連なります。葉がイルカのような形のものや三日月型のものなどがあります。垂れ下がるように生長する多肉植物なのでハンギングにしたり、寄せ植えに使われることもあります。
セダム
寄せ植えで人気のセダム。種類には乙女心(おとめごころ)玉つづり・ビアホップ(新玉つづり)・オーロラ・八千代などがあります。繁殖力旺盛でよく増え、よく生長するのでグランドカバーにも向いている多肉植物です。品種によっては屋外越冬も可能なため育てやすい多肉植物でもあります。丸い鉢や器にセダムを目いっぱいに生やしたセダム丼という寄せ植えも人気があります。
オロスタキス
爪蓮華、子持ち蓮華、富士などがオロスタキス属の多肉植物。爪蓮華など日本原産の種類がある属でもあります。
ハオルシア
プリプリの葉と透明感あふれる姿はとにかく美しい多肉植物。オブツーサ、十二の巻、毛蟹、ニグラ、万象(まんぞう)、玉扇(ぎょくせん)、竜鱗(りゅうりん)などがあります。直射日光を苦手とします。葉が柔らかい軟葉系、かたい葉の硬葉系があります。花は比較的地味です。多肉ブームの火付け役となった存在で、愛好家がとても多いです。人工交配も行われており、美しい品種が多く生み出されています。
グラプトペタルム
朧月(おぼろづき)秋麗(しゅうれい)などがあります。エケベリアに近い種類で、ロゼット型です。葉挿しや挿し木、株分けで増やすことが可能のものが多いです。ホームセンターや園芸店などでよく売られており、育てやすいことから多肉植物の入門種としてもおすすめです。
夏型種の多肉植物の育て方
夏型種の多肉植物の日当たり・置き場所
なるべく日当たりのよいところに置くほうが元気な株に育ちます。しかし直射日光が強すぎると葉焼けをしてしまうので、遮光ネットなどを使って遮光をしてやるとよいでしょう。
夏型種の多肉植物の冬場の管理
冬場は室内や温室での管理をしましょう。その際、空調が当たらないように気を付けてください。窓辺は外気と同じ気温近くにまで冷え込みます。昼間の気温が高い時は日光に当てるために窓辺でもよいですが、朝晩は冷え込みますので部屋の別の場所に移動させ管理しましょう。
夏型種の多肉植物の季節別の水やり、管理方法
春・秋:日当たりの良い場所に置き、土が乾いたら鉢底から水が出るくらいたっぷりお水を与えましょう。
夏:夕方以降の暑さが落ち着き涼しくなってからお水を与えましょう。
冬:休眠期。お水の回数を少な目にします。月1、2回ほど暖かい日の昼間にお水を与えましょう。土が乾燥してから3、4日経ってからお水を与えるくらいでも大丈夫です。
夏型種の多肉植物の種類
ユーフォルビア、カランコエ、アガベ、コチレドン(銀波錦など夏型種)、クラッスラ(夏型種)、アロエ、パキフィツム、パキポディウムなど。
ユーフォルビア
大正麒麟、ハナキリン、白樺麒麟、蘇鉄麒麟、瑠璃晃、紅彩閣などがあります。アクセントにトゲのあるものを使いたい時にもよいですね。サボテンのような見た目をしているものがありますが、サボテンと違いトゲの根元に刺座(しざ)と呼ばれる毛のようなものが生えていません。また、花も非常に地味です。
切り口からは白い乳液が出ます。この乳液は有毒物質となり、触るとかぶれることもあります。冬場は外の気温が5度以下の日が何日も続く場合は、お家の中へいれてやるほうが良いでしょう。
カランコエ
原産地は南アフリカ、東アフリカ、東南アジアなど。葉がふわふわとしたものから、ギザギザしたものなど種類も豊富で、寒さで紅葉する種類もあります。花は冬に咲くものが多いです。葉挿し、挿し木、株分けで増やすことが出来ます。
アガベ
アテナータ、吉祥冠、プミラ、メリコ錦、五色万代、ナンバーワン、マクロアカンサ、キュービックなど。種類も豊富です。
コチレドン(銀波錦など夏型種)
写真は銀波錦。ふちが波のような葉が特徴的。シルバーリーフが美しい多肉植物です。
クラッスラ(夏型種)
ゴーラム、金のなる木(カネノナルキ)などがあります。生長するにつれて茎が木質化してきます。
アロエ
ラモシシマ、プリカティリス、不夜城、ディコトマ、フラミンゴ、ネリー、などがあります。品種によっては巨大な木のようになるものもあります。
パキフィツム
月美人、星美人・コンパクツムなど。ふんわりとしたイメージの優しく淡い色とふっくらとした葉が特徴的な多肉植物です。夏型ではありますが、夏の高温時は水を控えめに。白く粉が吹いているものは上から水を掛けないように、土に水を与えるようにしましょう
パキポディウム
トゲトゲの姿に葉が付いている姿が特徴的なパキポディウムはキョウチクトウ科の多肉植物。自生地は主にマダガスカル、南アフリカです。白花や黄花を咲かせる種類もあります。冬は落葉し、休眠します。そのため水は断水して育てます。春になり気温が上がると葉が芽吹きます。
冬型種の多肉植物の育て方
冬型の多肉植物はそれぞれの育て方に合わせた管理が好ましいです。
冬型種の多肉植物の種類
アエオニウム、クラッスラ、リトープス、コノフィツム、プレイオスピロス、フォーカリア、チタノプシスなど。
アエオニウム
黒法師、サンバースト、カナリエンシス、小人の祭、姫明鏡などがあります。真夏の高温多湿を苦手とします。夏場は涼しく風通しの良い場所での管理が良いでしょう。挿し木で増やすことができます。
クラッスラ
3~4㎝の小型から数m近くにもなる大型種まであり、形も様々で種類はとにかく豊富です。オルビキュラリス、キムナッキー、巴、玉椿などが冬型種になります。
リトープス
リトープスは生態が非常に変わっており、脱皮をする多肉植物になります。脱皮が始まったら、お水を与えるのをやめましょう。色や模様が多くあり、生きた宝石とも言われています。夏場は完全に断水し、涼しい半日陰で夏越しします。
秋になり涼しくなってきてから徐々にお水を与えます。冬場は日光にあてましょう。ひょろっと長細く育つ場合は日光不足の徒長になります。適度な日光も必要です。秋くらいから、花芽をつけて開花することも。
コノフィツム
コノフィツムは脱皮をする多肉植物です。脱皮が始まったら、お水を与えるのをやめましょう。夏場は完全に断水し、涼しい半日陰で夏越しします。秋になり涼しくなってきてから徐々にお水を与えます。シワが目立ち、水を与えても水を吸う様子もなくしおれているような場合は根腐れや株が痛んでいる場合があります。鉢から抜いて根の状態を確認してみると良いでしょう。冬場は日光にあててやりましょう。秋くらいから、花芽をつけて開花することも。
プレイオスピロス
種類には帝玉(ていぎょく)・紫帝玉(むらさきていぎょく)など。高温多湿には弱いです。梅雨時期と梅雨明けの高温期は注意が必要です。ネジラミがつきやすいので様子がおかしい時は一度鉢から抜いて根を確認することも大事です。
フォーカリア
種類には怒涛(どとう)・四海波(しかいなみ)・巌波(いわなみ)などがあります。南アフリカが原産で、ギザギザとしている怪獣のような見た目の葉ですが、かわいらしい花が咲きます。高温多湿には弱いため、夏場は断水し管理をしましょう。
チタノプシス
鮫肌のようなボツボツした葉が特徴的な多肉植物です。花はとても美しく観賞価値が高いです。写真の種類は天女(てんにょ)。
多肉植物の植え替え前の準備
多肉植物の植え替えに向いている季節
多肉植物の植え替えに向いている季節は春3~5月/秋9月~11月。多湿の梅雨時期、高温が続く真夏、寒い冬はなるべく避けます。植物の生長期によって多少異なりますが、生長期の少し前に植え替えしましょう。
多肉植物の植え替えが必要な時
同じ土で何年も育っている多肉植物。目安は1年から2年に1度は植え替えをしましょう。土も古くなります。固くなると水はけもよくなく、根腐れの原因にもなります。また、根詰まりを起こす場合もあります。根の状態を確認するためにも植え替えは大事です。
①土の状態はどんな感じ?
土は乾いてる状態がベスト
土が濡れている場合の植え替えはできるだけ避けましょう。その場合は土が乾くまで数日間置いてから植え替えをしましょう。
②乾燥度のチェック!
乾燥時の土
表面が乾いていて白っぽく、持った時に軽いです。
湿っている時の土
表面が色が濃く、持った時に重みがあります。
写真左が乾燥している状態で、右が濡れている状態です。土が濡れている状態での植え替えは、前の土が崩れにくく、強引に崩すことで根を傷める原因にもなります。
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植え替えに必要なもの
・多肉植物に適した用土
用土は水はけのよいものを使います。手軽に使えるものは、市販の「多肉植物用の土」がよいでしょう。園芸店、サボテン・多肉植物専門店、ホームセンターなどで取り扱いがあります。
水はけのよい土は、水を与えた時にさーっと流れ出ます。鉢の上のほうに水が溜まり、時間をかけてじわじわと染み込まれていくような土はあまりよくはないでしょう。
・割りばし・ピンセット
多肉植物の植え替えの際に、あると便利なのが割りばしやピンセット。細かい作業や、土を中まで入れるのにあると便利です。ピンセットは葉と葉の間に土が入ってしまった時にも使えます。
・スコップ
・鉢底ネット
土が流れ出ないうように、鉢底の穴にセットします。
・鉢底石(はちぞこいし)
水はけをよくするために使います。石以外にも炭・粒の荒い赤玉土(中粒など)を代わりに使用してもよいでしょう。
・鉢の大きさ
鉢のサイズは「大き過ぎず、小さすぎず」。多肉植物のサイズに合ったものがよいでしょう。大きすぎると、土の量が多くなり土の乾きも遅く、根腐れの原因にもなりかねないです。小さすぎる鉢は根詰まりの原因になります。
多肉植物を植え替えてみよう!
準備はOK?
必要な土や鉢などが準備できたら、さっそく植え替えを始めてみましょう。
①鉢に軽石と土ををいれます。
土を鉢の1/4くらい入れます。軽石(または赤玉土など)が隠れるくらいが目安です。
②苗を抜いて土をほぐします。
ポットから抜く時は多肉植物を優しく支えるように持ち、傾けて抜きます。無理やり引っ張ったりはしないようにしましょう。土が固く、抜けにくい場合はポットをトントンと軽く叩くなどして隙間を作ると抜けやすいでしょう。
③根の整理をしよう
抜いたときに茶色く乾燥し干からびている多肉植物の古い根はカットして整理してやりましょう。
④多肉植物を鉢に入れて、土を流し入れます。
割りばしや指を使ってなどで、サクサクっとなじませるとよいでしょう。
整えて完成です。土の量は鉢の上部に1,2cmくらいはスペースを残しましょう。鉢いっぱいに土を入れると水を与えた時に溢れて流れてしまうので気をつけてましょう。
多肉植物の増やし方
多肉植物の増やし方は、葉を使う「葉挿し(はざし)」、株を切って増やす「挿し木(さしき)」、株を分けて増やす「株分け(かぶわけ)」の3つの手段があります。多肉植物の種類によって増やし方が異なります。
多肉植物の葉挿し
葉挿しに使う多肉植物の葉は、植え替え時や普段の管理で取れてしまったものも使うことができます。水分不足などでカラッカラのものなどは避けましょう。全ての葉が発根して増えるとは限りません。発根するもの、しないものはあります。
葉挿しのやり方は、葉を土に置きます。土は大粒ではなく小粒のもののほうが向いてます。写真上くらいに葉挿しする葉を付け根が軽く土に埋まるように置きます。写真下は埋めすぎの場合の例。すぐにはお水は与えないで、根がでるまではこのままで。いつ出るのか気になるとは思いますが、気長に待つのが一番です。
葉から発根した状態の多肉植物。様子を見てお水を与えます。葉には水分があるのでたっぷり与えなくても大丈夫です。
多肉植物の挿し木
挿し木に使う多肉植物は、植え替え時や普段の管理で折れてしまったものを使うことができます。挿し木は生長して伸びてしまったときや脇芽が伸びたときなどに行ってもよいでしょう。
カットした多肉植物は下に葉が付いているものは葉を取ります。葉を取り、挿す状態に整えた状態を「挿し穂」と言います。葉が付いたまま土に挿すと葉が土の中で腐ってしまう場合があるのでおすすめできません。3,4日くらい切り口を乾燥させてから、土に挿します。風通しのよい明るい日陰で管理しましょう。お水はすぐには与えないで、1週間から10日後にたっぷりと与えましょう。
Q.発根しないの多肉植物があるのはなぜ?
挿し木も葉挿しと同じで全ての多肉植物が必ず発根するとは限りません。多肉植物の挿し木にも向いている時期があります。多肉植物の生長期に行うほうが確率が高くなります。春秋型、夏型のものは冬は休眠期で生育は鈍っています。
多肉植物の株分け
多肉植物の株分けは土が乾いている状態で行いましょう。土が湿っている状態は避けたほうがよいので、株分けをする1,2週間前から水やりは控えておきましょう。
気をつけたい! 多肉植物の病害虫
多肉植物の病害虫は、アブラムシ・カイガラムシ・ハダニ・コナカイガラムシ・ナメクジ・ネジラミなど。花芽や、新芽など柔らかい部分は害を受けやすいので気をつけましょう。
・ハダニ
気温が高いところや乾燥している場所に発生します。暖かい時期に発生しやすく植物の葉から栄養を吸収して弱らせます。また、弱った植物はハダニの被害に遭いやすく、被害も大きくなりやすいです。数が増えて被害が大きくなってくると、葉緑素の不足によって光合成ができなくなり、生長不良になったり、植物自体が枯れていきます。
・アブラムシ
3月から5月に多く発生する害虫です。新芽や茎、若い葉や葉の裏にくっついて吸汁して株を弱らせます。春から秋に発生するので見つけ次第、駆除しましょう。
・カイガラムシ
カイガラムシは多肉植物、サボテンにとって厄介な害虫。動く様子もなさそうな姿ですが、ちゃんとした昆虫です。分類学上はカメムシの親戚でこれまでに国内で約400種が発見されており、大きさや形なども様々。カイガラがあるのと、ないのもいます。様々な植物に発生し、吸汁(きゅうじゅう)します。植物によって、種類は異なりますが、どれも吸汁加害です。カイガラムシはすす病菌が付着したり、様々な病気の原因にもなります。風通しが悪いと発生しやすいです。
除去方法
見つけたら、ピンセットなどで除去します。たくさんついてしまった場合は使い古した歯ブラシなどを使って除去しても。その場合は捕ったカイガラムシが飛散しないように気を付けて行いましょう。
・コナカイガラムシ
体長は2mm~3mmくらいのサイズ。綿に包まれたようなフワフワとした見た目をしています。葉と葉の隙間や葉の裏に発生。乾燥した条件を好みます。柔らかい新芽や成長点も要注意です。同じくピンセットなどで除去してください。
・ナメクジ
主に夜間に出てきます。上を這われると跡になり株の美観が損なわれる原因に。這った跡があったら、ナメクジがどこかに潜んでいます。ナメクジがいると食害も。見つけ次第捕殺しましょう。
・ネジラミ
乾燥している土の根につきやすいです。白い粒状のもので根が覆われています。吸汁性の害虫で生育を阻害します。
・根腐れ
高温多湿、休眠期での水やりが原因になります。水やりは乾燥してからと、休眠期はほぼ断水して過ごしましょう。
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多肉植物の寄せ植えやアレンジ
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流木を使った多肉植物の寄せ植え
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珍しい多肉植物の「錦」「綴化」
「錦(にしき)」
斑入りのアドロミスクス・松虫
葉や株に緑以外の黄色や白が混ざってまだら模様になっている多肉植物をみたことはありませんか。斑入り(ふいり)といい、その斑入りの株には錦(にしき)を言われます。斑が入る原因は遺伝的要素もあれば、突然変異などもの要素もあります。葉緑素の一部が欠損しているため、株としては弱いものもあったり葉焼けしやすい場合もあります。
「錦」の多肉植物の管理
色が変わっているからといって水やりや置き場は同じで問題はないです。
「綴化(てっか)」
エケベリア・アガボイデス
綴化(てっか)は多肉植物の成長点が帯化した状態のこと。成長点の分裂組織の異常で起こるとされています。綴化した株は株分けで増やすことができます。突然先祖帰りをし通常の成長点の子株を付けたりすることもあります。
綴化したエケベリア・アガボイデス
多肉植物の育て方まとめ
多肉植物に限らず植物は、毎日の観察をこまめにすることが重要です。大きく3つのポイントに気をつけましょう。
・多肉植物は生長タイプによって管理方法は異なる。
・水やりは土が乾いてからたっぷりと。
・日当り、風通しのよいところで管理。
お好みの多肉植物の種類を見つけてみたり、寄せ植えアレンジしてみたり、楽しみ方がたくさんある多肉植物。個性的な姿や花を咲かせくれる姿、そして紅葉する種類も。見ていて飽きないところがファンの多い証拠だと思います。ぜひ多肉植物と一緒に暮らしてみませんか?
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