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旬を楽しむ! 山菜の種類一覧|特徴や味、おすすめレシピ

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山田智美

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山菜は、旬の時期にしか食べられない季節の味。山菜の種類、旬の季節、特徴、味や食べ方、おすすめレシピを紹介します。

目次

山菜とは

冬から早春(1月~3月)に咲く緑色の野草の花フキノトウ

山菜とは、野山に自生している植物で、食用にできる種類の総称。野菜は、人の手で栽培、収獲されている種類を指します。栽培されて流通している山菜もあるので、厳密ではありませんが、山菜と野菜の違いは、野生のものは山菜、人為的に栽培されているものは野菜というように区別されています。

山菜は野菜と違って、その季節にしか楽しめません。つまり、旬の味覚であり、季節を感じる食べ物です。

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山菜の種類一覧

あさつき(浅葱)

あさつき

  • 旬の季節:春

あさつきの特徴

あさつきは、ヒガンバナ科ネギ属の多年草。春に芽吹いたまだ柔らかい葉と根茎を食用にする山菜です。見た目は、ワケギや万能ねぎ、のびるに似ていますが、違う品種です。

あさつきの味と食べ方

柔らかく、香りの良い葉と根茎を食用にします。ネギ特有の香りと辛みが特徴ですが、湯を通すと甘味が増して食べやすくなります。湯がいて酢味噌を付けたり、かつお節とお醤油をかけて食べます。シャキシャキとした歯ごたえも楽しみの一つなので、ゆで過ぎないように注意しましょう。

うど(独活)

うど

  • 旬の季節:春

うど(独活)の特徴

うどは、ウコギ科タラノキ属の多年草。新芽、茎、葉、蕾、花を食用にする山菜で、特に春の柔らかい葉茎が人気があります。日光を浴びて大きくなると固くなるので、日を当てないように育てた柔らかい栽培種が流通しています。日光をしっかり浴びて育った山うどは、香りが強く、こちらはこちらで捨てがたい魅力があります。

うど(独活)の味と食べ方

うどは、表面に細かい毛があるので洗い流し、皮を厚くむいて、中の柔らかい茎をゆでて酢味噌を付けたり、天ぷらにしたりして食べます。厚くむいた皮もキンピラにして食べることができます。同じく春が旬のワカメや貝と一緒に和えれば、季節を楽しめる一皿になります。独特の香りとシャキシャキとした歯ごたえを楽しむ山菜です。

うるい

うるい

  • 旬の季節:春

うるいの特徴

うるいは、ユリ科ギボウシ属の多年草である、オオバギボウシの新芽。春になると地面に現れる、細い筒状の新芽を食用にする山菜です。

うるいの味と食べ方

うるいは、あく抜きの必要もなく、生でも加熱しても食べられる山菜です。特に強い香りもなく、生ならシャキシャキとした食感を、加熱するとぬめりが出るので、その舌触りを楽しみます。刻んでサラダに入れたり、軽くゆでておひたしやナムル、酢味噌和えなどにして食べます。

行者にんにく

行者ニンニク

  • 旬の季節:春

行者にんにくの特徴

行者にんにくは、ヒガンバナ科ネギ属の多年草。にんにくのような強い香りが特徴の山菜です。栄養価が高いことから、昔の行者(修行者)が食べたのが名前の由来とされていますが、真相はわかりません。

行者にんにくの味と食べ方

行者にんにくは、ゆでたり、炒めたりと、加熱して楽しみます。加熱することで香りが柔らかくなるので、食べやすくなるという効果もあります。ニラのように卵とじにしたり、ごま油で和えたり、香味野菜のように炒めものに入れたり、天ぷらにして食べたりと楽しめる山菜です。

こごみ

こごみ

  • 旬の季節:春

こごみの特徴

こごみは、オシダ科クサソテツ属のシダ植物の新芽。くるくるっと巻き込んだ、シダの新芽らしい姿が特徴で、見るからに春を思わせる山菜です。

こごみの味と食べ方

こごみは、ゆでて歯ごたえを楽しむ山菜です。特にあく抜きの必要はありませんが、巻き込んだ新芽の間に、細かなごみが溜まっていることがあるので掃除をします。ぐるぐるとした芽の中心を狙って、デコピンをするような要領で軽くと弾くと、パラパラとゴミが落ちてきます。楽しくて気持ちの良い作業です。その後、水に入れて軽くすすぎます。

掃除を済ませたら、ゆでて鮮やかな緑色になったものを、ごま和えやナムル、おひたしにして食べます。

山椒(さんしょう)

山椒

  • 旬の季節:春~初夏

山椒(さんしょう)の特徴

山椒は、ミカン科サンショウ属の常緑低木。庭木として栽培される他、山野にも自生している木です。春の柔らかく、香りの良い新芽は木の芽(このめ)、春の香りの良い花は花山椒、初夏の青い実は実山椒と呼ばれ、料理のアクセントに使用されます。

山椒(さんしょう)の味と食べ方

山椒は、新芽、花、実のすべてに、鼻から抜けるようなすっとした香りがあります。特に実は、香りと舌にピリッとくるような独特の刺激が特徴です。山椒の新芽は彩りや香り付け、花は薬味や肉料理の香り付け、実は薬味の他、佃煮、炒め物、山椒味噌などにして楽しめます。昆布と実山椒を煮詰めた佃煮は、シンプルながら日本酒が止まらなくなる一品です。

せり(野ぜり)

  • 旬の季節:春

せり(野ぜり)特徴

せりは、セリ科セリ属の多年草。栽培種は1年中流通していますが、野ぜりは、初春から春に流通する山菜です。

せり(野ぜり)味と食べ方

せりは、主に香りの良い葉茎を食用にしますが、根も過熱して食べることができます。生で他の野菜と一緒にサラダにしたり、肉料理の付け合わせにしたりします。ゆでて、シンプルにおひたしや、油揚げと一緒に煮びたしにしてもよいでしょう。香味野菜のように炒め物に入れるのもおいしい食べ方です。我が家は父親が秋田県出身だったので、冬になるときりたんぽや鶏肉の鍋料理に入っていました。

ぜんまい

ぜんまい

  • 旬の季節:春

ぜんまいの特徴

ぜんまいは、ゼンマイ科ゼンマイ属のシダ植物の新芽。くるくるっと巻き込んだ新芽を食用にする春の山菜です。

ぜんまいの味と食べ方

ぜんまいは、あく抜きが必要な山菜です。ぜんまいが浸かる量のお湯を沸かし、重曹とぜんまいを入れて、再度沸騰させたら、落し蓋をしてそのまま浸けておきます。冷めたら水を交換して一晩さらしておきます。冷ましていく過程であくが抜けていき、さらに一晩さらすことで完了します。加熱しすぎるとグズグズになってしまうので、2度目の沸騰を確認したらすぐに火を止めましょう。あく抜きが済んだら、油揚げと一緒にお醤油で煮付けたり、ナムルにして食べます。

たけのこ(筍)

  • 旬の季節:春

たけのこ(筍)の特徴

たけのこは、その名の通り竹の新芽、竹の子です。土から顔を出すか出さないかくらいの状態を掘って食用にします。土から出て大きく育ったものは固く、えぐみが強いのでおいしくありません。

厚い皮を何枚もかぶっているので、食べられる柔らかいところが現れるまでむきます。むいているうちに最初の姿と比べて一回りも二回りも小さくなっていきますが、おいしいたけのこを食べるために、もったいないと思わずにむいてください。

たけのこ(筍)味と食べ方

たけのこは、あく抜きが必要です。皮のまま穂先をカットし、米ぬかと唐辛子を入れて水からゆで、冷ましながらあく抜きして、最後に皮をむきます。

あく抜き後は、たけのこご飯、土佐煮、若竹煮、グリル、天ぷらなど、いろんなレシピで楽しめます。ほんの少ししか取れない姫皮の和え物は、生のたけのこを調理した時にしか食べられない、春のごちそうです。

たらの芽

たらの芽

  • 旬の季節:春

たらの芽特徴

たらの芽は、ウコギ科タラノキ属の落葉低木の新芽。正式な植物名はタラノキといって、幹の鋭いトゲが特徴で、山野に自生している木です。春にこのトゲだらけの幹から芽吹いてきた葉の新芽を、開く前に摘んで食べる山菜です。

たらの芽味と食べ方

たらの芽は、ほんの少しの苦味と香りの良さが特徴の山菜です。あく抜きの必要はありませんが、下処理として、下の堅い部分を切り取り、はかまといわれる茶色い皮を取ってから調理します。天ぷらにしたり、軽くゆでておひたしやマヨネーズを付けて食べたりします。

つわぶき

■学名:Farfugium japonicum ■科名:キク科ツワブキ属 ■分類:常緑多年草 ツワブキ(石蕗)は日本の海岸地帯や山野に自生する常緑多年草です。耐陰性が強く、日影でも良く育つので、個人の庭から寺院や公園まで幅広く植えられています。 秋には菊によく似た明るい黄色の花が咲きます。葉に明るい斑が入った品種や切れ込みのあるもの等があり、ファンも多い植物です。 ツワブキ(石蕗)の特徴 ・ツワブキ(石蕗)の葉は濃いグリーンで、表面にはつやつやとした光沢があります。 ・ツワブキ(石蕗)は常緑性なので、冬でも青々と繁っています。 ・ツワブキ(石蕗)は秋に菊に良く似た黄色の花を咲かせます。

  • 旬の季節:春

つわぶきの特徴

つわぶきは、キク科ツワブキ属の常緑多年草。春に出てきた新芽の葉柄を食用にします。大きくなると固くなり、えぐみが強くなるので、葉柄が柔らかい春だけに楽しめる山菜です。

つわぶき味と食べ方

つわぶきは、苦味と歯ごたえを楽しめる山菜です。下処理は、熱湯でゆでて冷水にとって冷まし、皮をむきます。甘辛煮がおすすめです。

ふき(野ぶき)

■学名:Petasites japonicus ■科名:キク科フキ属 ■分類:宿根草 フキ(蕗)は日本の山野に自生する宿根草です。北は北海道から南は沖縄まで広く分布しています。丸く大きな柔らかい葉が特徴です。数少ない日本原産の野菜と言えます。

  • 旬の季節:春

ふき(野ぶき)の特徴

ふきは、キク科フキ属の多年草。栽培種もありますが、山で撮れたものは野ぶきといって、春の山菜として食べられます。

ふき(野ぶき)の味と食べ方

ふきは、独特の香りと苦味が特徴の山菜です。塩で板ずりをしてから熱湯でゆで、皮をむいて調理します。佃煮、キンピラ、煮物などにして楽しめます。熱湯でゆでると鮮やかな緑色に変化するので、色を活かした青煮や、ナムルも捨てがたいおいしさです。

ふきのとう

ふきのとう

  • 旬の季節:春

ふきのとうの特徴

ふきのとうは、ふきの花のつぼみ。早春に地面に顔を出すつぼみを、開く前に摘んで食用にする、春の味覚です。ふきのとうは、生長してもふきにはなりません。花茎が伸びて花が咲きます。花茎が伸びたふきのとうは固く、えぐみが強いので食用にはできません。

ふきのとう味と食べ方

ふきのとうは、独特の香りと少しの苦味が魅力の山菜です。あくが強いので、あく抜きをしてから調理します。おひたしや佃煮の他、オイル煮も捨てがたいおいしさです。どうしてもあく抜きが面倒だという場合は、天ぷらやふきのとう味噌がおすすめです。

むかご

むかごのしょうゆ漬け

  • 旬の季節:秋

むかごの特徴

むかごは、ヤマノイモの仲間の葉脇に付いている繁殖のための器官。実でも種でもなく、葉の脇にこぶのようにできるものです。晩夏から秋にヤマノイモの仲間のつるを探すと、葉の脇についたむかごを見つけられます。

むかごの味と食べ方

むかごは、強い香りやえぐみはなく、ほくほくとした食感を楽しむ山菜です。むかごご飯のほか、オイルで素揚げにしたり、バターとしょうゆで炒めたりして楽しめます。

わらび

わらび

  • 旬の季節:春

わらびの特徴

わらびは、コバノイシカグマ科ワラビ属のシダ植物の新芽。春に出てきた新芽は、展開前の葉がくるくると巻き込まれたフォルムをしています。

わらびの味と食べ方

わらびは、あく抜きが必要な山菜です。ぜんまいが浸かる量のお湯を沸かし、重曹とぜんまいを入れて、再度沸騰させたら、落し蓋をしてそのまま浸けておきます。冷めたら水を交換して一晩さらしておきます。冷ましていく過程であくが抜けていき、さらに一晩さらすことで完了します。あく抜きしたわらびは、おひたしにしたり、そのままマヨネーズやかつお節をかけて食べます。

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天ぷらになる山菜の種類

山菜

多くの山菜が天ぷらにできますが、旬の季節に絶対に食べたい天ぷらにできる種類を紹介します。ふきのとうのようなあく抜きが必要な山菜も、天ぷらならあく抜き不要で調理できます。

  • うるい
  • 行者にんにく
  • こごみ
  • たらの芽
  • ふきのとう

山菜の天ぷらの作り方

材料

  • 打ち粉(小麦粉)大さじ1
  • a 小麦粉 大さじ2
  • a 片栗粉 大さじ2
  • a 水(冷水)大さじ4
  • 揚げ油 適量

作り方

1. 山菜は、食べられない皮やごみを取り、水で洗って、しっかりと水気を拭きとる

2. ボウルに a を入れてさっくりと混ぜあわせる

3. 山菜に打ち粉をまぶす

4. ボウルに打ち粉をした山菜を入れて全体を絡める

5. 180℃に熱した油に山菜を入れて1分~1分半、ひっくり返して1分~1分半揚げる

6. 1度取り出し油を切って、再度油にくぐらせると、かりっと仕上がる

7. 器に盛って出来上がり

これを基本の分量として、山菜の量や大きさによって調整してください。卵を使用しないので、さっぱりと軽い食感を楽しめます。ベジタリアンの方にも安心して作っていただけるレシピです。

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こんなにある! 山菜のおすすめレシピ

山菜の下処理やあく抜き方法、食べ方、レシピを紹介しています。それぞれの特徴や魅力もわかります。

うどの食べ方、レシピ、野生のうどと栽培種の違いも

たけのこのあく抜き、食べ方、レシピ、たけのこご飯も

つわぶきとふきの違いと見分け方、あく抜き方法

ふきのとうのあく抜き方法や食べ方、レシピ

むかごの食べ方、おすすめレシピ

 

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山菜は、旬の季節にしか流通しない、季節を楽しめる味です。季節の移ろいを、肌で、目で、舌で感じて、贅沢な時間を過ごしてください。

 

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山田智美

「花や蜜」という屋号で、フリーランスの花屋として活動中。ドライフラワーの小物、生花のブーケやアレンジメント、装花、イベント出店など。「手のひらに森を」をテーマに小さな世界をお届けしています。 野に咲く花とつる植物、風に揺れるグラス類が大好き。植物に関連する伝承や民話、歳時記を調べることが日々の楽しみです。LOVEGREEN編集部ではいつの間にか野草担当のような立ち位置になっています。

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