菖蒲|花の季節、あやめ、かきつばたとの違いや見分け方
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色とりどりの花を咲かせる菖蒲について、花の季節や特徴、あやめ、かきつばたとの違いや見分け方を紹介します。
目次
菖蒲とは|花の季節や特徴
菖蒲の花の季節

菖蒲の花の季節は、5月上旬から中旬。ゴールデンウィークの頃から梅雨入りの前というのが目安ですが、気温の上昇と共に菖蒲の開花も年々早まっています。菖蒲の花は開花期が短いので、見逃さないようにしたいものです。
菖蒲の特徴

- 植物名:花菖蒲(ハナショウブ)
- 学名:Iris ensata
- 科名:アヤメ科
- 属名:アヤメ属
- 分類:多年草
菖蒲は、ノハナショウブから改良されて作られた園芸品種で、正しくは「花菖蒲(ハナショウブ)」という植物名。江戸時代中期には菖蒲の品種改良が始まっていたというくらい、古くから日本で愛されてきた花です。花の咲き方が特徴的で、外花被と呼ばれる外側3枚の花びらが大きな三英咲き、外花被も内花被も大きな六英咲きとがあります。葉は平たく、細く剣のようなフォルムで、地下には根茎を持ちます。
湿地や草原を好む性質から水辺に植栽されているのを見かけますが、ハスやスイレンのように水中で育つ花ではありません。花は一日花で、朝開花して夕方には萎れてしまいますが、次々とつぼみが咲くので、1株でたくさんの花を楽しむことができます。
菖蒲の花の色

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菖蒲は花色が鮮やかで豊富というのも人気の理由の一つです。花色は、紫を中心に、青紫、赤紫、藤色、ピンクなどがあります。さらには絞りが入ったものや覆輪などバリエーションも豊富です。
菖蒲は夏の季語
菖蒲は、仲夏の季語ともされています。仲夏とは、陰暦の5月のことを指すので、暑い盛りというよりは初夏に使用される季語です。
菖蒲、あやめ、かきつばたの違いや見分け方
菖蒲、あやめ、かきつばたの違いをご存知でしょうか。「いずれあやめかかきつばた」という慣用句もあるくらい、あやめもかきつばたも甲乙つけがたいくらい美しい花です。菖蒲、あやめ、かきつばたのそれぞれの特徴と見分け方を紹介します。花が咲いていないときに見分けるのは難しいのですが、開花中なら簡単に見分けることができます。
菖蒲の特徴|見分け方ポイント

・草丈: 50~100cm
・花の特徴: 菖蒲は花びらの付け根に黄色の筋があります。
・葉の特徴: 葉は細く、葉脈がくっきりとしています。
・見分け方ポイント: 菖蒲の見分け方は、この花びらの黄色い筋で判断します。
あやめの特徴と見分け方

・草丈: 30~60cm
・花の特徴: あやめの花は、花びらの付け根に網目上の模様があります。
・葉の特徴: 葉は細く葉脈は目立ちません。
・見分け方: あやめは、菖蒲やかきつばたに比べて全体的に小ぶりです。あやめのわかりやすい見分け方は、花の付け根の網目模様です。加えて、菖蒲とかきつばたは湿地を好むので、水辺で見かけることが多い花ですが、あやめは明るい草地を好むので、お庭や公園でも見かけます。
かきつばたの特徴と見分け方

・草丈: 50~70cm
・花の特徴: かきつばたは、花びらの付け根に白い筋があります。
・葉の特徴: 葉の幅は2~3cmと広く、葉脈は目立ちません。
・見分け方: かきつばたは、花びらの付け根にある白い筋で見分けます。菖蒲と生えている場所は似ていますが、筋の色の違いで見分けられます。
菖蒲湯に入れる葉菖蒲とは?

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端午の節句でおなじみの菖蒲湯は、お風呂に菖蒲の葉を入れて、邪気を払ったり無病息災を願うもの。この菖蒲湯に使用するのは、ショウブ科ショウブ属のショウブ( Acorus calamus )という植物の葉で、花の美しさを観賞する花菖蒲とは別種です。端午の節句が近づくと、生花店やスーパーの店頭で葉菖蒲という名前で販売されるようになります。
菖蒲は、初夏に優美な姿で私たちの目を楽しませてくれる花。次の初夏には菖蒲園にお散歩に行ってみませんか。あやめ、かきつばたとの違いを確認してみるのも楽しみの1つになりそうです。
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