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南天(ナンテン)|種類、花や実の時期と特徴、剪定方法を紹介

南天(ナンテン)について、種類や花や実の時期、葉の特徴、縁起物といわれる理由や、育て方、剪定方法まで紹介します。

目次

南天(ナンテン)とは? 基本情報

ナンテン(南天)とは?基本情報

  • 学名:Nandina domestica
  • 科名・属名:メギ科ナンテン属
  • 分類:常緑低木

南天(ナンテン)の特徴

南天(ナンテン)は、メギ科ナンテン属の樹高1.5m程の常緑低木。生長がゆっくりであまり大きくならない庭木ですが、まれに4mを超すこともあります。

南天(ナンテン)という名前の由来は、南天竹(なんてんちく)や南天燭(なんてんしょく)という中国名に由来すると言われています。漢方では、南天(ナンテン)の実を乾燥させたものは「南天実」と呼び、咳止めなどに利用するそうです。

日本では南天(ナンテン)という名前が「難を転ずる」を連想させるとして、昔から縁起物とされてきました。常緑で育てやすいこともあって、昔から好まれてきた庭木です。

南天(ナンテン)の花言葉

ナンテン(南天)の花言葉

南天(ナンテン)の花言葉は「良い家庭」「福をなす」

 

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南天(ナンテン)の種類

ナンテン(南天)の種類

南天(ナンテン)の種類を紹介します。

オタフクナンテン(お多福南天)

  • 学名:Nandina domestica cv. Otafukunanten

オタフクナンテンは、南天(ナンテン)から作出された改良種。矮性で特に手入れをしなくても、樹高低く、こんもりと丸い樹形を形成するのが特徴です。

葉は南天(ナンテン)に比べて丸みを帯びています。実がならない、葉を観賞する品種です。

キンシナンテン(錦糸南天)

  • 学名:Nandina domestica var.capillaris

キンシナンテンは、葉が糸のように細いのが特徴の南天(ナンテン)の変種。生長が遅く、あまり大きくなりません。品種改良が盛んだった江戸時代に作られたとされています。

シロナンテン(白南天)

  • 学名:Nandina domestica var.leucocarpa

シロナンテンは、シロミナンテンとも呼ばれる南天(ナンテン)の変種。黄味を帯びた白い実を実らせます。生薬の南天実はシロナンテンの実が人気のようです。

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南天(ナンテン)の実や花の時期、葉の特徴

南天(ナンテン)の実の時期と特徴

南天(ナンテン)

南天(ナンテン)の実が赤く色づくのは、11月~2月頃です。2月頃には風雨で落ちたり、鳥に食べられたりで、ほとんどが枝に残っていないような状態になります。

南天(ナンテン)の実は、乾燥しにくいことから長くツヤのある赤い状態を楽しめるので、縁起が良いことも相まって、お正月飾りや花生けに重宝されます。

また、南天(ナンテン)の実にはナンテニン等のアルカロイドが含まれています。実を乾燥させたものは「南天実」という生薬として、咳止め等に利用されます。ただし、アルカロイドは有毒成分でもあるので、むやみに食用にしないようにしましょう。

南天(ナンテン)の花の時期と特徴

ナンテン(南天)の花言葉

南天(ナンテン)の花が咲くのは、5月~6月です。青々と茂る葉の間から白い花を咲かせます。花は、大型の円錐花序、一つ一つの花は直径1cm足らずと小さく、花びらは白で中心は黄色をしています。花が咲く頃は他の花も咲き乱れる季節であることから、この白く小さな花はあまり注目を集めないようです。よく見ると涼し気で、楚々とした控えめな魅力があります。

南天(ナンテン)の葉の特徴

ナンテン(南天)の実、花、葉の特徴

南天(ナンテン)の葉は、春から秋は光沢のあるグリーンをしていますが、秋から冬の時期は真赤に紅葉することがあります。モミジのようにすべての葉が紅葉するのではなく、同じ木の中で赤い葉とグリーンの葉が混在します。また、春の新芽も赤くなるので、秋と春に赤い葉を楽しむことができます。

 

南天

南天(ナンテン)の葉は菱型で、奇数羽状複葉、先端に大きな一枚、それに繋がるように数枚の小葉が付きます。葉にはマグノフロリンなどのアルカロイドが含まれます。このため、防腐や毒消し作用があると信じられ、かいしき*に添えたりと利用されてきました。

また、南天(ナンテン)の葉は「南天葉」という生薬にも利用されています。南天葉は胃のトラブルや解熱に効果があると言われています。ただし、アルカロイドは有毒成分でもあるので、むやみに食用にしないようにしましょう。

*かいしき 料理の下に引く葉のこと

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南天(ナンテン))は縁起物?

ナンテン(南天)は縁起物?

南天(ナンテン)は、その名前が「難を転ずる」を連想させること、常緑で冬に真赤な実を実らせるため永遠や富を連想させることが縁起物として好まれてきた理由です。

南天(ナンテン)の木をトイレの近くに植えると良い、トイレの帰りに転んだら南天(ナンテン)の枝をつかむと良いなどという俗信もあります。

また、葉に毒消し作用があると信じられ、ご飯やお赤飯を差し出すときには南天(ナンテン)の葉に乗せると良いとか、よそへ食べ物を配るときには南天(ナンテン)の葉に乗せて配ると良いなどのいい伝えも残っています。

さらに南天(ナンテン)の葉は常緑で、冬には赤い実を実らせることからも縁起が良いと言われ、お正月飾りにも使用されます。は、木そのものから枝葉、実まで縁起物として重宝されてきました。

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南天(ナンテン)の育て方

縁起のいい植物42種。理由や風習、花言葉、海外の言い伝えも

場所・用土

半日陰程度の日当たりと風通しの良い場所を好みます。西日が強く当たるような場所は避け、明るい半日陰に植え付けるとよいでしょう。鉢植えは、市販の園芸用培養土で問題なく育てられます。

水やり

根付いてからは特に水やりの必要はありません。降雨に任せます。鉢植えは、表土が乾いて白っぽくなったら、鉢底から流れ出てくるくらいたっぷりと水やりします。

肥料

冬に緩効性肥料を根から少し離した場所に与えます。

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南天(ナンテン)の剪定のコツ

南天

株立ち状に生長する南天(ナンテン)

南天(ナンテン)の剪定時期

剪定は、3月~4月に行うようにしましょう。5月頃から花を咲かせるため、花芽の付いた枝を切ってしまうことのないように、遅くても4月には剪定をするようにしてください。

南天(ナンテン)の剪定のコツ

南天(ナンテン)は、実を実らせた枝は翌年は花を咲かせないという特徴があります。冬の赤い果実を楽しんだあと、実が実っていた枝を整理するように剪定するのがコツです。不要枝や古い枝は株元で剪定するようにしましょう。

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南天(ナンテン)について、理解を深めていただけましたか。お正月には欠かせない縁起物。実ばかり注目されがちですが、葉も生薬にされていたり、花もかわいらしかったりと魅力がいっぱいです。自宅に一株お迎えしてみませんか。

 

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