間違われやすい「スノードロップ」と「スノーフレーク」の違いとは?
持永久美子
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まだ寒い冬のうちから顔をのぞかせてくれる花、スノードロップ。その可憐な花姿は春を告げるシンボルとして人気の高い種類です。スノードロップと名前も雰囲気もよく似ていることから間違われることも多いのがスノーフレーク。こちらも春に咲く白い美しい花です。今回はそれぞれの魅力とスノードロップとスノーフレークの違いをご紹介します。
目次
スノードロップ (snowdrop)
*ヒガンバナ科ガランサス属
*Galanthus nivalis
*別名:待雪草
スノードロップは学名の「Galanthus」はギリシア語で「乳のように白い花」を意味し、「nivalis」はラテン語で雪を語源として「雪の中やその近くに生長する」という意味があるようです。スノードロップの別名は「待雪草」のほか、「雪のしずく」や「雪の草」ともいわれ、学名と同じような意味で呼ばれています。
スノードロップの名前の通り「雪のしずく」や「雪の耳飾り」のような可憐な花姿がとても素敵ですよね。うつむき気味に咲く真っ白な花が、まだ寒い時期でももうすぐ春がくるよと告げてくれてるようで愛おしくなります。
スノードロップは日が当たると花が開き、夜になると花びらが閉じます。スノードロップは2月~3月頃のまだ寒い時期に花を咲かせるので、昼の間に吸収したあたたかい空気をためこむためのようです。花びらが閉じた状態もしずく型で本当に可愛いですね。
カトリックの教会では2月2日の聖燭祭(マリアの清めの祝日)にスノードロップを祭壇に飾るそうです。その為修道院の庭ではスノードロップがよく育てられていたようです。神聖なお花のイメージにぴったりですね。
スノーフレーク(snowflake)
*ヒガンバナ科スノーフレーク属
*Leucojum aestivum
*別名:鈴蘭水仙・大待雪草
スノーフレークの学名の「Leucojum」はギリシア語で「白いスミレ」を意味しスミレのような芳香を放つ事に因みます。スノーフレークは、3月~5月頃、春本番ともいえる時期に花を咲かせます。
スノードロップは神聖さを思わせる花姿ですが、スノーフレークの花は鈴蘭に似て丸っこく、花びらの先はフリルのようなかわいらしさ。釣鐘状の花がスズラン、細長い葉がスイセンのようだから鈴蘭水仙とも言われています。白い花弁の縁に緑の水玉のような斑点が入り愛らしいですね。
スノードロップとスノーフレークの違い
似ていて間違われやすいスノードロップとスノーフレークですが、こうしてひとつずつ見ていくと違いがはっきりとわかりますよね。ではここで、スノードロップとスノーフレークの違いのおさらいをしましょう。もう、どちらか見分けはつくでしょうか。
花の咲く時期
スノードロップは2~3月。
スノーフレークは3~5月。
スノードロップが咲き終わった頃にスノーフレークが咲き始めます。
花の容姿・草丈
スノードロップは花は白で、3枚ずつの離れた長い外花被と短い内花被を持つ六弁花です。いくつかの種では内花被に緑色の斑点があるものもあります。草丈は10~20cmと低めで、地面近くに花を咲かせます。
スノーフレークは1.5cm程度の白いスズランのような釣鐘型の花を咲かせます。花びらの先は6枚に別れ、緑の斑点が入ります。草丈は30~40cmと背が高めです。
スノードロップとスノーフレーク、見分けられそうでしょうか?
スノードロップにはスノードロップの良さが、スノーフレークにはスノーフレークの良さがありますよね。どちらも春を告げる花として昔から親しまれていましたので、みつけたら春の芽吹きを感じてみてくださいね。
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