アジサイと初夏の草花の花あしらい~季節の生花を飾ろう
金子三保子
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まもなく梅雨入り。しばらくうっとうしい季節になりますが、晴れより曇天の方が似合う花と言えば、アジサイ。雨の中のアジサイの色合いは、とても素敵で幻想的ですよね。
最近の生花のアジサイは輸入ものも出回っているので、出回り量は少ないですが通年出回る花材になりつつあります。とは言え、日本での本来の開花時期は初夏。花市場には、国産の露地もののアジサイがたくさん流通する時期で価格的にも一番買いやすい時期です。
輸入もののアジサイは大輪系のものが多いのに対して、国産のアジサイは小輪、中輪のものもあるので、小さな花あしらいにはもってこいのサイズです。
今回は小輪のアジサイと初夏の草花、ハーブを使ってガラスのピッチャーに涼やかな色あわせのアレンジを作ってみました。
それぞれの花材についてご紹介します。
目次
■アジサイ
アジサイ
白いアジサイは「西洋アジサイ」、両脇のブルーのアジサイは「ガクアジサイ」。
もともとはガクアジサイは日本が原産ですが、西洋に渡って交配されたものが西洋アジサイ。今では切り花として流通しているのは西洋アジサイがほとんどです。
西洋アジサイ
ガクアジサイ
ヤグルマギク
もともとの原種のヤグルマギクと言えば、青い花。最近、どんどん新しい品種が創り出され、単色では青、白、ピンク、黒に近いワインカラーの他、写真のような複色(ひとつの花に複数の色の要素があるもの)など、色幅がとても豊富な花になりました。今回は限りなく白に近いブルー、アイスカラー系のヤグルマギクを選んでみました。
矢車菊?矢車草?
この花のことを「矢車草」と表現されている方も多いかもしれません。私自身も子供のころから「矢車草」と呼んでいましたが、まったく同じ名前の「矢車草」という名前を持つユキノシタ科の山野草があることから、最近は「矢車菊」と表記される方向となっています。
とは言え、花屋さんでも「矢車草」として販売していることも多いのが実情です。花の名前はややこしいですね。ちなみにこのヤグルマギクは、植物分類としてはキク科です。もうひとつの名前としては英名で「コーンフラワー」とも言います。
こちらがスタンダードなブルーのヤグルマギク。切り花の他、苗ものとしても高性から矮性まで色々あります。苗としての出回りは、春早く~初夏の入り口まで。生けても素敵なので育ててみてはいかがでしょうか。
オレガノ・ゴールデン(ハーブ)
初夏はハーブが美しい季節です。スパイスで使うオレガノは、立性で丈が高くなりますが、このオレガノは、丈が低めでこんもりと咲くタイプのオレガノ。葉っぱが黄緑色で花壇や寄せ植えに使うときれいです。
ジューンベリーの葉っぱ
6月にかわいい赤い実をつけるジューンベリー。今回は葉っぱだけを使っていますが、花市場には赤い実つきの枝ものしても出回っています。
ジューンベリーの実
花市場には赤い実の状態の時に出回りますが、実際に生で食べておいしいのは、実が黒くなってから。生で食べてもおいしいですよ。元々の分類としては落葉小高木ですが、最近矮性種も出来ました。
お庭のあじさいを収穫するときの注意点
草花を収穫する時間帯
育てた草花を摘み取る時間帯は、午前中(できれば10時まで)か、夕方に摘みます。植物にとって、昼間は水分を発散する時間帯です。そのため、昼間に摘み取った草花は水が下がりやすくなります。何時に摘み取るかによって、日持ちが全然違います。
▼あじさいの枝の扱い方はこちらでご紹介しています。
あじさい、クレマチス、ベリー類、ハーブ・・・。
初夏ならではの花材が豊富に出回る季節です。雨続きでガーデニングは少しお休みになりがちな梅雨の時期、うちの中にあじさいを飾って楽しんでみませんか。
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