ネモフィラとは?育て方~種まきや苗の植え付け時期、日々の管理まで
金子三保子
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ネモフィラは、春にかわいい小さな青い花をブルーのカーペットのように咲かせる一年草。ネモフィラは種からでも苗からでも簡単に育てることができる春の草花です。ネモフィラの育て方をご紹介します。
目次
ネモフィラとは?
ネモフィラ Nemophila menziesii
ネモフィラは、ムラサキ科の春に花が咲く一年草。和名では瑠璃唐草(ルリカラクサ)と言います。
最近、ネモフィラは、国営ひたち海浜公園をはじめとした公共施設などの広い花壇で植栽されて有名になったことから、ご存知の方も多い草花ではないでしょうか。ネモフィラの広い空間に植えると、ほふく性の性質なので一面ブルーのカーペットような状態になり、満開時はそれは見事な風景です。
ネモフィラの品種はいくつかありますが、一番出回り量が多いのは、ブルーの品種「インシグニスブルー」です。ネモフィラの英名は「baby blue eyes」とも言われ、この種の花の色は和名の瑠璃からも想像できるように、とてもきれいなブルー~水色をしています。
ネモフィラはほふく性(這い性)なので、横に這うように広がって生長していきます。グランドカバーや花壇の前面、鉢植えのネモフィラは、コンテナの脇に植えたり、垂れるように咲くのでハンギングにも向いています。
ネモフィラの苗は年明けあたりから苗が出回り始めますが、実際のネモフィラの開花時期は3月~5月くらいまでの一年草です。
ネモフィラの種まき
ネモフィラの種
ネモフィラの種まきは9月~10月がまき時です。
ネモフィラの種は、園芸店、ホームセンター、通信販売などで購入することができます。青いネモフィラの品種名は「インシグニスブルー」です。
ネモフィラの根は直根性なので、花壇やプランターに直まきで種まきするのが一番簡単な方法です。秋にお庭や花壇にパラパラと直まきして、土を軽くかけて発芽を待ちます。発芽まで土を乾かしすぎないようにしますが、湿りすぎていると発芽した苗が根腐れを起こすので注意しましょう。
ネモフィラの芽
ネモフィラは若いうちなら移植は可能です。苗の数をたくさん必要な場合は、育苗トレーなどを使って種まきをし、早めに移植します。ポット苗に直接蒔いて、間引くのも簡単な方法です。
ネモフィラの種は嫌光性
ネモフィラの種は嫌光性と言って、発芽するには光を遮る必要があります。種まきをしたら軽く土をかけて種に光が当たらないようにします。
ネモフィラを苗から育てる
ネモフィラの苗は、お正月を過ぎた頃から少しずつ出回り始め、4月ごろまで購入可能です。ネモフィラの苗を選ぶ場合、葉の緑色がみずみずしく、徒長していない茎がしっかりとしているものを選びます。移植を嫌うので、ポット苗の時点でたくさん花が咲いているよりは、若い苗のうちに購入した方が長く楽しめます。
ネモフィラの育て方・苗の植え付け
ネモフィラの栽培の環境
ネモフィラは、日当たりが良く風通しが良い所に植えます。土は水はけが良く乾燥気味で肥料の少ない土壌を好みます。ネモフィラは半日くらい日の当たるスペースでも栽培可能ですが、日当たりが良い方が、花付きがよくなります。
鉢植えのネモフィラは、草花用の培養土で問題なく育ちます。乾燥気味が好きなので、水はけの良い土を好みます。
ネモフィラの植え付け
ネモフィラの根は直根性の性質を持つため、発芽した芽を移植する際は、根を傷つけないように注意しながら植え付けしましょう。
直根性とは・・・
根っこが地中深く枝分かれすることなく、まっすぐに伸びていく性質のことをいいます。地中深く伸びた後に分岐するものもありますが、基本的には太い根が下に伸びていく性質です。そのため直根性の植物は、太い根を少しでも痛めてしまうと植物のダメージが大きく、うまく根付きません。このことから植え替えの時に注意が必要な植物と言えます。ネモフィラの苗を買ってきて植え付ける際には、根をほぐさず、そのまま土に埋める感じで植え替えましょう。
ネモフィラの日々の育て方
水やり
ネモフィラは、乾燥した土を好むので、土の表面が白く乾いてきたら水を与えるようにします。基本的に乾かし気味に管理してあげると良いでしょう。地植えの場合は、根付いてしまえば、特に水やりの必要はありません。
肥料
ネモフィラは、肥料を与えすぎると葉が極端に茂り、見た目が悪くなるため、やや少なめに与えるようにします。
病害虫
灰色かび病とアブラムシに注意します。灰色かび病は多湿条件で発生するため、花がら摘みをこまめに行うことで予防します。アブラムシは春に発生しやすく、放っておくと大増殖するため、早めに対処しましょう。
ネモフィラの花がら摘み
ネモフィラは、終った花、花がらをまめに摘み取ると、花の開花数や花の開花期間に差が出ます。広いスペースでは無理かもしれませんが、プランターなどに植えこんで手の届く状態のネモフィラは、花がら摘みをすることをおすすめします。
ネモフィラの品種
一番有名なのが、ブルーの花の「インシグニスブルー」ですが、その他にもたくさんの品種があり、新品種も登
場しています。育て方次第に違いはありません。品種によって生長する丈が若干変わる程度です。
ネモフィラ・インシグニスブルー
一番、一般的なブルーの品種です
ネモフィラ・ペニーブラック
黒い花で縁が白のシックな花色
ネモフィラ・マクラータ
別名、ファイブスポットとも呼ばれています。花びらに、ネイビーブルーの斑点が入ります。
ネモフィラ・ブルーベリーアイズ
ネモフィラ・プラチナスカイ(見元園芸登録品種※)
ネモフィラ・インシグニスブルーと同じ青い花ですが、葉がシルバー、茎が緑色のネモフィラです。
▼ネモフィラ・プラチナスカイについてはこちらをどうぞ!
真っ白いネモフィラ
霜降りのネモフィラ
ネモフィラのシーズン最後の楽しみ方
4月のゴールデンウィークごろのネモフィラは、花茎が結構な長さになるので切り花としても楽しめます!最初は10cm強くらいの花丈が、5月ごろには30cmほどになるのです。
ガラスのグラスにミントやネモフィラと同じ時期に咲く草花、忘れな草やシノグロッサムで水色のアレンジメント。
ネモフィラは、植え付けさえうまくいけば育て方はとても丈夫な草花です。春のガーデニング素材としてお庭や花壇にネモフィラでブルーのカーペットを作ってみませんか。
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