育てた花を生けよう!春から初夏(3月、4月、5月)に花が咲く、切り花でも楽しめる草花12種をご紹介
金子三保子
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私が園芸に夢中になったのは「育てた花で小さなアレンジが作れたらいいな」と思ったのがきっかけ。やり始めたら見事に深みにはまり今に至っています。
今回は3月、4月、5月に花が咲く春から初夏の草花と、草花の花あしらいをご紹介します。
目次
■オダマキ
■ギリア
■ニゲラ
パンジー、ビオラ
開花時期 10月~5月
パンジー、ビオラの本来の開花時期は春ですが、最近では秋ごろから苗が流通しているため、長期間開花する草花として利用されています。最近は切り花としても流通しています。
気温が低い時期は花茎が短いパンジー、ビオラですが、春になってくると茎が伸びてくるので小さな花あしらいに大活躍。
パンジー、ビオラをカットする上で注意したいことは、シーズン初めのうちは花茎のみを切るのがポイント。枝分かれしている茎を切ってしまうと、次に咲くつぼみまでカットしてしまうことなります。透かし剪定や5月以降のそろそろ苗を整理する時期は、思い切って切っても大丈夫です。
ワスレナグサ
開花時期 3月~6月
ワスレナグサはムラサキ科の一年草、こぼれ種でどんどん増える強い植物です。原産地では、多年草として分類されますが、暑さと過湿を嫌うので夏越しできないことから、日本では一年草として分類されています。ワスレナグサは最近では切り花としても流通しています。
ルピナス・ピクシーデライト
もともとのルピナスはとても背丈のある草花ですが、小さな花あしらいにはルピナスの品種の中でも丈の低い品種の一年草、ルピナス・ピクシーデライトなどがおすすめ。ちょうどパンジー、ビオラと同じ時期の開花で、花丈は30センチ~40センチ。ルピナス・ピクシーデライトは切り花としても流通しています。
色は白、ソフトピンク、ブルーの色があります。ほんのりとよい香りもします。
ルピナス、ヤグルマギク、ネモフィラ、ビスカリア、ゲラニウム・・・春から初夏のブルー~ピンク系の花あしらい
ヤグルマギク
開花時期5月~7月
もともとの原種のヤグルマギクと言えば、青い花。5月から初夏にかけて咲く一年草の草花です。
最近、どんどん新しい品種が作り出され、単色では青、白、ピンク、黒に近いワインカラーの他、複色(ひとつの花に複数の色の要素があるもの)など、色幅がとても豊富な花になりました。ヤグルマギクは切り花としても流通しています。
矢車菊?矢車草?
この花のことを「矢車草」と表現されている方も多いかもしれません。
最近では、まったく同じ名前の「矢車草」という名前を持つユキノシタ科の草花があることから、最近は「矢車菊」と表記される方向となっています。とは言え、花屋さんでも「矢車草」として販売していることも多いのが実際のところです。
ダークカラーのヤグルマギク
アイスブルー系のヤグルマギク
ボトルに一輪の花あしらい
フロックス
フロックス・クリームブリュレ
開花時期3月~7月
フロックスは一年草もあれば宿根草もあり、開花時期も品種によって春に咲くものと夏に咲くものがあります。
今回ご紹介するフロックス・クリームブリュレは春に咲くフロックスで一年草のタイプ。一本の茎先にいくつか花がつく形状で個体差があるので、同じ株から咲く花、咲く花、少しずつ違う色合いになり、育てていてワクワクする品種です。最近ではフロックスも切り花として流通しています。
オダマキ
開花時期 4月~6月
うつむくような花姿がかわいいオダマキ。最近では切り花としても流通しています。オダマキは品種がとにかく豊富ですが、生けるなら高性タイプのものが生けやすいです。
花菱草(カリフォルニアポピー)
開花時期 4月~7月
カリフォルニアポピー(花菱草)は春から初夏に咲く一年草です。繊細そうに見えますが性質はとても強く、ワイルドフラワーのミックスの種にもよく入っている草花です。カリフォルニアポピー(花菱草)は、日が昇ると太陽に向かって開き、日没とともに閉じる性質で、お日様に向かってキラキラと咲く姿はとても美しい光景です。
花菱草、ワスレナグサとハーブの葉っぱ類の花あしらい
ビスカリア
開花時期 4月~7月
ビスカリアはナデシコ科の一年草の草花。ピンク、白、紫系など数品種があります。茎が細くてか弱そうに見えますが、性質はとても丈夫。風に揺れながら咲く姿がとても美しい草花です。
ビスカリアとあじさいをガラスのお皿に。
クリスマスローズ
開花時期 12月~3月
クリスマスローズは、花弁だけになった状態をそのままにしておくと、中央が膨らんでタネができます。タネを採りたいなら、そのままにしておきますが、タネをつけすぎると株は弱るので、タネ採り用の花茎以外は、雄しべが落ちたら早めに剪定します。生けるのに使うのは、この雄しべが落ちた状態のものを使うと、とても長持ちする切り花になります。
クリスマスローズ、ルピナス、シラー、ユキノシタの花あしらい
ギリア
開花時期5月~7月
ギリアは、ハナシノブ科の一年草。品種によって、花の形や花丈などが若干違いますが、初夏に開花する草花です。ギリアのどの品種も花丈は40~50センチくらいにはなるので、切り花としても利用できます。最近は切り花での流通もあります。
ギリア・トリコロール
ギリア・トリコロール
ギリア・トリコロール、ビオラ、ゲラニウム、ハーブ・・・春から初夏の草花の花あしらい
ニゲラ
開花時期5月~7月
ニゲラは5月頃から初夏にかけて花が咲く一年草の草花です。花も葉も独特なフォルムで小さめながら、その雰囲気はとても存在感がある草花です。繊細そうですが性質は強く、環境が合えばこぼれ種でも増えます。花びらに見える部分はがく片で、本来の花びらは退化して目立たない形状です。最近では様々な品種があって、切り花としても色々な品種が流通しています。
クレマチス
開花時期 系統によって様々
クレマチスは系統によって、花の形、開花時期、剪定方法が違います。加えて、ツル性が多いですが、木立性のものもあったり、落葉性もあれば常緑性のものもあります。最近では切り花としてもいくつかの系統のクレマチスが流通するようになりました。今回ご紹介するのはヴィオルナ系のクレマチス。壺型、ベル咲きなどと表現されるクレマチスです。小さな花ですが、うつむいて咲く姿がかわいらしく、切り花としても人気です。
壺型のクレマチスとハーブの花あしらい
草花を収穫、生けるときのポイント
暮らしの花は、自由気ままに生けるのが楽しいと思うのですが、水に生ける上でいくつかおさえておいた方がいいポイントがあるのでご紹介します。
花瓶に浸かる部分の葉っぱは取り去りましょう!
葉っぱに水が浸かっていると、水が汚れやすくなります。結果、日持ちが悪くなりますので、必ず葉っぱは取り去って水に生けます。5月以降の気温が高い時期になると、水の汚れが早くなってくるので、お水はまめに取り替えます。
草花を収穫する時間帯
育てた草花を摘み取る時間帯は、午前中(できれば10時まで)か、夕方に摘みます。植物にとって、昼間は水分を発散する時間帯です。そのため、昼間に摘み取った草花は水が下がりやすくなります。何時に摘み取るかによって、日持ちが全然違います。
5月は春苗から夏苗の交換時期。最後は生けて楽しんでみませんか?
過去のgarden noteはこちらからどうぞ
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