シソ(大葉)|一株でもたくさんの葉を収穫!栽培のコツ・収穫ポイント・保存法
金子三保子
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シソ(大葉)は料理やお刺身のつまなど、夏には欠かせない葉もの野菜。一株育てておくと必要な時に必要な枚数だけ摘んで使えるので便利です。
一株でもたくさんの葉を収穫できる栽培のコツと収穫のタイミングや保存法をご紹介します。おうちで一苗育ててみませんか。
目次
- シソ(大葉)の入手方法
- シソ(大葉)の育て方|植え付け
- シソ(大葉)の土と肥料
- シソ(大葉)の病害虫
- シソ(大葉)の育て方|摘心のやり方やタイミング
- シソ(大葉)の育て方|収穫の時期と方法
- シソ(大葉)の保存
- 保存法「シソの塩漬け」
シソ(大葉)の入手方法
種まきと苗とどちらがよい?
価格的には種一袋と一苗の値段は同じくらいです。
種一袋にはたくさんの種が入っていて消費期限もあるため、購入した年中にまく必要があります。ひとつのプランターに植える目的ならば苗で購入するのが現実的です。
ただし、種まきでしか味わえないこともあります。種まきは、種をまいて発芽した芽の中から良い芽を残して育てていくわけですが、その過程で摘み取る間引き菜(いわゆるベビーリーフ)は、サラダやお刺身のつまなどにして楽しむことができます。
本葉が1~2枚出た頃のシソ(大葉)は「芽紫蘇(めじそ)」と呼ばれています。芽紫蘇を味わってみたい方は種からチャレンジしてみましょう。家庭菜園仲間が周りにいるなら種を分け合ってもよいですね。
シソ(大葉)の種まき
シソ(大葉)の発芽適温は25~30℃なので、暖かくなってから種をまきましょう。
また、シソ(大葉)は好光性種子のため、発芽する際に光を必要とします。用土は軽くかぶせる程度にして光の当たる場所に置いておくと発芽しやすいでしょう。
シソ(大葉)を苗で買う
苗は、初夏から夏まで出回っています。緑が濃く徒長していない苗を選びましょう。
シソ(大葉)の育て方|植え付け
シソ(大葉)は、日当たりの良い場所から半日陰まで栽培可能です。
光が足りないと徒長し、葉の色、香りなどが悪くなります。逆に強すぎる光の下で栽培すると葉が固くなります。初夏の間は日当たりが良い場所~半日陰、真夏は半日陰になるような場所が最適です。
シソ(大葉)の土と肥料
プランター栽培は、ハーブや野菜用の培養土で栽培可能です。湿った土を好み、乾燥するとしおれ、葉が傷む原因になりますので水切れに注意しましょう
畑栽培は、肥料が切れると葉が硬く、香りが弱くなります。また、化学肥料が多く有機質が不足している土だと香りが弱くなることがあります。
自然の循環ができている肥沃な土なら無肥料でも栽培できますが、葉の状況を見ながら施肥するかを判断しましょう。
シソ(大葉)の病害虫
新芽の部分は、アブラムシに食べられやすいため、窒素肥料の与えすぎには注意しましょう。アブラムシは、窒素肥料が多すぎると発生しやくなります。
また、葉の液を吸うハダニにも注意が必要です。特に梅雨明けに乾燥した日が続く時期に被害にあいやすくなります。適度に葉水を与え予防しましょう。収穫時期になるとバッタに食べられることもあります。
野菜はできれば無農薬で育てたいもの。日頃から風通しを良くすること、虫に食われていないかをチェックすることがとても大切です。
▼家庭にあるもので簡単にできる防虫スプレーの作り方をご紹介しています。
シソ(大葉)の育て方|摘心のやり方やタイミング
たくさんの葉を収穫するために行う作業「摘心」をご紹介します。そのまま摘心せずに収穫し続けた株と摘芯をした株だと、最終的に収穫できる葉の量に違いが出ます。
5月頃に植え付けた苗は、しばらくは苗を大きく育てる期間です。
茎を伸ばし、次々と葉が生長してくるのがだいたい6月以降。茎が5節以上伸びてきたら、3~5節目で摘芯してわき芽の生長を促します。
摘心する位置は、指でさしているわき芽が出ている上をカットします。両サイドから出ているわき芽が次の茎として生長します。
▼シソ(大葉)の摘心
シソ(大葉)の育て方|収穫の時期と方法
植え付けたばかりのシソ(大葉)を摘み取ってしまうと、生育が鈍り、株の見た目も不格好になります。植え付けてしばらくは育てることに専念しましょう。
本格的にたくさん収穫できるのは、夏野菜の収穫が始まる時期と一緒で7月に入ってから。通常の葉の収穫は、本葉が10枚以上になったあたりから下の葉から順次収穫します。
収穫する際は、写真左のように葉柄をつけてカットしましょう。
▼シソ(大葉)の収穫
シソ(大葉)は短日植物
収穫はいつまでできる?
短日植物*のため、9月頃になると花が咲き始めます。花が咲き、種が実ってその株の寿命は終わります。環境に合うと翌年からは植えた周囲に種がこぼれて発芽します。スペースに余裕がある方は、株が完全に枯れていくまでそのままにしてみてください。
*短日植物 日照時間が短くなるのを感じて花芽をつける性質の植物のこと
シソ(大葉)の保存
販売されているシソ(大葉)が10枚が一組になって、切り口を水につけられた状態で売られているのを見かけたことがある方も多いのでは。
その日の料理に使うシソ(大葉)は、葉柄を数ミリカットして、切り口を水につけて吸水させておくと、シャキッとみずみずしい状態で料理に使うことができます。水の量はごくごく少なくて大丈夫です。葉が水に浸かってしまうと黒ずみの原因になります。浸かるのは切り口のみにしましょう。
▼シソ(大葉)の保存方法
▼しその実の醤油漬けの作り方
シソ(大葉)の塩漬けの作り方
用意するもの
シソ(大葉)、保存容器(密封できるもの)、塩
下準備
洗ってキッチンペーパーで水けを取ります。
1.消毒した保存容器に塩を振りいれます
2.その上にシソ(大葉)を並べ、塩ひとつまみを目安にしそに振りかけます
3.2の作業をシソ(大葉)がなくなるまで続けます。(シソ(大葉)→塩をふりかける→シソ(大葉)→塩をふりかける)全部終わったら、蓋をして一晩おき、翌日から使えます。
保存期間は?
1~2週間は軽く日持ちします。塩を多めにすれば、もっと長く日持ちします。
日持ちに関しては、使うたびに何度も蓋を開けると空気に触れるので、たくさんの葉で作るときは小分けにしてストックした方がよいでしょう。
「しその塩漬け」の使い方
1.しその塩漬けを洗わず使う
少しちぎって塩分の量を確認して使う枚数を決めましょう。
・おにぎりに巻く海苔の代わりに
・おつゆや麵つゆの塩分として
・パスタ、うどん、焼きそばの味付けに
・和風ポテトサラダ
などなど……
2.ひと洗いしてから使う
・野菜などの和え物として刻んで使う場合
塩分が強すぎる場合は、水でひと洗いしてキッチンぺーパーでよく水気を切って塩気を抜いてから使います。
塩漬けは、かきまぜて作るようなものではないので、その時によって塩気が変わってきます。また、大きさによっても塩分が変わります。何日塩漬けしたかによっても塩分が変わってくるので、まずは作ってみて味見をして自分の好みの塩気を見つけてみてください。塩は多めの方が日持ちはよくなります。
塩漬けで作った冷やしそうめん
カツオでとった出汁300ccにしその塩漬け2~3枚を刻んで味付けして麺つゆにしました。じゃこと摘みたてのしそをトッピング。
シソ(大葉)は夏の料理には欠かせない葉ものです。おうちで育てていると、使いたい時に使いたい分を収穫できるので是非育ててみてはいかがでしょうか。
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