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ナンテンの育て方・栽培方法|植物図鑑

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植物名
ナンテン
学名

Nandina domestica

英名
Heavenly bamboo
和名
南天
科名
メギ科
属名
ナンテン属
原産地
アジア

ナンテンの特徴

ナンテンは、赤い実がお正月の花材として欠かせないメギ科の常緑低木で、古典園芸植物の一つです。日本では関東以西で自生し、栽培も容易なことから、個人の庭や寺院、公園などに植栽されています。5月~6月に真白な花を咲かせ、11月~12月に真赤な実をたわわに実らせます。ナンテンは、冬でも濃い緑が茂る様子や赤い実をつける特徴から縁起物として好まれ、古くから魔除け、厄除け、無病息災を願い、多くの家庭で栽培されてきました。

和名の「南天」は、中国名をそのまま日本名にしたのが由来です。ナンテンという名前の音が、難を転じる「難転」や「成天」を連想させることから、縁起の良い木とされ、不浄をはらうために玄関やお手洗い、鬼門と呼ばれる方角に方位よけとして植えられるようになりました。

実を焼酎、氷砂糖とともに漬け込んだ南天酒は咳止めや喉の痛みなどの民間薬として利用されてきたほか、「南天のど飴」として販売されています。

南天

お赤飯や煮物、魚など、料理の上に乗せられるナンテンの葉は、縁起物としてだけではなく、防腐や殺菌を目的として使われています。

ナンテンの詳細情報

園芸分類 庭木、常緑
草丈・樹高 50cm~2m
耐寒性 強い
耐暑性 強い
花色
開花時期 5月~6月

ナンテンの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
剪定
肥料
開花
鑑賞期(実)

ナンテンの栽培環境

日当たり・置き場所

強い西日や長時間日光が当たる場所を嫌い、半日陰程度の日ざしが適しています。耐陰性はありますが、日光が足りないと実つきが悪くなります。

用土

水はけと通気性が良い土を好みます。

ナンテンの育て方のポイント

水やり

庭植えの場合は、植え付け直後以外は降雨に任せて問題ありません。

鉢植えの場合は、特に真夏の水切れには注意し、鉢の表面の土が乾いたらたっぷり与えます。

肥料

冬に緩効性肥料を根から少し離した場所に与えます。

病害虫

カイガラムシやすす病、モザイク病の被害に注意しましょう。風通しが悪いと発生しやすくなるので、混みあった枝を整理するようにしてください。

ナンテンの詳しい育て方

選び方

枝ぶりや葉にボリュームがあり、樹形のきれいな苗木を選びましょう。白実のものや、斑入り種などもあります。好みあった品種を見つけてください。

植え付け

植え付け適期は、2月~4月です。低木ですが、放任栽培で年月が経つと2mを越し、横幅もかなり広くなります。隣の植物との間隔は広く取りましょう。

庭植えの場合は、根鉢のサイズの倍の幅と深さの穴を掘り、元肥として腐葉土や堆肥(もしくは緩効性肥料)を土に混ぜ込んで植え付けましょう。

植え付けたらたっぷりと水やりを行います。植え付け直後はぐらつきやすいため、しばらくは注意深く様子を見るようにしましょう。

剪定・切り戻し

ナンテンの剪定は、実の鑑賞を楽しんだあとの3月~4月中旬が適期です。初夏に咲く花を剪定すると、赤い実がつかなくなるので注意しましょう。実を付けた枝は数年花を咲かせないため、前年に実がついた枝を剪定の対象にするとよいでしょう。

南天

株立ち状に生長する木なので、株元から生える枝数が多くなった場合は、風通しを良くするために根元で剪定し、枝数を減らします。また、枯れ枝や弱そうな枝があるようなら、その枝の付け根から剪定します。

植え替え・鉢替え

鉢底から根が見えるようになったら、一回り大きな鉢に植え替えましょう。

5月が旬の花ナンテン

ナンテンは、5月~6月に白い小さな花を咲かせます。

収穫

11月~12月に実る実は、切り花として楽しむことができます。正月飾りに使用するのもおすすめです。

夏越し

真夏の直射日光を嫌うため、鉢植えの場合は半日陰の場所へ移動しましょう。

冬越し

南天(ナンテン)

常緑樹ですが、冬に紅葉します。ただし、暖地では紅葉しないか、写真のようにうっすらと色づく程度なこともあります。

矮性品種のオタフクナンテンは、晩秋から冬にかけて真っ赤に紅葉します。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

種まきと挿し木で増やすことができます。

種まきは、晩秋に収穫した種を保管し、春にまきます。

挿し木は、3月中旬~下旬か9月下旬に清潔な用土を準備して挿し木をします。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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