ヤドリギ
- ヤドリギは、ヤドリギ科ヤドリギ属の常緑性半寄生植物。高木の枝の途中に、30cm~100cmくらいの緑色の球体となって寄生します。冬の落葉樹に寄生している姿が有名ですが、常緑樹にも寄生します。 落葉期になると、高木の上の方の枝にグリーンの鳥の巣のような姿を確認できるようになります。公園樹や街路樹など、身近な場所で見ることができますが、他の建造物などが邪魔して見つけにくいようです。スキー場のように、真白なゲレンデと青い空ばかりの色彩の少ない場所では、ヤドリギの不思議なフォルムが際立ちます。 ヤドリギは2月頃に目立たない花を咲かせ、11月~12月に半透明の白やオレンジ色の実を付けます。枝の先に葉を2枚、Yの字に広げ、その先に直径1cm足らずの実を2つ付けます。ヤドリギの実の果肉は柔らかく、粘り気があるのが特徴です。実を食べた鳥が種の入ったフンを落とす際に、ネバネバとした果肉が枝に付着したり、フンがお尻から離れたいために枝にこすりつけたりするので、高木の上の方の枝で発芽するという仕組みで繁殖します。