「LOVEGREEN編集部」が監修している植物|植物図鑑1-10件 / 全1474件

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ノコンギク(野紺菊)

  • ノコンギクは、秋の野原で小さな花を咲かせる、キク科シオン属の多年草。日本固有種の野菊です。名前の由来は、野に咲く紺色の菊だから、あるいは、園芸種のコンギクと区別するためだからといわれています。実際は紺色というほど青みは強くなく、青紫か紫、淡い紫、ほぼ白に見えるようなものもあります。つぼみの状態の色が濃い青紫色なので、花色が白に近くても、つぼみを確認するとノコンギクであることがわかります。 草丈40~100cm程度、よく分枝し、茎の登頂に花径2.5cmほどの花を数個ずつ咲かせます。花の外側は紫の舌状花、中心は黄色い筒状花です。葉は卵型に近い楕円形で、縁に鈍い鋸歯があり、表面を触るとざらざらしています。

イワシャジン(岩沙参)

  • イワシャジンは、キキョウ科ツリガネニンジン属の多年草です。秋に釣鐘型をした紫色の花を咲かせます。山地の岩場に根を張り、細い葉茎を下垂させるように伸ばしてたくさんの花を咲かせる姿は、楚々とした風情があり、人気のある山野草です。 イワシャジンの名前の由来は、根がツリガネニンジンの根に似ていることによります。沙参とはツリガネニンジンの根から作られる生薬のこと。さらに補足すると、ツリガネニンジンの根は、高麗人参に似ていることから沙参という名がついたのだそうです。  

ネジバナ(捩花)

  • ネジバナは、ラン科ネジバナ属の多年草。日本に自生する原種のランで、らせん状に下から花を咲かせるのが特徴です。芝生などの湿った明るい草地を好み、人里近くに自生します。よく見ると非常におもしろいフォルムの花ですが、周囲の草に紛れるように生えているので、雑草として扱われてしまうことがほとんどのようです。 ネジバナは、地際近くに数枚の小さな葉を出し、その中心から花茎をまっすぐに伸ばして、らせん状に花を咲かせます。1つの花は5mmほどですが、カトレアのようなフォルムをしています。花色はピンクが一般的ですが、稀に白花もあります。真直ぐな茎に絡みつくように花を咲かせる姿は独特で、山野草愛好家の間で人気の植物でもあります。 あまり寿命の長くない多年草なので、気が付くと消えてしまっているようなこともあります。地植えにしておけば、こぼれ種で周辺からまた現れることがあるので、結果的に長く楽しめます。ただし、種からの発芽はうまくいかないことも多く、意図的にまいた種からは発芽せず、こぼれ種で予期せぬところから発芽したりするのがおもしろいところです。 身近な場所で見られるネジバナの多くは、晩春から夏まで花を咲かせる春咲き型ですが、9月~10月頃に開花する秋咲き種もあります。また、開花期の違う2種が同じ場所に混ざって咲いていることもあります。 ネジバナの花の巻き付き方は、一定ではありません。右巻きもあれば左巻きもあります。中には、らせん状にねじれないものや、途中からねじれ方が変わるものもあります。この特徴から「ねじり草」「ネジレバナ」「ネジリバナ」などの呼び名もあります。別名のモジズリ(綟摺)は、ねじ模様に染めた織物に似ていることに由来します。

ビオラ

  • ビオラは開花期間がとても長く、適切な手入れをすれば次々と花が咲くので、初心者でも育てやすい冬から春の一年草です。品種が多くカラーバリエーションが豊富で、毎年新品種が作りだされています。最近は、個人育種家の方々の交配ビオラも人気です。 ビオラの花径は、小輪で2~3cm、中輪で3~4cm程度で、パンジーと比べて小ぶりなのが特徴です。品種改良が進み、小指の爪くらいの極小輪サイズのものもあります。

セリ・フラミンゴ

  • セリ・フラミンゴは、セリ科の耐寒性多年草。セリは春の七草のひとつで食用ですが、セリ・フラミンゴは観賞用の園芸品種です。ピンクがかった斑入り、美しい切れ込みのある繊細な葉は、花壇や寄せ植えの草花を引き立てるカラーリーフとしても重宝します。 斑の入り方は均一ではありません。色合いは季節によって違い、初夏はクリーム色、低温期はピンクの色が濃くなります。 極端な暑さや日差し、乾燥は苦手ですが、育て方は簡単です。ランナーを出して生長していくのでグランドカバープランツにもなります。 単体でも美しい色合いをしていますが、周囲の草花の花の色によって見え方は無限で、色合わせが楽しい素材です。環境に合えば初夏に白い花を咲かせます。

スミレ(菫)

  • スミレとは、スミレ科スミレ属の多年草。世界の温帯に400種類が存在していると言われています。そのなかでも56種類が自生する日本はスミレ王国です。 スミレという名前は、スミレ科スミレ属の総称のように使われていますが、本来は「スミレ」と名付けられたViola mandshuricaのことを指します。mandshuricaとは中国を意味する言葉ですが、日本原産です。日本の風土に馴染んでいるため、非常に育てやすい植物です。 スミレの花は形が特徴的で、後部が突き出して細長い袋状となっており、ここが蜜を分泌する蜜房となっています。スミレという名前の由来は、花を横から見た姿が大工が使う墨入れ(墨壺)に似ているからだといわれています。 スミレは、野山や森以外に街中でも見られます。アスファルトの隙間から花を咲かせているのを見かけるほど強健な草花です。典型的な虫媒花で、その花の蜜を求めてやってきた昆虫の体に付着した花粉が、次の花に移動して授粉にいたるという仕組みです。けれど、実際にはこの方法で結実することは少ないと言われています。春の開花期を過ぎた夏から秋、環境がよければ冬でも、閉鎖花といって蕾の段階で自家受精して結実します。スミレが花を咲かせていないのに、種を作っているのを見かけるのはこのためです。

ロシアンセージ

  • ロシアンセージは、シソ科の多年草。名前にセージとついていますが、ペロブスキア属の植物でセージの仲間ではありません。こんもりとブッシュ状に繁り、長い花穂を立ち上げ、ラベンダー色の花が夏から秋にかけて長期間開花します。 繊細な切れ込みのシルバーグリーンの葉とラベンダー色の色合いが涼し気な雰囲気です。草姿がラベンダーのようにも見えることから、サマーラベンダーの別名があります。 耐寒性、耐暑性とも強く、ちょうどラベンダーの花が見ごろを過ぎるころから秋にかけての長期間、穂状の花を無数に咲かせます。かなり大型になりますが、最近は草丈を抑えた小型の品種も登場しています。

ユーパトリウム

  • ユーパトリウムは、キク科ヒヨドリバナ属の園芸種の総称です。日本を含む東アジアと北アメリカに自生している多年草で、紫や白の優しい雰囲気の花を咲かせます。草丈は1~1.5m程度、よく枝分かれし、こんもりとブッシュ状に茂ります。開花期間は、初夏から秋までと長いのが魅力。暑い季節に風を感じるような涼しげな花を楽しめます。 葉色が褐色のユーパトリウム・チョコレートは、カラーリーフとしても人気があります。日本の秋の七草の一つとして有名なフジバカマも、ユーパトリウムの仲間です。 ユーパトリウムは、アジアや欧米でも薬草として利用されてきた歴史のある植物です。属名 Eupatorium の由来は、薬草としての効果を見つけたといわれる、古代の国ポントスの王ミトリダテス・エウパトルにちなみます。

オオイヌノフグリ

  • オオイヌノフグリは、春に小さな青い花を咲かせるヨーロッパ原産のオオバコ科の一年草。春の野草の中では、いち早く2月頃から咲き始めます。ひとつひとつの花はとても小さくかわいらしい花ですが、地面一面に青い花が広がる様子はとても美しい光景です。 かわいらしい花とは裏腹に丈夫で繁殖力が強く、日当たりの良い庭や空き地、畑など、いたるところで見かけます。ひとつひとつの花は一日花で翌日にはしぼんでしまいますが、花後に実ができ、熟すとはじけて種が飛び、次第に広がって群生します。

トマト

  • 夏野菜の代表ともいえるトマト。現在様々な品種が改良され青臭さもなく、まるでフルーツのように甘いトマトの品種もあります。トマトは緑黄色野菜の1つで、トマトの栄養に含まれるクエン酸は疲労回復効果があり、その他にもリコピン、グルタミン酸など栄養も豊富で、健康や美容にも効果があることも人気の理由です。調理方法も生のままいただくサラダから、煮込み料理、ソース、スイーツなど様々な料理に使えます。 このトマト、じつは植物学者たちの調査によりトマトの原種は大玉トマトではなく、チェリートマト(ミニトマト)ということが分かっています。大玉トマトの方が突然変異として、チェリートマト(ミニトマト)よりも後に生まれました。アンデス高原に自生していたトマトの野生種は、いずれもチェリートマトの種類だったようです。 トマトは原産地では多年草ですが、日本のような温帯で育てると一年草として栽培されます。この野生種のトマトは、メキシコから北米に伝わり、実際に栽培されるようになったのは19世紀に入ってからです。ヨーロッパへ伝わるのは、コロンブスの新大陸発見が大きく影響し、ヨーロッパでトマトを食べるようになったのは、18世紀以降といわれています。 当初、ミニトマトやトマトは観賞用として育てられ、食用とされることはありませんでした。というのも、新大陸からヨーロッパに伝わった時に、トマトの実がとても赤いために有毒植物と信じられていたからです。 日本に伝わったのは17世紀の江戸時代ですが、同じように観賞用として伝わってきました。「赤茄子」としての価値しか見出せず、しばらくの間観賞用としてのみ育てられていました。 トマトの赤い実は毒性はありませんが、じつはトマトの苗自体には「トマチン」という有毒物質が含まれています。花・葉・茎・未熟な青い実などに多く含まれているため、それらは食べることができません。トマトの実は完熟するとトマチンの含有量が急に少なくなり、ほとんどなくなるため食べることができます。最近、おしゃれな緑色のトマトが出回っていますが、緑色に熟している品種であれば食べられます。

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