初夏の果実 フサスグリとは?花や実の特徴と種類を紹介
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フサスグリという宝石のように美しい実をご存知ですか?フサスグリの花や実の特徴と種類、外国語の名前、カシスとの違いまで、分かりやすくご紹介します。
目次
フサスグリとは|花や実の特徴

フサスグリは、宝石のように美しい実を付ける落葉低木。以前はユキノシタ科スグリ属に分類されていましたが、現在はAPG体系によりスグリ科スグリ属とされています。熟すのは初夏で、赤い実や白い実の品種があります。
名前の由来

スグリの属名である「Ribes」は「酸味のある」という意味を持つアラビア語、あるいはペルシア語に由来するとされています。スグリの実が生食すると酸っぱいことから名付けられたといわれています。
日本語では漢字で「酸塊」と書きます。これも同じくスグリの果実の酸味が強いことに由来しています。
一番の魅力は甘酸っぱくて美しい実!

フサスグリの魅力は何と言っても、実の色やフォルムの美しさにあります。半透明のキラキラとした赤い実は、まるで宝石のようです。
この美しい実は食用になります。酸味が強いので好みは分かれますが、さっと洗ってそのまま、あるいはヨーグルトに入れたり、シロップをかけたりして生食できます。また、キラキラと光を反射するような実の美しさから、ケーキやお菓子、料理の飾り付けによく使用されます。他にもジャムやシロップなどにしても楽しめます。たくさん収穫できたら、ジャムにして保存してみませんか。収穫のタイミングにムラがあるようであれば一度冷凍保存して、ある程度の量が集まってからジャムにするのもよいでしょう。
花の特徴や魅力
フサスグリの花はとても控えめで咲いていることに気がつかないほどです。花期は5月~6月初旬、葉のわきから小さな花をぶら下げるように咲かせます。花色は白やグリーンで葉と同化してしまうので注意して観察しましょう。無事に見つけられたときには小さく「あっ」という声が出てしまうような喜びがあります。
美しい花を咲かせるスグリもある!「リベス・サングイネウム」

スグリの中でも花の美しさで有名なのが「リベス・サングイネウム(Ribes sanguineum)」です。ハナスグリとも呼ばれる品種で、他の種類と違って、色鮮やかな花を咲かせます。花の色は濃いピンクで、小花をいくつも連ねて、かんざしのように下垂させる様子が華やかです。ただし、夏の暑さに弱いため、日本では寒冷地や北国でないと育ちにくいという特徴があります。
フサスグリの種類|カシスとの違いは?
フサスグリはスグリ属の中の1種。スグリ属はおよそ150種あるといわれていて、ヨーロッパや北アメリカ、日本や中国、東南アジアなど、北半球に分布しています。フサスグリ以外に、カシスと呼ばれるクロスグリやグーズベリーという呼称で有名なセイヨウスグリなどがあります。
フサスグリ(レッドカラント)

- 学名:Ribes rubrum
- 英名:Red currant
- 仏名:Groseille
フサスグリは、6月~7月に透明感のある直径6~7mmの実を、ブドウのように房状に付けます。青い実は、縦に筋が入っていますが、やがて赤く色づいていくと見えなくなります。食べ頃は真っ赤に熟してからです。実の美しさから、フルーツとしてだけでなく、観賞用に切り花でも流通します。赤く熟した実は、手で触れるだけで潰れてしまうくらい柔らかいので、花瓶に生ける際は実を潰してしまわないように注意しましょう。
英名を「Red currant(レッドカラント)」といい、これは干しブドウの品種「カラント」が語源となっているそうです。フランス語では「Groseille(グロゼイユ)」と呼ばれます。

あまり見かけませんが、フサスグリには白実の品種もあります。
クロスグリ(カシス)

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- 学名:Ribes nigrum
- 英名:Black currant
- 仏名:Cassis
クロスグリは初夏に真黒な果実を実らせるスグリです。光沢のある黒い実は、まるでオニキスのようです。
フランス語の「Cassis(カシス)」という名前が有名ですが、日本での植物名は「クロスグリ」。英名は「Black currant(ブラックカラント)」、フサスグリの赤い実に対してこちらは黒い実をつけるというのが語源です。リキュールやお菓子など、フランス名の「カシス」で呼ばれているものが多くありますが、「クロスグリ」「カシス」「ブラックカラント」はすべて同じ植物を指します。
セイヨウスグリ(グーズベリー)

- 学名:Ribes uva-crispa
- 英名:Gooseberry
セイヨウスグリは、初夏に赤やグリーンの果実をつける種類。ヨーロッパや北アメリカで盛んに栽培されています。
英名の「Gooseberry(グーズベリー)」は、アヒルが好んで食べるということではなく、セイヨウスグリの果実で作ったソースをアヒル料理に添えると相性が良いからだといわれています。近縁種の「アメリカスグリ(Ribes fasciculatum)」も同じくグーズベリーと呼ばれています。セイヨウスグリもアメリカスグリも枝に鋭いトゲがあるのが特徴です。
ヤブサンザシ

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- 学名:Ribes fasciculatum
ヤブサンザシはスグリ属ですが、冬に赤く熟す実がサンザシに似ているということからこの名前がついたとされています。ヤブサンザシの実は食用にできません。
フサスグリとカシスの違い

フサスグリとカシスは、同じスグリ属の別種の植物であるということ。赤や白の実を付けるのがフサスグリで、黒い実を付けるのがカシス(クロスグリ)です。フランス名や英名、和名、様々な呼び名があるので混同されがちですが、シンプルに「赤か白ならフサスグリ」「黒ならカシス」と覚えておくと間違いないでしょう。
フサスグリは宝石のように美しい実が魅力の植物。フルーツとしてだけでなく、初夏には切り花でも流通します。特徴や違いを覚えて、食べて、生けて飾って、たくさん楽しんでください。
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