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ヤマボウシ|花や実の時期と特徴、紅葉の魅力、種類を紹介

ヤマボウシについて、花や実の時期と特徴、紅葉の美しさ、常緑やピンクの花を咲かせる種類、ハナミズキとの違いと見分け方を紹介します。ヤマボウシはシンボルツリーにおすすめの育てやすい庭木です。

目次

ヤマボウシとは?基本情報

ヤマボウシ

  • 学名:Cornus kousa
  • 科名:ミズキ科
  • 属名:ヤマボウシ属
  • 分類:落葉高木

ヤマボウシの特徴

ヤマボウシは日本の本州、四国、九州の山野に自生する落葉高木で、大きなものは樹高10mにまでなります。枝を横に広げる樹形と初夏の花、明るいグリーンの葉が美しく、庭木にすると存在感があるので、シンボルツリーとして人気があります。

おしゃれな庭木として好まれているヤマボウシですが、古くから私達の暮らしの中で身近な存在だった木で、ヤマボウシの開花を田植えの目安にしていた地域もあったそうです。

ヤマボウシの英語の名前

ヤマボウシの英名を紹介します。

  • Kousa dogwood
  • Japanese Flowering Dogwood

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ヤマボウシの花咲く時期と特徴

ヤマボウシ

ヤマボウシの花咲く時期

ヤマボウシの花が咲くのは、6月~7月頃です。春が過ぎ、濃いグリーンの葉が出揃った頃に、高木の上の方の枝に白やピンクの花を咲かせます。グリーンの葉の間に浮かぶように咲くヤマボウシの花は、涼しげで爽やかな美しさです。

ヤマボウシの花の特徴

ヤマボウシは、4枚の花びらのように見える総苞片(そうほうへん)を四方に広げるように咲かせます。この総苞片の中心に30前後の小花が集まって咲きます。総苞片とは花を包むように存在する葉のことですが、一般的に便宜上花びらと呼ばれています。

ヤマボウシの名前は漢字で書くと山法師。中心に球状に集まって咲く花を僧侶の頭、白い総苞片をその頭巾に見立て、頭巾を被った僧のようだということでヤマボウシ(山法師)という名がついたとされています。

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ヤマボウシの実の時期と特徴

ヤマボウシ

ヤマボウシの実がなる時期

ヤマボウシの実がなるのは、9月~10月頃です。7月くらいから、葉の間に小さなグリーンの球体がちらほら見えてきます。このグリーンの実が熟して、色づくのが秋です。

ヤマボウシの実の特徴

ヤマボウシの実は、ちょっとごつごつとした小さな突起のある固い果皮の中に柔らかい果肉が入っています。ヤマボウシの実は、数十個の小さな花が結合して、1つの実となっています。表面の小さな突起は、その名残です。

ヤマボウシの実の食べ方

ヤマボウシの実の食べ方は、外側の果皮を向いて、中の果肉だけを食べます。果肉には数個の種が含まれていて、噛むとじゃりじゃりするので、違和感があれば吐き出してください。

ヤマボウシの実は酸味がなく、甘みが強いのが特徴です。マンゴーに似ているかと聞かれたら、食感はマンゴーに近いけれど、マンゴーほどの強い香りはないという感じでしょうか。

人間が好んで食べることはあまりなく、森の生き物たちの大切な食料となっているようです。

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紅葉も美しい!ヤマボウシの木

ヤマボウシ

ヤマボウシの木は冬の落葉期を除き、一年中美しい姿を見せてくれます。春の柔らかいグリーンの新緑、夏のしっかりとした濃いグリーンの葉、秋の鮮やかな紅葉と、四季を通じて色を変えるのが魅力です。

 

秋の風が冷たくなってきた頃、ヤマボウシの葉も赤く色付き始めます。ヤマボウシをきれいに紅葉させるには日照と寒暖の差が必要です。紅葉を楽しむなら日当たりの良い場所に植え付けましょう。

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常緑やピンクの花もある!ヤマボウシの種類

ヤマボウシは日本や中国の山野に自生している落葉高木です。  花の咲く時期:6~7月 花と葉の出るタイミング:葉が先、葉が茂ってから花が咲く 花(総苞片)の形状:先端が尖ったように突き出ている 果実:表面に凸凹があり、生食できる

ヤマボウシは日本や中国の山野に自生する高木です。さらに園芸用に改良された品種など、ヤマボウシにはたくさんの種類があります。ヤマボウシの種類をいくつか紹介します。

常緑ヤマボウシの種類

ホンコンエンシス

ホンコンエンシスは、常緑のヤマボウシです。6月~7月に白い花を咲かせ、秋にはオレンジ色の実を付けます。落葉性のヤマボウシに比べて、葉に厚みと光沢があります。また、葉の密度が高く、あまり枝を広げない樹形なので、目隠し植栽として人気があります。

ヒマラヤヤマボウシ

ヒマラヤヤマボウシは、中国からヒマラヤに自生する常緑ヤマボウシ。花が黄色に見えることからキイロヤマボウシとも呼ばれます。果実が大型なのも特徴です。

白い花が咲くヤマボウシの種類

ミルキーウェイ

ミルキーウェイは、咲き始めはクリーム色、徐々に白に変化していく大輪の花を咲かせる品種です。花付きがいいのも特徴です。

スノーボーイ

スノーボーイ葉に白斑が入る品種。花色は白です。

ウルフアイ

ウルフアイは、スノーボーイ同様、葉に白斑が入ったヤマボウシで、葉を観賞するために改良された品種です。花色は白、斑入りの葉は明るく柔らかな印象を与えることから庭木として人気がある品種です。

ゴールドスター

ゴールドスターは、葉に黄色の斑が入る品種です。

ピンクの花が咲くヤマボウシの種類

ベニバナヤマボウシ

ベニバナヤマボウシは、濃いピンクの花が咲く品種です。

ステラピンク

ステラピンクは、ピンク色の花が咲く品種。ヤマボウシとハナミズキの交配種です。

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ヤマボウシとハナミズキの違いと見分け方

ヤマボウシ

ヤマボウシの花

ヤマボウシとハナミズキは、よく似た花を咲かせますが、咲いている時期や、花のフォルムが違います。ハナミズキは4月~5月、ヤマボウシは6月~7月に開花します。

見分け方は、花が咲いている時期に葉が繁っていたらヤマボウシの可能性有りです。さらに近づいて、花びらのように見える総苞片の先端が突き出していたら、それは間違いなくヤマボウシです。

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ヤマボウシの育て方

ヤマボウシ

日当たり、用土

日照が少ないと花付きや紅葉に影響がでるので、日当たりと水はけの良い場所に植え付けるようにしましょう。鉢植えも同様に日当たりの良い場所で管理しましょう。

水やり

庭植えは、根付いてからは降雨に任せて、特に水やりの必要はありません。極端な乾燥が続くようなときは、様子を見て水やりしましょう。

鉢植えは、表土が乾いて白くなってきたら、鉢底から流れ出てくるくらいたっぷりと水やりします。

剪定の時期とコツ

ヤマボウシは自然樹形で整う庭木なので特に剪定の必要はありません。暴れた枝の整理や樹形を整える剪定は、厳寒期を避けた落葉期に行います。風通しを良くするための混み合った枝の整理はいつ行っても問題ありません。

病害虫と対処法

長雨が続いた時など、うどんこ病を発生することがあります。傷んだ葉は摘み取り、広がる前に速やかに薬剤を散布します。

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自然樹形が美しく、手間がかからないヤマボウシはシンボルツリーにおすすめの庭木。大きく広げた枝の先に一面に咲く花は美しく、夏は青々とした葉が日陰を作り、秋には果実の収穫や紅葉と、一年を通して家族で楽しめる木です。万能選手のようなヤマボウシの魅力を見直して、ぜひお庭のシンボルツリー候補に入れてみてください。

 

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