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ジャスミン|花の季節や特徴、種類、香りについて

甘く官能的な香りが魅力のジャスミン。花の季節や特徴、種類、精油やジャスミン茶について詳しく紹介します。

目次

ジャスミンとは? 基本情報

ジャスミンとは?ジャスミン基本情報

  • 学名: Jasminum officinale(ソケイ)、 Jasminum sambac(マツリカ)、 Jasminum polyanthum(ハゴロモジャスミン)
  • 科名、属名:モクセイ科ソケイ属
  • 分類:常緑低木
  • 花期:4月~9月
  • 花色:白

ジャスミンとは

ジャスミンとは、香りの良い花を咲かせるモクセイ科ソケイ属の総称。日本で有名な品種は、ソケイ( Jasminum officinale )やマツリカ( Jasminum sambac )、ハゴロモジャスミン( Jasminum polyanthum )です。

ジャスミンという名前は、ペルシャ語の名前 Yasmin(ヤスミン)に由来します。夜に開く花は白く美しく、甘く官能的な香りの精油は高級で、かつては花の女王とまで謳われていました。原産はアラビア、スリランカやインドなどの熱帯から温帯。中国へはシルクロードを通って伝わったとされています。

ジャスミンの漢字の名前

・ソケイ( Jasminum officinale )の漢字の名前:素馨、中国名をそのまま日本語読みしたもの

・マツリカ( Jasminum sambac  )の漢字の名前:茉莉花、中国名をそのまま日本語読みしたもの

・ハゴロモジャスミン( Jasminum polyanthum )の漢字の名前:羽衣ジャスミン

ジャスミンの英語の名前

・ソケイ( Jasminum officinale )の英語の名前:Common jasmine,  Jasmine

・マツリカ( Jasminum sambac  )の英語の名前:Arabian jasmine

・ハゴロモジャスミン( Jasminum polyanthum )の英語の名前:Pink jasmine, White jasmine

ジャスミンの花言葉

ジャスミンの花言葉は「愛想の良い」「愛らしさ」。特に白い花のジャスミンには、「温順」「柔和」という花言葉もあります。

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ジャスミンの花の季節や特徴

ジャスミンの花の特徴

ジャスミンの花が咲く季節は、春から晩夏にかけてです。品種によって開花時期が違い、ハゴロモジャスミン( Jasminum polyanthum )は4月~5月、ソケイ( Jasminum officinale )やマツリカ( Jasminum sambac )は、5月~9月です。

花の特徴は、直径2~3cm程度の一重咲きから八重咲き、花の基部は筒状で、花びらは基部から繋がっているので、散るときには花がぽとりと落ちます。花色は真白で、仏陀の歯の白さの例えに使用されることもあります。花は主に夜に咲き始め、甘く濃厚な香りは、香料にされたり、お茶の香り付けに利用されたりしています。

 

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ジャスミンの花の香り

ジャスミンの花の香り

ジャスミンの花の香りは、夜に強く香ると言われています。ジャスミンの花は夕方から明け方にかけて開花し、辺りに芳香を放ちます。このため夜の女神と結びつけられたり、香りに催淫効果があると信じられてきました。ジャスミンの花の香りを他の花に例えるなら、イランイラン、クチナシやチューベローズといったところでしょうか。

ジャスミンの精油の原料となっているのは、ソケイ( Jasminum officinale )です。もっとも花の香りが強くなるといわれる早朝に、手で摘み取った花から抽出される精油の量はほんのわずか。花の量とたくさんの人の手作業、これがジャスミンの精油が効果だといわれる理由です。

ジャスミン茶の香り付けに使用されているのは、マツリカ( Jasminum sambac  )です。手で摘み取った花の香りを緑茶に移して作られます。ジャスミン茶は、ジャスミンの花をお湯で煮だすハーブティーではなく、ジャスミンの香りの緑茶です。

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こんなにある! ジャスミンの種類と特徴

ジャスミンという名前はモクセイ科ソケイ属に限らず、香りの良い花に名付けられています。だからちょっとややこしいくらいにジャスミンと呼ばれる花の種類はたくさん。

ジャスミンという名前を持つ花を紹介します。見分ける時の参考にしてください。

ソケイ

花期:6月~7月 分類:常緑または落葉つる性植物 ソケイは夏に香りの良い花を咲かせるつる植物です。ソケイの仲間は多く、つるにならない種類もあります。庭植えで毎年花を咲かせてくれる花です。

  • 学名:Jasminum officinale
  • 科名:モクセイ科ソケイ属
  • 分類:つる性常緑低木
  • 花期:5月~9月
  • 花色:白(外側はピンク)

ソケイの特徴

ソケイは、精油の原料になるジャスミン。葉は羽状複葉で、伸ばしたつる性の枝の先に白く香りの良い花を複数咲かせます。

マツリカ

ジャスミン

  • 学名:Jasminum sambac
  • 科名:モクセイ科ソケイ属
  • 分類:常緑低木
  • 花期:5月~9月
  • 花色:白(外側はピンク)

マツリカの特徴

マツリカは、ジャスミンティーの原料になるジャスミン。葉は光沢のある卵型、つるにはなりません。葉と葉の間から伸びた枝の先に白く香りの良い花を複数咲かせます。

ハゴロモジャスミン

ハゴロモジャスミンの特徴 ハゴロモジャスミンは、春に香りの良い花を咲かせるつる植物です。一重咲きで、花の外側はピンク、開くと内側は白をしています。開花期はつぼみのピンクと、咲いた花の白さが混ざりあって、美しい眺めになります。民家の庭先や公園などでよく見かけます。  ハゴロモジャスミンも芳香がありますが、ジャスミンJasminum sambacとは花も香りも違います。

  • 学名: Jasminum polyanthum
  • 科名:モクセイ科ソケイ属
  • 分類:つる性半常緑低木
  • 花期:4月~5月
  • 花色:白(外側はピンク)

ハゴロモジャスミンの特徴

ハゴロモジャスミンは、春に香りの良い花を咲かせるつる植物。もっとも私たちにとってなじみ深いジャスミンです。一重咲きで、花の外側はピンク、開くと内側は白をしています。開花期はつぼみのピンクと、咲いた花の白さが混ざりあって、美しい眺めになります。民家の庭先や公園などでよく見かけます。

カロライナジャスミン

カロライナジャスミンの特徴 カロライナジャスミンは春に黄色の花を咲かせるつる植物です。香りは甘く爽やかで、ボロニアの花に少し似ています。民家の庭先や公園などで見かけます。  カロライナジャスミンは有毒植物です。香りが良いからと言って口に入れないように注意しましょう。

  • 学名:Gelsemium sempervirens
  • 科名:ゲルセミウム科ゲルセミウム属
  • 分類:常緑つる性植物
  • 花期:4月~6月
  • 花色:黄色

カロライナジャスミンの特徴

カロライナジャスミンは、ジャスミンと名前がついていますが、ゲルセミウム科なので、分類上はジャスミンとは違う植物です。春に黄色の花を咲かせるつる植物。香りは甘く爽やかで、ボロニアの花に少し似ています。民家の庭先や公園などで見かけます。

カロライナジャスミンは全草に毒を含んでいます。香りが良いからといって、お茶にしたり、食べたりしないでください。

マダガスカルジャスミン

マダガスカルジャスミンの特徴 マダガスカルジャスミンは夏に白く少し肉厚な花を咲かせるつる植物です。耐寒性が弱いので露地での越冬が難しく、主に温室や室内で育てられます。葉が大きく表面には光沢があります。マダガスカルジャスミンの花にも芳香があり、ハワイのレイやブライダルブーケにもよく使用されます。

  • 学名:Stephanotis floribunda
  • 科名:キョウチクトウ科シタキソウ属
  • 分類:つる性常緑低木
  • 花期:7月~9月
  • 花色:白

マダガスカルジャスミンの特徴

マダガスカルジャスミンは、ジャスミンの名がついていますが、キョウチクトウ科なので、分類上はジャスミンとは違う植物です。つる性で、光沢のある大きな葉を持ち、夏に白く、肉厚な花を咲かせるます。耐寒性が弱いので露地での越冬が難しく、主に温室や室内で育てられます。花には芳香があり、ハワイのレイやブライダルブーケにもよく使用されます。

ジャスミン・ホワイトプリンセス

ジャスミン・ホワイトプリンセス

  • 学名:Jasminum officinale
  • 科名:モクセイ科ソケイ属
  • 分類:つる性常緑低木
  • 花期:5月~11月

ジャスミン・ホワイトプリンセスの特徴

ジャスミン・ホワイトプリンセスはソケイの園芸品種です。同じモクセイ科ソケイ属のハゴロモジャスミンに似ていますが、花一つ一つが大きく、花数が少ないのが特徴です。香りの良い花を、5月~11月までの長期間咲かせます。

 

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ジャスミン茶(ジャスミンティー)とは?

ジャスミン茶とは、緑茶にジャスミンの花の香りを移したお茶のことです。ジャスミンの花だけを煮出したものではありません。ジャスミン茶は花茶の女王とも呼ばれるほど香りが良いのが特徴です。  ジャスミン茶の製法は、早朝に花が開ききる前の状態をていねいに摘み取り、茶葉に香りを移したのち花は取り除かれます。ジャスミン茶の茶葉にジャスミンの花が入っていないのはこのためです。花茶として楽しむために、後から乾燥させた花を混ぜていることもあります。  ジャスミン茶の楽しみ方は、何と言ってもその香り。たまにはきちんと急須で入れてみませんか。しっかりと蒸らして湯気から登る香りまで楽しみましょう。

ジャスミン茶とは、緑茶にマツリカ( Jasminum sambac  )の花の香りを移したお茶のことです。ジャスミンの花だけを煮出したものではありません。ジャスミン茶は、花茶の女王とも呼ばれるほど香りが良いのが特徴です。

ジャスミン茶は、早朝、開ききる前の花をていねいに摘み取り、茶葉に香りを移したのち、花は取り除かれて作られます。ジャスミン茶の茶葉にジャスミンの花が入っていないのはこのためです。花茶として楽しむために、後から乾燥させた花を混ぜていることもあります。

ジャスミン茶の楽しみ方は、何と言ってもその香り。たまにはきちんと急須で入れてみませんか。しっかりと蒸らして湯気から上る香りまで楽しみましょう。

ジャスミン茶(ジャスミンティー)のカフェインは?

ジャスミン茶は緑茶がベースとなっているので、カフェインが含まれています。ノンカフェインのハーブティーとは異なりますので注意してください。緑茶なので、カフェインの他にカテキンなども含まれます。

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ジャスミンライス(ジャスミン米)とは?

ジャスミンライスとは、タイの限られた水田で作られているインディカ米(長粒米)のことです。別名を香り米とも言います。  ジャスミンライスという名前の由来は、焚きあがった状態がジャスミンの花のように白く美しいからだそうです。 日本のお米に比べて、粘りがなく独特な香りがあるのが特徴です。

ジャスミンライスとは、タイの限られた水田で作られているインディカ米(長粒米)のことで、別名を香り米ともいいます。残念ながら、ジャスミンの香りがするお米ではありません。

ジャスミンライスという名前の由来は、焚きあがった状態がジャスミンの花のように白く美しいからだそうです。日本のお米に比べて、粘りがなく独特な香りがあるのが特徴です。

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ジャスミンの育て方

植え付け、用土

水はけ良く肥沃な土壌を好みます。市販の園芸用培養土で問題なく育てられます。

置き場所

ジャスミンは耐寒性が弱いので、春~夏の間は明るい半日陰、冬は室内の窓辺などで管理しましょう。

水やり

表土が乾いて白っぽくなったら、鉢底から流れ出てくるくらいたっぷりと与えます。

肥料

開花前の2月~3月に緩効性肥料を与えます。

病害虫とその対処法

特に目立った病害虫の被害はありません。

挿し木

ジャスミンは挿し木で増やせます。生長が活発になる6月~9月頃に剪定した枝を2節ほど土に埋まるように挿しておきます。新芽が出てくるまで水を切らさないように管理します。

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香りが良く、真白で美しいジャスミンの花。名前や香りばかりが先行してしまっていますが、見た目も美しい花です。ジャスミンを育てて、フレッシュの花ならではの香りも楽しんでみませんか。

 

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