ジャスミンとは?花言葉や育て方、ジャスミンの花や香り、種類、お茶
山田智美
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香りが良いことで有名なジャスミンの花。花言葉や育て方、香り、ジャスミン茶、ジャスミンライス、さらに種類まで。ジャスミンについて詳しく紹介します。
目次
- ジャスミンとは?ジャスミン基本情報
- ジャスミンの花言葉
- ジャスミンの花の香り
- こんなにある!ジャスミンの種類と特徴
- ジャスミン茶(ジャスミンティー)とは?ジャスミン茶の楽しみ方
- ジャスミンライス(ジャスミン米)とは?
- ジャスミンの育て方
ジャスミンとは?ジャスミン基本情報
「ジャスミン」と呼ばれる植物にはいくつかの種類があります。ここでは代表的なジャスミンについて紹介します。
- 植物名:ジャスミン、マツリカ
- 学名:Jasminum sambac
- 英名:arabian jasmine
- 科名、属名:モクセイ科ソケイ属
- 分類:常緑低木
- 花期:7月~9月
- 花色:白
ジャスミンの特徴
ジャスミンは、香りの良い花を咲かせることで有名なモクセイ科ソケイ属の常緑低木です。ジャスミンと呼ばれる植物はあまたありますが、厳密にはこのジャスミンJasminum sambacのことを指します。
ジャスミンという名前は、ペルシャの女性の名前Yasmin(ヤスミン)に由来するとされていて、かつては花の女王と言われていたそうです。原産はアラビア、スリランカ、インドなどの熱帯から温帯。中国へはシルクロードを通って伝わったとされています。
ジャスミンの花の特徴
ジャスミンの花は一重咲きから八重咲き、花色は白です。その花色は仏陀の歯の白さの例えに使用されています。
葉は丸みを帯びた卵型で、光沢のある濃いグリーン。常緑ですが日本では冬に葉を落とすこともあります。
ジャスミンの花の香りは香水の原料にされたり、お茶に混ぜてジャスミン茶にされたりしています。
ジャスミンの漢字の名前
ジャスミンJasminum sambacの漢字の名前は茉莉花(マツリカ)。これは中国名の茉莉花をそのまま日本語読みしたものです。他のジャスミンと混同しないようにJasminum sambacを区別するときにも、この茉莉花(マツリカ)という漢字の名前を使用します。
ジャスミンの英語の名前
ジャスミンの英語の名前はarabian jasmine(アラビアンジャスミン)です。
ジャスミンの花言葉
ジャスミンの花言葉は「愛想の良い」「愛らしさ」。特に白い花のジャスミンには、「温順」「柔和」という花言葉もあります。
ジャスミンの花の香り
ジャスミンの花の香りは夜に強く香ると言われています。ジャスミンの花は夕方から明け方にかけて開花し、辺りに芳香を放ちます。このため夜の女神と結びつけられたり、香りに催淫効果があると信じられてきました。
ジャスミンの花の香りを他の花に例えるなら、クチナシやチューベローズといったところでしょうか。夏の花特有の甘い香りは似ていますが、クチナシほど官能的でもなく、チューベローズほどスッキリとした香りでもありません。ジャスミンの花の香りは濃く甘く、でも鼻の奥にまとわりつくようなしつこさもない、いつまでも楽しんでいたくなるような優しい香りです。
こんなにある!ジャスミンの種類と特徴
ジャスミンという名前はモクセイ科ソケイ属に限らず、香りの良い花に名付けられています。だからちょっとややこしいくらいにジャスミンと呼ばれる花の種類はたくさん。
ジャスミンという名前を持つ花を紹介します。見分ける時の参考にしてください。
ハゴロモジャスミン
- 学名:Jasminum polyanthum
- 科名:モクセイ科ソケイ属
- 分類:つる性半常緑低木
- 花期:4月~5月
- 花色:白(外側はピンク)
ハゴロモジャスミンの特徴
ハゴロモジャスミンは、春に香りの良い花を咲かせるつる植物です。一重咲きで、花の外側はピンク、開くと内側は白をしています。開花期はつぼみのピンクと、咲いた花の白さが混ざりあって、美しい眺めになります。民家の庭先や公園などでよく見かけます。
ハゴロモジャスミンも芳香がありますが、ジャスミンJasminum sambacとは花も香りも違います。
カロライナジャスミン
- 学名:Gelsemium sempervirens
- 科名:ゲルセミウム科ゲルセミウム属
- 分類:常緑つる性植物
- 花期:4月~6月
- 花色:黄色
カロライナジャスミンの特徴
カロライナジャスミンは春に黄色の花を咲かせるつる植物です。香りは甘く爽やかで、ボロニアの花に少し似ています。民家の庭先や公園などで見かけます。ジャスミンと名前がついていますが、ゲルセミウム科でジャスミンとは違う植物です。
カロライナジャスミンは有毒植物です。香りが良いからと言って口に入れないように注意しましょう。
マダガスカルジャスミン
- 学名:Stephanotis floribunda
- 科名:キョウチクトウ科シタキソウ属
- 分類:つる性常緑低木
- 花期:7~9月
- 花色:白
マダガスカルジャスミンの特徴
マダガスカルジャスミンは夏に白く少し肉厚な花を咲かせるつる植物です。耐寒性が弱いので露地での越冬が難しく、主に温室や室内で育てられます。葉が大きく表面には光沢があります。マダガスカルジャスミンの花にも芳香があり、ハワイのレイやブライダルブーケにもよく使用されます。マダガスカルジャスミンはジャスミンの名がついていますが、キョウチクトウ科でジャスミンとは違う植物です。
ジャスミン・ホワイトプリンセス
- 学名:Jasminum officinale
- 科名:モクセイ科ソケイ属
- 分類:つる性常緑低木
- 花期:5月~11月
ジャスミン・ホワイトプリンセスの特徴
ジャスミン・ホワイトプリンセスはペルシャソケイの園芸品種です。同じモクセイ科ソケイ属のハゴロモジャスミンに似ていますが、花一つ一つが大きく、花数が少ないのが特徴です。また、5月ごろから11月までの長期間開花し続ける四季咲き性があります。ジャスミン・ホワイトプリンセスも香りの良い花を咲かせます。
ジャスミン茶(ジャスミンティー)とは?ジャスミン茶の楽しみ方
ジャスミン茶とは、緑茶にジャスミンの花の香りを移したお茶のことです。ジャスミンの花だけを煮出したものではありません。ジャスミン茶は花茶の女王とも呼ばれるほど香りが良いのが特徴です。
ジャスミン茶の製法は、早朝に花が開ききる前の状態をていねいに摘み取り、茶葉に香りを移したのち花は取り除かれます。ジャスミン茶の茶葉にジャスミンの花が入っていないのはこのためです。花茶として楽しむために、後から乾燥させた花を混ぜていることもあります。
ジャスミン茶の楽しみ方は、何と言ってもその香り。たまにはきちんと急須で入れてみませんか。しっかりと蒸らして湯気から上る香りまで楽しみましょう。
ジャスミン茶(ジャスミンティー)のカフェインは?
ジャスミン茶は緑茶がベースとなっているのでカフェインが含まれています。ノンカフェインのハーブティーとは異なりますので注意してください。カフェインの他にカテキンなども含まれます。
ジャスミンライス(ジャスミン米)とは?
ジャスミンライスとは、タイの限られた水田で作られているインディカ米(長粒米)のことです。別名を香り米とも言います。
ジャスミンライスという名前の由来は、焚きあがった状態がジャスミンの花のように白く美しいからだそうです。日本のお米に比べて、粘りがなく独特な香りがあるのが特徴です。
ジャスミンの育て方
植え付け、用土
水はけ良く肥沃な土壌を好みます。市販の園芸用培養土で問題なく育てられます。
置き場所
ジャスミンは耐寒性が弱いので、春から夏の間は明るい半日陰、冬は室内の窓辺などで管理しましょう。
水やり
表土が乾いて白っぽくなったら、鉢底から流れ出てくるくらいたっぷりと与えます。
肥料
開花前の2月~3月に緩効性肥料を与えます。
病害虫とその対処法
特に目立った病害虫の被害はありません。
挿し木
ジャスミンは挿し木で増やせます。生長が活発になる6月~9月頃に剪定した枝を2節ほど土に埋まるように挿しておきます。新芽が出てくるまで水を切らさないように管理します。
香りが良く、真白で美しいジャスミンの花。名前や香りばかりが先行してしまっていますが、ジャスミンは見た目にも美しい花です。ジャスミンを育てて、フレッシュの香りも楽しんでみませんか。
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