初夏から秋まで花が楽しめる!四季咲きアジサイの魅力と育て方
金子三保子
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アジサイの花の季節と言えば梅雨の頃が一般的ですが、四季咲きのアジサイがあるのをご存知でしょうか。四季咲きアジサイの特徴や実際に育てた花の様子をご紹介します。
目次
四季咲きアジサイとは?
一般的なアジサイの開花時期は梅雨の頃の一季咲きであるのに対して、四季咲きアジサイは、開花の季節、期間を改良された園芸品種。同じ年に再度花を楽しめる四季咲き性のあるアジサイの総称です。品種はいくつか流通しています。
四季咲きと言っても、草花の四季咲きとは違い、切り戻した後に返り咲くのに数ヶ月かかるため、実際には初夏と晩夏~秋の2回の花を楽しむ方が多いようです。
四季咲きアジサイの特徴と魅力
こちらは初夏に咲いた四季咲きアジサイ。品種名は「霧島の恵」。四季咲きアジサイは、霧島の恵の他にも品種がいくつかあります。
一般的なアジサイは、株が大きくなるまでの数年間は花数は少ないのですが、四季咲きアジサイは一年のうちに返り咲く性質を持つため、株が若いうちから花が咲くようです。写真の四季咲きアジサイも昨年、ポット苗で購入したもの。初夏に咲いた花がきれいに秋色になってきたので切り花にしてみました。
四季咲きアジサイの特徴
どこで剪定してもよい
一般的なアジサイは初夏の花が終わったら、花の下の2~3節下の新芽が出ている上で剪定しますが、四季咲きアジサイはどこで剪定しても大丈夫。株の半分くらいに切り戻してもよいし、株元でバッサリと切ることもできます。切り方によって、次に咲く花の大きさや開花時期が変わってきます。
一年の中で複数回の花が楽しめる
四季咲きアジサイは剪定した後、同じ年に返り咲く性質があります。そのため、花の開花期は剪定のタイミングで変わり、5月~晩秋まで。一年に複数回の花を楽しむことができます。
四季咲きアジサイの育て方|剪定
一般的なアジサイと違い、四季咲きアジサイの剪定は簡単で自由です。剪定の位置によって花の咲き方(大きさや株の雰囲気)が変わり、大きく分けると下記の2パターンとなります。①②をその時によって変えてみたり、ミックスしてみたりして、自分の地域の気候や植えてある場所に合わせてベストを見つけていくとよいですね。
四季咲きアジサイの剪定、2つの方法
①咲いた花をカットすると、そこから脇芽がふいて、晩秋まで次々と花が咲く。切らなくても花は咲くが、花の開花は遅くなる。
②初夏の花の後、地際から3cmくらいのところでバッサリと切り戻すと9月頃から咲きだす。
四季咲きアジサイの育て方|植え替え、植え付け
四季咲きアジサイの流通は、一番小さいものだとポット苗のものが出回っています。購入したらまずは一回りから二回りくらい大きなサイズの鉢に植え替えましょう。
小さな苗で購入した場合は、まずは鉢植えで育て、株が大きくなってきたら庭におろすことをおすすめします。庭におろす時期は初夏の剪定後、秋の剪定後、落葉期などです。
四季咲きアジサイの生長の様子
今年の我が家の四季咲きアジサイ「霧島の恵」の初夏の開花の様子をご紹介します。
5月2日。つぼみが色づいてきました。今回はピンクのようです。(土の酸度によって色が変わります)
1週間後の5月9日。完全に色づきました。
5月27日。少しずつ色がアンティークカラーになってきました。美しい色です。
6月12日。完全に退色したアジサイ。とても好みの色あいだったので、しばらくこのままで様子を見ようかと思ったのですが、ガクのところどころに茶色のシミが出てきたので剪定することに。剪定したアジサイは切り花で数週間楽しめました。
今回はバッサリと切り戻してみました。毎回剪定方法を変えてみようと思っています。さて、開花はいつでしょうか。楽しみです。
四季咲きアジサイの色
写真:M.OKAMOTO
こちらも霧島の恵。ポット苗の状態で2苗購入して、1苗は知り合いにあげたのですが、花の色は青だったそう。アジサイは土の酸度によって色が変わります。酸性に傾いていると青、アルカリ性に傾いているとピンクになり、咲いた花色によってだいたいの酸度がわかります。色の好みのある方は土の酸度を調整するとよいですね。最近はアジサイの色別の土も販売されています。
*「霧島の恵」は種苗法登録品種です。承諾のない増殖及び販売は種苗法で処罰されるのでご注意ください。
初夏に咲いたアジサイもきれいに退色しましたが、気温が低くなる秋に咲くアジサイは、もっときれいな秋色になるようです。次の開花の際にはまたご紹介させていただきます。
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