浄化のハーブ「ホワイトセージ」とは?気になる効果や使い方、香り、育て方
山田智美
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ホワイトセージとはどんな植物?見かけることの少ないホワイトセージについて、基本情報、浄化のハーブと呼ばれる理由、使い方、育て方などを紹介します。
目次
ホワイトセージとは?基本情報
- 学名:Salvia apiana
- 科名属名:シソ科サルビア属
- 分類:常緑低木
- 花期:5月~6月
- 英名:White Sage, Bee Sage, Sacred Sage
ホワイトセージの特徴
ホワイトセージは、シソ科の常緑低木。カリフォルニア原産のセージです。葉や茎など全草が白っぽくくすんだような色をしているので、ホワイトセージと呼ばれています。
放射状に広がった葉は表面に細かい毛があり、触ると少しぺたっとするような感じがあります。
ホワイトセージは、浄化のハーブと呼ばれ人気があります。昨今では、人気の影響か、原産地で野生のホワイトセージの乱獲が問題となっているそうです。2018年には、カリフォルニアでホワイトセージを違法に収穫した4人が逮捕されるという事件もありました。乱獲による絶滅が危惧されている植物でもあります。
ホワイトセージの花
ホワイトセージの花が咲くのは、5月~6月頃です。
ホワイトセージの花は、他のセージ類と同じように花茎に縦に連なるように咲きます。花色は白か淡い紫で、2本のおしべが飛び出したちょっと変わったフォルムをしています。
英名の Bee Sage は、蜂のセージという意味。ホワイトセージに蜂が寄ってくることに由来しているそうです。
ホワイトセージが浄化のハーブと呼ばれる理由
ホワイトセージは、浄化のハーブとして有名です。理由は、古くからネイティブアメリカンたちがホワイトセージを浄化や癒し、繁栄のために、焚いたり、身に着けたり、祈祷や儀式に使用していたことに由来しています。英名の Sacred Sage は直訳すると聖なるセージという意味です。
ホワイトセージは、昔から祈祷や儀式に使用する他、民間療法や食用としても利用されてきた、ネイティブアメリカンにとって生活に欠かせないハーブの一つです。
ホワイトセージの効果とは?
ホワイトセージの効果は、目に見えるようなものではありません。
ネイティブアメリカンたちは、ホワイトセージにはネガティブなものや邪悪なものを浄化する力があると信じてきました。今でもホワイトセージの葉を焚くことで、気やオーラといったものを浄化する効果があると信じられています。
また、女性がホワイトセージのハーブティーを飲めば、産後の体力回復に効果があるとも言われています。
ホワイトセージの香りって?
ホワイトセージの葉をこすると、コモンセージをもう少し強くしたような、ユーカリにも似た爽やかな香りがします。誰もが好む花のような香りではありませんが、すがすがしい芳香です。ホワイトセージの香りは、生の葉よりも乾燥させた葉の方が強くなると言われています。
また、ホワイトセージから抽出される精油も流通しています。こちらも爽やかな芳香を楽しめる精油です。
ホワイトセージの使い方
ホワイトセージの使い方を3種紹介します。自宅で気軽に楽しめるものばかりです。
スマッジング
ホワイトセージの使い方でもっとも有名なものはスマッジングです。スマッジングとは、煙でいぶす浄化方法のこと。
乾燥させたホワイトセージの葉に火をつけ、すぐに消して、出てくる煙で場を浄化するという、ネイティブアメリカンの間で伝わってきた使い方です。
パロサントという香木と合わせたスマッジスティックも流通しています。
▼スマッジスティックの使い方についてはこちらをどうぞ
ホワイトセージスプレー
乾燥したホワイトセージの葉をエタノールに浸けて香りを抽出して作るスプレーです。葉は細かくしてからエタノールに浸けるようにすると抽出時間が短くて済みます。
エタノールと精製水の割合は、エタノール1:精製水4程度です。
▼ホワイトセージスプレーについてはこちらをどうぞ
ホワイトセージティー
乾燥したホワイトセージの葉を、熱湯で蒸らした飲み物です。ティーといっても茶葉は使用しないので、ノンカフェインの飲み物。カフェインが苦手な人でも安心して飲むことができます。
目安は、カップ1杯分のお湯(約150cc)に、乾燥したホワイトセージの葉をティースプーン1杯程度。3~5分ほど蒸らして香りが出たら飲み頃です。
ただし、食用にするなら必ず農薬等が使用されていない、食用のホワイトセージを選んでください。自宅で無農薬で育てたホワイトセージを使用するのが安心です。
▼基本的なハーブティーの作り方についてはこちらをどうぞ
ホワイトセージの育て方
用土・場所
ホワイトセージは日当たり、水はけが共に良い環境を好みます。カリフォルニアの太陽を浴びて育つようなハーブです。多湿が苦手なので、風通しが良く、乾燥気味に管理しましょう。
鉢植えのホワイトセージは、市販の園芸用培養土やハーブ用培養土で問題なく育てられます。
水やり
表土が乾いて白っぽくなったらたっぷりと水やりしましょう。過湿を嫌うので、水やり過多に気を付けてください。
肥料
過肥を嫌います。様子を見て適宜緩効性肥料を少量ずつ与えるようにしましょう。
剪定
原産地では2m程まで大きくなります。適宜剪定を行い、大きさを整えるようにしましょう。
冬越し
耐寒性はありますが、厳寒期の極端な寒さは株を傷めてしまう心配があります。霜や積雪が気になる地域では、冬は軒下に移動させるようにしましょう。
挿し木
ホワイトセージの枝を10~15cm程度切り取り、上の数枚を残して葉を取り除き、1時間程度吸水させます。
湿らせた赤玉土やバーミキュライトに挿し、2週間から1か月程度水を切らさないように管理します。
新芽が出てきたら発根しているということなので、新しい鉢に植え替えましょう。
ホワイトセージは耐寒性もあり、冬越しさえきちんとすれば日本でも育てられます。初夏にはおしべが飛び出したかわいらしい花も楽しめます。
浄化のハーブと呼ばれるホワイトセージの魅力を育てて、使って、楽しんでみませんか。
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