- ボタンクサギは、7月~9月にピンクの花が開花するシソ科の落葉低木です。熱帯地方では常緑樹として扱われます。手毬状の花は、遠目でみるとアジサイの花や趣に似ています。
名前の由来は、牡丹のような美しい花が咲くことと葉や茎を傷つけると独特な香りがすることにちなみます。この香りは剪定や葉をちぎった際に香るだけで常に漂ってくるものではなく、花には甘い香りがあります。この花をアゲハチョウが好むため、開花時期は花の周りを飛んでいるのをよく目にします。
生育旺盛で地下茎で広がり株立ち状になり、7月~9月の長い期間開花します。花と同じく葉も大きく雄大な雰囲気で、園芸品種には斑入り品種もあります。
- ボリジは地中海沿岸に自生するムラサキ科の一年草で、ハーブに分類されます。
春に種をまくと、初夏から夏にかけて花を咲かせ、秋にまくと大型に生長し、草丈は1mほどになり、翌春に花を咲かせます。こぼれ種でも発芽するほど繁殖力があるので、環境にあうと1年中発芽する場合もあります。
ボリジの花の色は濃い青色と白があります。ボリジの青色は聖母マリアの青い衣を描く時に使われたことから「マドンナ・ブルー」とも呼ばれています。
ボリジの葉の表面は白い剛毛が生えており、触れるとチクチクします。稀に葉にかぶれる人もいるため、注意が必要です。
大株になると主軸の茎の太さは500円硬貨ほどの直径になり、葉も大きく生長し、分枝してワンシーズンでたくさんの花が開花します。葉の迫力に比べると、うつむきがちに咲く花は控えめな印象です。
- ポーチュラカは、初夏から秋まで休みなく花が咲くスベリヒユ科の一・二年草もしくは多年草です。暑さに強く、多肉質の葉や茎をもつため乾燥にも強い性質である一方、寒さには弱いため日本では一年草として扱われることが多いようです。
這うように広がり、色とりどりのかわいい花を次々と咲かせます。花は太陽に反応して開花し午後になると閉じていく性質ですが、品種改良により夕方まで開花し続ける品種も流通しています。
日当たりの良い環境に植えれば育て方は簡単で、夏花壇の定番植物として人気があります。這うように生長する性質を生かして、寄せ植え、ハンギングバスケット、グランドカバーとしても利用されています。
寒さに弱いので一年草扱いとされていますが、挿し芽で簡単に増やすことができるので、9月頃に挿し芽で小苗を作り室内で冬越しすると翌年も楽しめます。
ポーチュラカ・ミルク&ハニー
最近は斑入り葉のポーチュラカも作出され、花だけでなく葉ものとしても楽しめる素材です。
- ボンバックスは中米に自生する落葉高木で、原産地では樹高が20m近くに及びます。正式名はプセウドボンバックスですが、日本ではボンバックスの名で流通し、夏型の塊根植物として扱われています。徳利のようにふくらんだ株元には水分が蓄えられており、厳しい乾燥気候に耐えられるような構造になっています。
日本で販売されている苗は、大きく切り戻すことで丈を抑え、幹のふくらみを強調させたものです。 緑色の縦筋が不規則に通る幹は、年月とともにひび割れ、松の盆栽のように味わい深い風情をかもし出すようになります。
冬になると葉や細い茎をすべて落とし、丸裸になります。翌春、木質化した幹から赤味を帯びた新芽が芽吹き、葉の色は徐々に緑色に変化します。
- ユーフォルビア・ホワイトゴーストは、トウダイグサ科のユーフォルビアの一種です。ユーフォルビア属は、多肉植物、木本性、草本性と性質が多種多様です。ホワイトゴーストはサボテンと間違えられることもありますが多肉植物のユーフォルビアです。
ホワイトゴーストは、ユーフォルビア・ラクテアの園芸品種の斑入り種。その名の通り「白い幽霊」を思わせる不思議なフォルムと美しい白い肌が人気で、まっすぐに伸びた茎から手を広げるように茎を伸ばして生長します。日差しと温度に注意すれば比較的育てやすく、インテリアグリーンとしても親しまれています。
- ユーフォルビア・ホリダは、トウダイグサ科のユーフォルビアの一種です。魁偉玉(カイギキョク)の名前で呼ばれることもあります。種類によって姿形が様々で、株ごとの個体差も楽しめることで人気があります。
ユーフォルビア属は、多肉植物、木本性、草本性と性質が多種多様です。ホリダはトゲのようなものが生えてているため、サボテンと間違えられることもありますが多肉植物です。乾燥と日光を好み、ユーフォルビアの中では比較的耐寒性があります。株が小さいうちは、激しい寒暖に注意が必要ですが、ある程度大きくなれば年間を通して屋外で育てることも可能です。
- ホオノキ(朴の木)は、北海道から九州の山林に自生するモクレン科の落葉高木でマグノリアの一種です。樹高が30m以上になるため、庭木としての利用より公園樹などとして植栽されています。初夏に直径15cm~20cmの大輪の白い花を咲かせ、開花時はあたりに甘い香りが漂います。
ホオノキ(朴の木)は、大輪の花よりもさらに葉が大きく、大きなものは50cmにも及びます。大きな葉は、古くから食べ物を包んだり、食器の代わりとして利用されてきました。
ホオノキ(朴の木)の葉には殺菌作用や防カビ効果があり、包むと良い香りも移ります。農作業の合間に箸を使わずに食べられるお昼ご飯として利用されたのが発祥とされ、現在でも朴葉寿司(ほおばずし)、朴葉飯、朴葉餅、朴葉焼き、朴葉味噌などの郷土料理として利用されています。
秋に黄葉した後に落葉します。木の周りに落ちる大きな落ち葉も見ごたえがあります。落葉中に見ることのできる冬芽も大きく存在感があります。
- ホヤ・カーリー(ハートホヤ)は、ハートの葉の形態が面白い多肉植物の一種です。日本ではハートの葉にちなんで、「ハートホヤ」「ハートプランツ」「ラブハート」「ラブラブハート」など、様々な名前で流通しています。
ホヤ・カーリー(ハートホヤ)はつる性植物で、茎から気根を出してほかの樹木や岩肌に絡みついて生長します。1枚の葉だけを「葉挿し」したものがよく販売されていますが、葉から芽が出る性質ではないため、そうした苗からつるが出てくることはめったにありません。
沖縄や九州にも自生し、桜色の花を咲かせるので「シャムサクララン」とも呼ばれ、環境に合えば夏に美しい花が開花します。
- ポピー・アメージンググレイは、シャーレーポピーの一品種で、初夏にグレイッシュな色の花を咲かせる一年草。グレイがかった色みが魅力的で、最近人気がある草花です。花色には個体差があり、ブルー系やピンク系などさまざまです。色を固定化するのが難しいため、中には真紅や白などのグレイがかっていない花が咲くこともあります。
切り花としても流通が多いアイスランドポピーの開花時期は3月~5月くらいですが、ポピー・アメージンググレイは初夏の5月中旬くらいから7月くらいまでです。地植えにすると草丈が70~80cmくらいに生長し、一株でもたくさんの花が開花します。花のあとに実る種が入っているさやの形もユニークで見応えがあります。
ポピー・アメージンググレイを含めたシャーレーポピーのつぼみは、開花前はうなだれたように逆さU字に下を向いています。
そろそろ咲く頃になると、つぼみが上を向きだす動きのある草花です。それぞれの花の開花期間は3日前後のため、切り花向きではないですが、最近少しずつ切り花としても流通しているのを見かけます。
咲いてみないと色がわからないという一期一会的な花ですが、微妙な色合いは魅力がいっぱいで、ナチュラルガーデンの植栽におすすめの草花です。
- ポピーは春から初夏にたくさんの花を咲かせるケシ科の草花。ポピーにはたくさんの種類があり、一年草のほか宿根草もあります。種類によって「春に咲くもの」と「初夏に咲くもの」に分かれます。
代表的なものとして、一年草では春に咲くアイスランドポピー、初夏に咲くシャーレーポピー、宿根草ではオリエンタルポピーがありますが、高温多湿に弱いため、どちらかというと寒冷地向きのポピーです。
それぞれに和名や別名を持ち、アイスランドポピーはシベリアヒナゲシ、シャーレーポピーはヒナゲシや虞美人草(グビジンソウ)、コクリコ(フランス語)、オリエンタルポピーはオニゲシとも呼ばれます。
繊細そうに見えますが性質は強健。適した場所に植え付ければ、一年でたくさんの花が次から次へと開花します。無風の日でもゆらゆらと揺れるように咲くポピーの花畑は、癒される美しい空間として親しまれています。
最近は新品種の開発も活発で、グレイッシュな色あい、黒花など、新しい品種が次々と登場しています。
- ほうれん草(ホウレンソウ)はアカザ科の野菜で、漢字では「菠薐草」と書きます。「菠薐」とはペルシャのことで、ほうれん草(ホウレンソウ)の栽培の起源の場所です。
ペルシャで始ったほうれん草(ホウレンソウ)の栽培が中国に渡り、そこで発達していったほうれん草(ホウレンソウ)は、葉がぎざぎざで株元が赤くなる東洋種になりました。
それとは別に、葉の厚みがあり、丸い形をしている西洋種というほうれん草(ホウレンソウ)の種類があります。この西洋種も東洋種と同じように、ペルシャから西洋へ伝わったものです。
この東洋種・西洋種の両方の長所をいかした品種改良も行われたことで、日本でもほうれん草(ホウレンソウ)が広まりました。
ほうれん草(ホウレンソウ)の種は硬実種子といって固い殻に包まれています。(ちなみに、ほうれん草(ホウレンソウ)の種は、殻の形が角ばった種と丸みのある種とがあります。)そのため、ほうれん草(ホウレンソウ)の発芽率が他の野菜と比べ低いため、ネーキッド種子といって硬い殻を取り除き、中の種を取り出した加工をされた種が売られています。ほうれん草(ホウレンソウ)の種袋を確認してみましょう。
冬に生育するほうれん草(ホウレンソウ)は、放射状に葉を広げて、まんべんなく太陽の光を浴びることができます。吹き付ける寒風にも耐えられるその形は、素晴らしい植物の進化を物語ります。
ほうれん草(ホウレンソウ)の花は、イチョウなどと同じように、雌株と雄株に最初から分かれています。しかし、ほうれん草(ホウレンソウ)は花が咲く前に収穫することから、そのほうれん草(ホウレンソウ)が雄株なのか、雌株なのか判断することは難しいです。中には雌・雄両性の花をもつ株もあるようです。
- ポレモニウム・アプリコットデライトは、ハナシノブ科の耐寒性多年草です。花は初夏に開花し、咲き始めの花色はアプリコット色、咲き進むにつれてピンク色に変化する複色です。多花性で、茎に複数の花が付き、少しずつ開花するため1本で2色の花色がまじりあって咲きます。パステルカラーのアプリコット~ピンク色の色合いは、どんな花ともなじみやすく、花壇に植栽すると美しい色合いを演出することができます。
丈夫で育てやすく、根付けば特別な管理をしなくても育ちます。冬の間はロゼット状の下葉だけの状態で常緑で越冬し、春になると株元から花茎を立ち上げて開花します。
ポレモニウム・アプリコットデライトは、温暖地の梅雨~真夏の気候が若干苦手です。夏を乗り切れば宿根化しますが、どちらかというと寒冷地向きの草花と言えます。真夏に蒸らさないようにすることがポイントです。
- ほおずき(鬼灯)は、ナス科ホオズキ属の多年草です。初夏に淡いクリーム色の花を咲かせますが、あまり目立ちません。それよりもほおずき(鬼灯)と言えば、夏にオレンジ色に色づく提灯のような果実が有名です。外側の提灯のようなオレンジ色の袋状の部分は、ほおずき(鬼灯)のガクが生長したものです。この中にミニトマトによく似た果実が1粒入っています。
ほおずき(鬼灯)は、その形状が提灯を想起させることから、お盆時期に先祖の霊を案内する灯りとして、お盆飾りに欠かせない植物の一つとなっています。毎年7月には東京の浅草寺でほおずき市が開催され、多くの人で賑わいます。お盆の時期ということもあり、お盆飾りとしてほおずき(鬼灯)を求めにくる人も多くいるようです。
他にもほおずき(鬼灯)にはたくさんの楽しみ方があります。中のミニトマトのような果実の果肉を上手に取り出し、残った果皮を舌の上で鳴らす遊びや、ほおずき(鬼灯)のガクを溶かして葉脈だけにしたものを透かしほおずきと呼び、眺めて楽しむ遊びなどがあります。
また、食用ほおずきと言って、食用になる品種もあります。
- ホーリーバジルはインドの伝統医術・アーユルヴェーダで用いる薬草として知られています。和名も「カミメボウキ(神目箒)」とおごそかです。 発芽率が高く、約60cmと大きく生長しお茶から炒め物まで幅広く用いることのできる使い勝手のよいハーブです。ホーリーバジルは多年草ですが、露地での越冬が難しい地域が多い日本では一年草として扱われることが多いようです。
ホーリーバジルは強い香りとスパイシーな風味はありますが、クセがないためアジア料理だけでなく普通のバジルの代用品にもなります。日本でも最近人気のタイ料理、ガパオライスのガパオはホーリーバジルのことです。
ホーリーバジルは「万能ハーブ」「神聖なハーブ」「不老不死の霊薬」とも呼ばれ、古くから優れた薬効を認められています。
- ポテンティラ・オレンジスターリットは、春から初夏にかけてイチゴの花に似た黄色の花を咲かせる宿根草です。葉はポテンティラの中では大きめで、シルバーグリーン色なのが特徴です。黄色い花で中心だけ赤い色をしています。
花の時期以外は丈は低めですが、花の時期になると花茎が立ち上がり、高さが40cm前後になります。春から初夏にかけて、黄色い花がたくさん開花し、ひとつひとつの花の寿命は短めですが次から次へと開花します。ポテンティラ・オレンジスターリットは花茎があちこちに散らばるように咲くので野草的な雰囲気があり、ナチュラルガーデンにおすすめの宿根草です。
- ポインセチアは、トウダイグサ科トウダイグサ属の常緑性低木です。赤と緑が特徴的なポインセチアは、クリスマスの定番の植物として冬になると多くのお店で飾られ、街を彩ります。花屋さんや園芸店で鉢植えのポインセチアが出回るのもこの時期です。
ポインセチアの赤く色付いた花に見える部分は苞で、その中央に小さく黄色に集まった部分が花です。花の周りの苞は生育期の夏の間は緑色をしています。日照時間によって色づく性質のため、10月頃から短日処理という育成方法で段ボール箱などを被せ16時くらいから12時間真っ暗になる環境を作ってやると、12月頃に葉を赤くすることができます。
ポインセチアは冬に見かけることが多いため、寒い季節の植物だと思われがちですが、実は熱帯の植物なので、冬は室内で育てるのが適当です。室内でも玄関や窓辺の暖房が切れた後に気温が低くなる場所では寒さで枯れてしまうため、置き場所に気をつける必要があります。
ポインセチアは、日本では鉢植えで育てる事が多く草丈も低く小さなサイズですが、本国メキシコのポインセチアは、地植えで数メートルの高さもあり野趣あふれる樹木です。日本でも沖縄などでは地植えで数メートルの高さに育ち、庭木としても楽しまれています。
- ポテンティラは、バラ科の宿根草(半常緑多年草)です。春から初夏に、ワイルドストロベリーに似た小さな白い花を咲かせます。ポテンティラはとてもたくさんの品種があり、品種によって花の丈が様々です。ポテンティラ・ルペストリスは花の時期以外の丈は低めですが、花の時期になると株元から花茎が立ち上がり、高さが30~40cm前後になります。ひとつひとつの花の寿命は短めですが次から次へと開花します。ポテンティラ・ルペストリスは花茎があちこちに散らばるように咲くので野草的な雰囲気があり、ナチュラルガーデンにおすすめの宿根草です。
- ポテンティラは、バラ科の宿根草(半常緑多年草)です。春から初夏に、ワイルドストロベリーに似た花を咲かせます。品種によって花の丈が様々です。とてもたくさんの品種があり、ポテンティラ・スルフレアは花の時期以外は低めですが、花の時期になると花茎が立ち上がり、高さが40cm前後になります。春から初夏にかけて、クリームイエローの花がたくさん開花し、ひとつひとつの花の寿命は短めですが次から次へと開花します。ポテンティラ・スルフレアは花茎があちこちに散らばるように咲くので野草的な雰囲気があり、ナチュラルガーデンにおすすめの宿根草です。
- ポテンティラは、バラ科の宿根草(半常緑多年草)です。春から初夏に、ワイルドストロベリーに似た花を咲かせます。品種によって花の丈が様々です。ポテンティラ・ベルナはポテンティラの中でも矮性品種で、ランナーで増えていくのでグランドカバーとして利用されています。
春になると地面一面に黄色い花が開花します。花がもっとも咲く時期は春ですが、地域によっては夏から秋の入り口あたりまで開花します。
- ※2020年3月現在、新分類法APG第3版で従来のガガイモ科はキョウチクトウ科に含められることになっています。
ホヤ・ベラはやや小型で、蔓状にならず枝垂れるように枝を伸ばす姿が優雅なホヤです。かつてはHoya bellaとして独立種扱いとなっていましたが、現在はHoya lanceolataの亜種とされています。
星型の白い花弁と透明感のあるガラスビーズのようなピンクの副花冠が可愛らしい花を咲かせ、「セブンスター」というネーミングで流通することも多いです。そんなネーミングではありますが、花数については必ず7輪セットで咲くというわけではありません。