クリスマスに咲く、クリスマスローズを見に行こう。
小野寺葉月
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クリスマスローズの開花時期はクリスマスと名前がついていても年明けから春にかけて。そう思っていたのですが、長野県の蓼科にあるバラクライングリッシュ ガーデンで、クリスマスの時期に開花するクリスマスローズに出会えました。
目次
クリスマスローズとは
キンポウゲ科の植物で、クリスマス時期に開花するヘレボレス・ニゲル(Helleborus niger)のことを指します。一般的にクリスマスローズと総称している中には、春先に咲くヘレボレス・オリエンタル(Helleborus orientallis)も含まれている場合があり、わたしも混同していましたが、クリスマスの時期に咲くヘレボレス・ニゲルをクリスマスローズと呼ぶんだそうです。ヘレボレス・ニゲルは白花で、ローズのような可愛らしい花です。クリスマスのころに咲くローズのような花、ということでこの名前が通っているようですね。ちなみに春咲きのヘレボレス・オリエンタルは、レンテンローズという名前で呼ばれます。
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ヘレボレス・ニゲルを見に、長野県茅野市蓼科にあるバラクラ イングリッシュ ガーデンへ。
日本のイングリッシュガーデンの第一人者であるケイ・山田さんがオーナーのガーデンは、ゴールデンウィークから初夏、秋など花が存分に楽しめる時期も素敵ですが、今の時期もとっても素敵です。
大きな木はすっかり葉をおとし、抜けるような冬の青空に映えていました。
ガーデンはそこかしこにベンチやチェアがあるので、散策しながらくつろぐこともできます。
ヘレボレス・ニゲルがあるのは庭園の一番奥です。メドウ・ガーデンを抜けていくと、見えてきました。
ありました!可憐なつぼみです。うつむいていて奥ゆかしいですね。
クリスマスローズが日本へ輸入されたのは、近年ではなくなんと江戸時代末期から明治初期なんだそうです。当初は薬用植物として輸入されたそうです。
茶花としても人気で、「雪起こし」「寒芍薬」という名で好まれています。確かに、雪が降った後も陽がさせば茎をもたげてまた花が前を向くのでそういった名前で親しまれたのでしょうね。
他に、「八手花笠」「節分草」という和名がありますが、これは春咲きのレンテンローズのことを指します。
柏やユリノキの落ち葉のなかから、色濃いギザギザとした葉がたくさん出ています。その中に純白のクリスマスローズが咲いている様子を見ることができました。
まわりの木々が葉を落として冬の景色になっている中、クリスマスローズの花が咲いていることで、このあたりだけ明かりが灯っているようです。
冬のバラクラ イングリッシュ ガーデン
ガーデンでは、ガーデナーとボランティアの方がたくさんの球根を植えている最中でした。
ツツジの花芽と葉芽がよくわかりました。ふっくらしている方が花芽で、小さいマッチ棒の先くらいのものが葉芽だそうです。
このツツジは毒があるので鹿も食べないというお話をガーデナーさんがしてくださいました。レンゲツツジの仲間でしょうか。
秋に初めてバラクラ イングリッシュ ガーデンを訪れました。
そこから何度か足を運んでいますが、毎回新しい発見があります。花のない時期かに初めてガーデンを見たので、春はどのように花が咲いていくのか、今からとても楽しみです。冬には冬の良さがあります。ガーデンは標高1100mほどの場所に位置しているため、バラの葉もきれいに紅葉している様子がみられます。また、バラの実がたくさんついていて、品種によってまったく形や大きさが違宇様子を観察することができます。枝の色やとげの形や付き方もまったく違うのです。
葉がたくさん茂り、花が開花していく時期にはわからない植物の美しさを探しに行ってみてはいかがでしょうか。
クリスマス時期に見ることができるクリスマスローズ、ヘレボレス・ニゲルをぜひ探してみてくださいね。
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