シュウメイギク(秋明菊)とは?花の季節、種類や育て方、花や葉の特徴
山田智美
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シュウメイギク(秋明菊)の可憐な花をご存知ですか。シュウメイギク(秋明菊)はとても育てやすく、和の庭とも洋の庭とも相性の良い花です。
シュウメイギク(秋明菊)の花や葉の特徴、代表的な種類からシュウメイギク(秋明菊)の育て方まで、シュウメイギク(秋明菊)の魅力をご紹介します。
目次
- シュウメイギク(秋明菊)とは?シュウメイギク(秋明菊)基本情報
- シュウメイギク(秋明菊)の花咲く季節
- シュウメイギク(秋明菊)の花と葉の特徴
- こんなにある!シュウメイギク(秋明菊)の種類
- シュウメイギク(秋明菊)の育て方
- シュウメイギク(秋明菊)の剪定
- シュウメイギク(秋明菊)が枯れてしまった?原因と対処法
- シュウメイギク(秋明菊)の魅力を知って、上手に育てましょう
シュウメイギク(秋明菊)とは?シュウメイギク(秋明菊)基本情報
- 学名:Anemone hupehensis
- 科名、属名:キンポウゲ科アネモネ(イチリンソウ)属
- 分類:多年草
シュウメイギク(秋明菊)の特徴
シュウメイギク(秋明菊)はキンポウゲ科の多年草で、日本や中国に自生しています。日本で自生しているものは中国原産だと言われています。地下茎でよく増えるので、群生している姿を見かけます。
シュウメイギク(秋明菊)は草丈60㎝~1m程度で、華奢な葉茎の先に白やピンクの可憐な花を咲かせます。風に揺れるシュウメイギク(秋明菊)の花は楚々として、どこか儚げな美しさがあります。
シュウメイギク(秋明菊)は菊と名乗っていますが実はアネモネの仲間で、菊とはまったく関係ありません。また、京都の貴船に野生種が多く見られたことから貴船菊(キブネギク)という別名もあります。
シュウメイギク(秋明菊)という名前から和のイメージを持たれがちですが、アネモネによく似た可愛らしい花を咲かせるので、和の庭にも洋の庭にも似合います。シュウメイギク(秋明菊)は海外のガーデナーにも人気です。
シュウメイギク(秋明菊)の花咲く季節
シュウメイギク(秋明菊)の花が咲くのは9月~11月、夏が終わり初秋の風が吹き始めた頃から咲き始めます。まだ夏の名残を感じるような暑さの頃から咲き始め、コートを羽織りたくなるくらい寒くなるまで咲き続けます。
シュウメイギク(秋明菊)はコスモスと同じように秋を代表する花です。秋の風にそよぐように咲く姿には風情があります。
シュウメイギク(秋明菊)の花と葉の特徴
シュウメイギク(秋明菊)の花の特徴
シュウメイギク(秋明菊)は長く伸びた茎の先に、数本の花茎を伸ばしその先に、直径5㎝~7㎝の花を咲かせます。1本の茎から数輪の花を咲かせるため、花数も多く、群生する姿は見応えがあります。
シュウメイギク(秋明菊)の花色にはピンクや濃いピンク、白などがあります。野生種は濃いピンク色の八重咲きの花を咲かせます。現在流通している品種の多くは交配された園芸種で、一重咲きや八重咲きがあります。
シュウメイギク(秋明菊)の花びらのように見える部分は実は萼片です。八重咲きのシュウメイギク(秋明菊)は萼片と雄しべが変化したものだと言われています。
シュウメイギク(秋明菊)の葉の特徴
シュウメイギク(秋明菊)の葉は根出葉と言い、地下茎から出ているので地面からいきなり葉が生えているように見えます。上の葉は大きく3裂し、互生しています。
シュウメイギク(秋明菊)は乾燥に弱く、葉の外側から茶色くなっていきます。土の表面が白っぽく乾燥してきたら早めに水やりをしましょう。枯れた葉は取り除き、水やりを忘れないようにしていれば、株ごと枯れてしまう心配はありません。葉が枯れたからと言って株ごとダメになってしまったわけではないので安心してください。
こんなにある!シュウメイギク(秋明菊)の種類
貴船菊(キブネギク)
貴船菊(キブネギク)は濃いピンクで八重咲きのシュウメイギク(秋明菊)です。花びらは細く、多く、花を平らに咲かせます。
シュウメイギク‘ダイアナ’
ダイアナは濃いピンクの一重咲きのシュウメイギク(秋明菊)です。花びらは5枚。はっきりとしたピンクが美しく、人気の品種です。
シュウメイギク‘セプテンバー・スプリット’
セプテンバー・スプリットは白花で一重咲きのシュウメイギク(秋明菊)です。花びらは5枚。儚げな様子が可愛らしい品種です。
シュウメイギク‘オノリン・ジョベール’
オノリン・ジョベールは白の一重咲きのシュウメイギク(秋明菊)です。秋が深まってから咲き始める、少し遅咲きの品種です。
シュウメイギク‘ブレッシングハム・グロウ’
ブレッシングハム・グロウは濃いピンクの八重咲きシュウメイギク(秋明菊)です。たっぷりとした花びらが豪華です。
春咲きシュウメイギク
春咲きシュウメイギクと呼ばれているのは、アネモネ・シルベストリス(Anemone sylvestris)です。同じキンポウゲ科アネモネ(イチリンソウ)属の仲間になりますが、シュウメイギク(秋明菊)(Anemone hupehensis)とは別種です。
その他
シュウメイギク(秋明菊)にはその他に、白花八重咲き、淡いピンクの一重咲きや八重咲きなどがあります。他にも草丈があまり大きくならない種類などもあり、鉢植えとして育てやすいので人気です。
シュウメイギク(秋明菊)の育て方
シュウメイギク(秋明菊)の植え付け、用土
シュウメイギク(秋明菊)は乾燥に弱く、明るい半日陰を好みます。落葉樹の下や、午後の西日を避けられるような場所が向いています。株の上の方は日が当たり、株元は日陰になるような場所も向いています。
シュウメイギク(秋明菊)は水はけ、保水性が共に良く、肥沃な土壌を好みます。植え付け時にたっぷりと腐葉土を漉き込むようにしましょう。
鉢植えのシュウメイギク(秋明菊)は市販の園芸用培養土で問題なく育ちます。
シュウメイギク(秋明菊)の水やり
シュウメイギク(秋明菊)は乾燥が苦手です。土の表面が乾いたら、早めに水やりをしましょう。乾燥すると葉の外側から茶色くなっていきます。
鉢植えのシュウメイギク(秋明菊)は表土が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。
シュウメイギク(秋明菊)の肥料
花が終わったらお礼肥として緩効性肥料を与えます。肥料の与えすぎは葉ばかり繁って、花が咲かない原因にもなります。
シュウメイギク(秋明菊)の病害虫と対処法
風通しが悪いとうどんこ病が発生しやすくなります。混み合った葉は整理して風通しが良くなるように管理しましょう。アブラムシが付くことがあります。見つけ次第薬剤を散布するなどして駆除してください。
シュウメイギク(秋明菊)の剪定
花後にふわふわとした綿毛のような種を作ります。種を採取する予定がなければ、花後早めに剪定しましょう。その他、株が混み合ってきたら適宜剪定をします。
冬は地上部が枯れたようになって越冬します。地上部が枯れたら地際から刈り取るようにしましょう。
シュウメイギク(秋明菊)が枯れてしまった?原因と対処法
乾燥
シュウメイギク(秋明菊)は非常に乾燥に弱い植物です。水が足りないと葉から茶色くなって枯れていきます。土の表面が白っぽく乾いてきたらたっぷりと水やりを行い、水を切らさないようにしましょう。
かと言って水はけが悪い土壌では白絹病になることもあります。水はけの良いで、乾燥させないように管理してください。
ネキリムシ
原因がわからないのに株の元気がなくなってきたときはネキリムシの可能性があります。根を傷めないように少し掘ってみて、ネキリムシを発見したら早めに薬剤を散布します。
▼ネキリムシについて詳しくはこちら(虫の画像があります)
シュウメイギク(秋明菊)の魅力を知って、上手に育てましょう
秋の風情を感じさせる、可憐なシュウメイギク(秋明菊)の花。ヨーロッパでも人気があり、たくさんの品種が作出されています。和風のお庭にも洋風のお庭にもどちらにもよく馴染みます。
木々が紅葉で赤や黄色に染まった頃、足元で優しい色の花を咲かせてくれるシュウメイギク(秋明菊)は、お庭の彩りに一役買ってくれます。
シュウメイギク(秋明菊)の魅力を知って、自宅でシュウメイギク(秋明菊)を育ててみませんか。
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