紫陽花(アジサイ)の剪定のタイミング。花の終わりの目安って?
金子三保子
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紫陽花(アジサイ)の花はバラや桜のように「散る」ということがないので、剪定をしない限り枝にずっと花がついている植物です。そのため、どの状態が見頃が終わったのかが、わかりにくいという特徴があります。今回は紫陽花(アジサイ)の花の終わりの目安や剪定についてご紹介します。
目次
紫陽花(アジサイ)の花の特徴と花の終わりの目安
私たちが花と思っている部分は花弁ではなく萼(ガク)
実際の花は、西洋紫陽花はガクの中央の小さい丸い部分や、ガクをかきわけた中にも小さな花が潜んでいます。額紫陽花(ガクアジサイ)の場合はガクが額縁のように花を囲んでいる形状をしています。
紫陽花(アジサイ)のように、花と思っている部分はガクという花は他にもあります。クリスマスローズや球根の花のアネモネも、私たちが花と思っている部分は「ガク」です。
紫陽花(アジサイ)は、花よりガクの方が華やかな見た目なのと花が散るということがないため、花が終ったというのがわかりにくい花のひとつです。
それでは西洋紫陽花、額紫陽花(ガクアジサイ)の花が咲いた状態の目安をご紹介します。
西洋紫陽花の花
ガクの中心の丸い部分が本来の花です。ガクの中央の他にガクをかきわけた奥にも花があります。
こちらはまだ開花前です。
中央の小さな花が開いた紫陽花(アジサイ)。普段はガクの色合いに目が行きがちですが、花もとても魅力的です。
西洋紫陽花の剪定のタイミング
上記のように花が開いて、ガクが色褪せてきたら「花が終わった」状態なので剪定時です。
▼剪定した紫陽花(アジサイ)を生けてみませんか?アジサイの生け方はこちら
額紫陽花(ガクアジサイ)の花
額縁のようにガクが花を取り囲む額紫陽花(ガクアジサイ)。こちらは粒々のつぼみがまだ開いていない状態です。
少しずつ開いてきた状態。花は一度に開かず、徐々に咲き進みます。
機会があれば、同じガクアジサイのつぼみ~咲き始め~開花が進んだ状態のガクの色を日々チェックしてみてください。つぼみの時と咲き進んだ時のガクの色あいは、日ごとに変化します。その色合いの変化も美しく、魅力のひとつです。
額紫陽花(ガクアジサイ)の剪定のタイミング
額紫陽花(ガクアジサイ)の場合は、花が終わったことがよくわかる目安があります。それは花が終わるとガクが裏返ってうつむいてしまうのです。空を向いていた側が、花が咲き終わるころになると地面を向きます。なんだかおもしろいですね。
中心の花が咲き終わり、ガクの部分がひっくりかえって色褪せているので花の終わりとわかります。
品種によっては、ガクの色がアンティークカラーになるものもあります。ちなみにこちらの額紫陽花(ガクアジサイ)のガクの元の色は、白に赤い縁どりのある複色でした。それが今では真っ赤。とても美しい色に変化しました。
このように、ガクがそっくり返って、色が褪せてきたら花が終わった合図、そろそろ剪定のタイミングです。
紫陽花(アジサイ)の剪定
7月に入れば通常は花が終わる時期ですが、仮に花がきれいでも時期が来たら剪定し、切った花は切り花として楽しむ感覚で、7月までには剪定を済ませます。
紫陽花(アジサイ)は、いつでも剪定をしていい花ではなく、気温が低くなる秋に花芽が形成されるので、秋以降に花芽を切ってしまうと翌年花が咲かなかったということになります。
花が終わったら……
剪定は花から2節下の脇芽が出ている上でカットします。(ピンク部分)
▼こちらで紫陽花(アジサイ)の剪定の仕組みを詳しくご紹介しています。
育てている紫陽花(アジサイ)が「終わった」目安にしてみてください。終った花は、いつまでもつけておくより、剪定した方が栄養が次の花に費やされるので剪定時期はとても重要です。
特に鉢植えで育てている方は、限られた土からしか栄養をとることができないので、花が終わったらすぐに剪定することをおすすめします!
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