家庭菜園は放任主義派!? ヒガンバナ科野菜のすすめ | エディブルガーデン8月

古幡真恵

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Illustration:小野寺葉月

ヒガンバナ科の野菜たち

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
タマネギ栽培期間(オニオンセット)
植え付け
収穫
タマネギ栽培期間(苗)
植え付け
収穫
ニンニク栽培期間
植え付け
収穫
アサツキ栽培期間
植え付け
収穫
ニラ栽培期間
種まき
収穫

長ネギにアサツキ、ワケギ、ニンニクなど料理を引き立たせてくれる薬味の野菜たちは、みんなヒガンバナ科の野菜です。このほかにもカレーや肉じゃがに欠かせないタマネギもヒガンバナ科です。 このヒガンバナ科の野菜たちは、家庭菜園初心者さんでもとても育てやすい野菜です。

 

家庭菜園が大好きになったきっかけは、なんといっても収穫の喜び。もちろん育てて、大きくなっていくのを実感することも家庭菜園の醍醐味ですが、日々の忙しさに追われて、家庭菜園をしばらく放置したことは誰にでもあるもの。ボウボウに茂る野菜の苗たちを目のあたりにしたショックといったら、絶望感に近い気持ちかも(笑)
いつの間にか野菜ができていた…そんな作物があったらいいな、と夢みたいなことを考えてしまうものですが、もしかしたら意外にも実現するかもしれません!

目次

放任主義派の家庭菜園におすすめ!

エディブルガーデン、秋冬野菜

春夏に育てるミニトマトやキュウリ、ナスはわき芽を取ったり、仕立てたり、収穫したりとなかなか育てるのに忙しい作物です。収穫期前後は1週間に2〜3回くらいは畑に行かないと、巨大なお化けキュウリやわき芽が育ちまくったミニトマトとご対面しなければなりません。
それに比べて、秋冬に育てる野菜はゆっくり生長するので、日頃の管理も1週間に1度ほどに落ち着きます。

▼秋冬野菜の栽培計画はこちらをご覧ください。

ヒガンバナ科の育てやすい野菜たち

私ごとではありますが、事情により家庭菜園をどうしようかと途方に暮れていた昨年の初夏。もちろん春に植え付けた春夏野菜たちはジャングル化しており、ミニトマトは意図せずソバージュ(野生的な)栽培になってしまいました。こんなことならわき芽かきの必要がない品種(例:ジャングルミニトマトなど)を選べば良かった(笑)

この調子じゃ、秋冬栽培は絶望的と思っていたのですが…
ゆっくり育って放任できる作物があるではないですか!

ヒガンバナ科の野菜たち

そこで登場するのが、ヒガンバナ科の野菜たちです。
長ネギにアサツキ、ワケギ、ニンニクなど料理を引き立たせてくれる薬味の野菜たちは、みんなヒガンバナ科の野菜です。このほかにもカレーや肉じゃがに欠かせないタマネギもヒガンバナ科です。
このヒガンバナ科の野菜たちは、家庭菜園初心者さんでもとても育てやすい野菜です。

ヒガンバナ科って何?

植物に限らず、生物はそれぞれある決まった特徴をもち、種類によってある程度の違いを区別することができます。このことに着目し、その区別を生物では「界 – 門 – 綱 – 目 – 科 – 属 – 種」に分類しグループ化しています。
▼植物の科についてはこちらもご覧ください。

昔はユリ科!?

じつはヒガンバナ科の野菜は、以前はユリ科に分類されていましたが、DNA解析による「APG分類体系」で、現在はヒガンバナ科に分類されています。
さらに科学が進んだら、ヒガンバナ科の野菜たちは、また違う科に分類されるかもしれませんね。

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育てやすいって本当?ヒガンバナ科の野菜たち

ヒガンバナ科の野菜、エディブルガーデン

Illustration:小野寺葉月

ミニトマトやキュウリなどと比べてみると、ヒガンバナ科の野菜はとても育てやすい作物といえます。
もちろん、栽培方法を突き詰めていくと奥が深い植物の世界ですので、プロの目線からレベルに達していないかもしれませんが、家庭菜園初心者さんとしては簡単で、しかも十分納得のいく収穫ができると思います。
なんといっても栽培から収穫までの作業は3stepのみ!簡単なのでぜひ今年の秋冬に育ててみてください。

連作もOK!

ヒガンバナ科のタマネギ、ニラなどは、ほかの科の作物に比べて毎年同じ場所に育てる「連作」をしても障害が出にくいのが特徴です。
輪作や土壌消毒などの手間をかけずに、植え付けて収穫することに専念できるので、放任主義の家庭菜園初心者さんにはもってこいの野菜です。

▼連作障害のことならこちらをご覧ください。

毎年収穫できるお得なヒガンバナ科野菜も!

一度植え付けるだけで毎年収穫できるとてもお得な野菜で、毎年徐々にその数を増やすこともできます。

鱗片や種球(ムカゴ)で増える

サツキやニンニクなどは翌年分球して増えた鱗片(りんぺん)や種球(ムカゴ)を植え付けて、毎年収穫することも可能です。

株で増える

ニラは多年草の作物なので、数年経って密集した株を4月または9月に1株が5〜6本程度に株分けをして植え付けて更に栽培収穫することができます。

コンパニオンプランツとしても優秀!!

ニラやニンニクなどはコンパニオンプランツとして、ほかの作物と一緒に育てることで、生長を促進したり、土壌病害を防ぐ効果が期待できます。

▼コンパニオンプランツのことならこちらをご覧ください。

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栽培面積当たりの収穫量満足度No.1のタマネギ

葉タマネギ、タマネギ、栽培

作物名  タマネギ(玉葱・たまねぎ)
科・属  ヒガンバナ科 ネギ属
原産地  中央アジア

家庭菜園初心者さんにはオニオンセット

オニオンセット、植え付け

オニオンセット
植え付け:8月下旬〜9月 
収穫:12~5月

家庭菜園初心者さんやプランター栽培の方には「オニオンセット(種球)」というタマネギの種球を植え付けて育てるタマネギ栽培がおすすめです。

簡単なオニオンセットの育て方〜3step

1step 植え付け

・種球の先が少し見える程度に植え付ける。

2step 栽培管理

・水やりは土が乾いてから。

・追肥は月に1回。

3step 収穫

・葉タマネギは10月下旬以降に収穫。
・その後の収穫はお好みの大きさOK。

オニオンセットの詳しい育て方

オニオンセット、植え付け

1. 植え付け

<時期>
オニオンセットを植え付ける時期は気温に注意が必要です。というのも、種球は気温が暖かいうちは休眠しているため、気温が高いと芽が出るのが遅くなります。秋の気配を感じるようになったら植え付け、あまりにも残暑が厳しすぎるときには、少し植付け時期を遅らすか、寒冷紗などをかけて日差しを遮り暑さから種球を守りましょう。

<発芽させるコツ>
発芽しやすいように先端部分の皮をむきます。このとき先端部分を傷つけないように注意しましょう。

<株間>
あまり株間を広くとり過ぎるとタマネギの球が肥大しやすくなります。大きく肥大したタマネギは、保存中に腐れやすい傾向があるので、株間はほかの作物に比べて少し狭い10~15cm間隔でOK!

2. 栽培管理

<水やり>
タマネギの根は比較的土の浅い部分に広がるので、特にプランター栽培では乾燥に注意します。

<追肥>
タマネギの追肥は12〜3月ごろ、月に1度ほど与えます。
収穫間際の追肥は、その後の保存性が悪くなるので控えた方が良いでしょう。

3. 収穫

<時期>
オニオンセットは、10月下旬以降の葉もおいしく食べられる葉タマネギの収穫がおすすめ!
タマネギがピンポン玉より大きくなったらお好みの大きさで5月まで収穫可能です。

タマネギ苗はマルチ栽培がおすすめ

タマネギ、乾燥、保存

タマネギ苗
植え付け:11月 
収穫:4~6月

畑でタマネギ苗を育てるならマルチ栽培がおすすめです。

簡単なタマネギ苗の育て方〜3step

1step 植え付け

・苗の間隔は10〜15cm。
・根元の直径が7~8mmぐらいの苗を選ぶ。

2step 栽培管理

・マルチ栽培なら水やりは雨におまかせでもOK!
・追肥は1回目〜1月上旬、2回目〜2月上旬。

3step 収穫

・葉が倒れたら収穫。

タマネギ苗の詳しい育て方

1. 植え付け

<タマネギ苗の選び方>
根元の直径が7~8mmぐらいの苗を選びます。それより太いととう立ちしてしまい、葱坊主がつき、固い食感になります。
反対に細過ぎても霜で枯れてしまうことがあるため、鉛筆程度の太さを選んでください。
<植え付けのコツ>
人差し指が埋まるくらいの深さの穴をあけ、苗の根が地上にはみでないように根は丸めるようにしてしっかりと植えます。
分岐部分には生長点があるので、あまり深く植えすぎないように気を付けましょう。

<株間>
株間はオニオンセット同様10~15cm間隔、畑栽培での条間は20~25cmくらいが目安です。
タマネギは栽培面積当たりの収穫量が多いので大満足!!

2. 栽培管理

<追肥>
タマネギは肥料の量が多過ぎたり、タマネギ(中晩生種)の肥大が始まる4月以降の遅過ぎる追肥は、病害虫が発生しやすくなり収穫後の品質も落ちるので控えましょう。

3. 収穫

<収穫適期>
タマネギの玉が肥大して、株の8割くらいの葉が倒れたら収穫適期です。

<保存方法>
晴天の日を選んで収穫し、葉を切らずに5~6株ずつまとめてひもで束ね、葉つきのまま雨の当たらない風通しの良い場所に保存しましょう。

▼もっと詳しいタマネギの育て方はこちらをご覧ください。

タマネギ(玉ネギ・たまねぎ)

  • タマネギの起源は古く、中央アジアといわれていますが、野生種については未だ発見されていないため、原産地が特定できていません。

    ピラミッド建設時代にはエジプトで栽培され、建設に従事する労働者に「にんにく」、「だいこん」と一緒に「タマネギ」が配給されていたという記録が残されています。

    タマネギは日本へは江戸時代に南蛮船によって長崎に伝えられますが、観賞用にとどまり、あまり普及しませんでした。

    本格的にタマネギの栽培が始まったのは明治時代で、コレラが流行した際に「タマネギを食べるとコレラにかからない」という噂が広まり、その後広く食べられるようになったと言われています。

    ちなみに、日本で一番タマネギを生産されているのは北海道です。その中でも北見地域は半分近くを占めており、タマネギ栽培地として有名です。全国の中でも日照時間が長く、降水量が少ないため、たくさんの太陽をあびて生長し、球のしまりがよく、熱を加えることでとても甘くなるという特長があるそうです。

    黄玉種

    現在栽培されている玉葱の大半は黄玉葱系です。加熱すると辛み成分が変化して甘みに変わります。カレーなどの煮込みに使う品種です。

    葉タマネギ

    葉タマネギというのはそういう品種がある訳ではなく、玉の部分が膨らみかけたくらいで早い時期に葉付きのまま収穫したものの総称です。
    葉タマネギの最大の特徴は、タマネギと青ネギの両方の美味しさを楽しめるのが魅力です。

    白玉種

    外側の薄皮も白っぽいのが特徴です。水分が多くて甘みがあり、辛みが少なく柔らかいため、サラダなどによく用いられます。

    赤玉種

    タマネギとも呼ばれているもので、中の皮も赤紫色をしています。果肉は白いので、断面は赤紫と白の層になっています。

    ミニタマネギ

    直径3~4cm位の小さなタマネギで、極早生品種や早生品種を選んで3~4月に種をまきます。3㎝間隔で育てることにより、玉が小さいまま5~6月に葉が倒伏し始めるので小玉の状態で収穫します。

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\続いてはニンニク栽培!/

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古幡真恵
古幡真恵

結婚・出産そして育児をしながら、学童保育所で食育を2年間指導後、農業研究センターで大豆と稲の研究作物栽培及び実験業務に従事。屋上ガーデン・屋上菜園の管理業務、エディブルフラワー店勤務を経て、現在はLOVEGREEN編集部とBotapii編集部のアシスタントとして、初心者からでも手を出しやすい家庭菜園やエディブルフラワーの記事、sanagardenコンテンツを配信。

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