ナスの育て方 〜抜き取り編〜
LOVEGREEN編集部
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皆さんはナスの更新剪定をしましたか?
今年の夏は雨続きの天候だったため、更新剪定をした方はナスの生長がいまいち思わしくなかったのではないでしょうか。そのため更新剪定をしてから1か月以上たった今頃、ナスがようやく収穫できるようになったのでは?
更新剪定をせずに充分ナスの収穫を楽しんだ方は、そろそろ秋冬野菜をスタートするため抜き取りを開始しましょう。
目次
ナスの更新剪定のその後
上の画像は、9月上旬のナスの苗です。sana gardenで育てているナスは、更新剪定をした枝と、更新剪定をしない枝の両方を作りました。
更新剪定をしたナスの枝です。新しくナスの実がついています。これから秋ナスの収穫が始まりますね。
更新剪定をせずに収穫を続けた枝は、上の画像のように疲労しているのが分ります。
8月下旬~9月初旬位の時期になると、このような状態になってくるので、ナスの苗の抜き取りを開始しましょう。
抜き取り作業
さて、抜き取ることが決まったら、さっそく作業を始めましょう。
大きく生長したナスの苗を、適当な大きさに分けて切っていきます。
これで、抜き取り完了ですが、ゴミ袋に入れて破棄する前に、必ず見て欲しい部分があります。
抜き取った苗の根の観察
抜き取ったナスの苗の根をよく見てみると、上の画像のように太い根と細い根があります。
このように根の表面がきれいな根であれば、抜き取るだけで問題ありません。
ネコブセンチュウ
上の画像をご覧ください。根の部分に大小のこぶのようなものが出来ています。
このような根は、ミニトマトやキュウリ、ナスなどのナス科に発生しやすい「ネコブセンチュウ」かもしれません。
ネコブセンチュウとは
土の中に生息する1mm以下のセンチュウで、植物の根の養分を吸います。その被害部分が大小のこぶのような形になります。
センチュウに侵された根は、充分な水分や養分を吸収することができず最後には枯れてしまいます。
センチュウの大きさが1mm以下のため、肉眼で早期に発見することは難しく、このように作物を抜き取るタイミングに、しっかりとセンチュウの存在を確認する必要があります。
ちなみに…マメ科の根のコブは根粒菌!
ちなみに、上の画像は枝豆の根の部分です。
こぶのようになっている個所は、ネコブセンチュウではありません。マメ科特有の根粒菌というものです。
根粒菌とは
この粒の中には根粒菌という微生物が存在しています。この根粒菌の働きは、大気中の窒素からマメ科の作物の中に植物の三大栄養素のひとつである「窒素」を取り入れる働きをするものです。
つまり、根粒菌はマメ科の作物へいい影響を与えるものです。ネコブセンチュウとは全く異なりますので、注意しましょう。
ネコブセンチュウだったなら
皆さんが抜き取ったキュウリの苗はいかがでしたか?
ネコブセンチュウだった方は、思い返してみて下さい。生育期間中も何だか調子が悪いと感じていませんでしたか?
その原因は、ネコブセンチュウの仕業だったかもしれませんね。
ネコブセンチュウの除去
①被害を受けた根の除去。
レーキや土ふるいで、被害を受けた苗の根を全て取り除きましょう。
②太陽熱で消毒。
被害を受けた土を透明ビニール袋に入れ、水分を含ませ、封をします。
直射日光に2~3日ずつ両面に日を当てます。
小さいプランターなら、こんなふうに丸ごとビニール袋の中に入ります。
秋冬野菜の準備
抜き取った後の作業
抜き取りが終了したら、秋冬野菜に向けて準備を開始しましょう。本格的な土壌改良は、来年の春夏野菜の植え付ける前にしますので、今回は軽く整えるような作業になります。
1 プランター内の土をほぐす
2 有機石灰を入れる
有機石灰をおすすめする理由
有機石灰とは、牡蠣殻などの貝殻化石を原料とする石灰肥料のことです。使用されるものによってアルカリ分が異なります。
消石灰や苦土石灰よりもアルカリ分が少なく、効果も穏やかなため速効性はありませんが、有機石灰を撒いた後すぐに種まき・定植ができるため石灰を使い慣れていない初心者の方にはおすすめの石灰です。
また、有機石灰は、土が酸性に傾くと、土中に溶けて中和しますが、中性であればそれ以上溶けることはありませんので、入れすぎの場合も安心して栽培を続けられます。
3 元肥投入
これで準備は終了です。安心して秋冬野菜を植え付けられますね。
ナスの栽培は楽しかったですか? 皆さんはナスの更新剪定をしてみましたか?
切り戻すことで、枝が新しく生まれ変わるなんて、ちょっと驚きですね。更新剪定をした方は、艶々の秋ナスの収穫が楽しみですね♪
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