チェリーセージとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- チェリーセージ
- 学名
Salvia microphylla、Salvia jamensis、Salvia greggii
- 英名
- Cherry sage、Baby sage
- 科名
- シソ科
- 属名
- アキギリ属
- 原産地
- 北アメリカ南部一帯、メキシコ
チェリーセージの特徴
チェリーセージは、初夏から晩秋までの長い期間開花するシソ科の多年草です。葉や花にフルーティーな甘い香りがするのが名前の由来です。丈夫で暑さに強く、環境に合えば植えっぱなしで毎年開花するため、夏から秋の庭の彩として取り入れる方も多い花です。
チェリーセージという名は、サルビア・ミクロフィラとサルビア・グレッギー、およびミクロフィラとグレッギーの交雑種のサルビア・ヤメンシスなどの総称です。
セージ類はブルー・紫系の花が多いですが、チェリーセージは花色が豊富なのが特徴のひとつです。毎年新品種が作り出され、最近は斑入り品種もあります。どの品種も丈夫で花期が長いことに変わりはありませんが、草丈や耐寒性は品種によって違いがあります。
チェリーセージの詳細情報
園芸分類 | ハーブ |
---|---|
草丈・樹高 | 40cm~1.5m |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
花色 | 赤、ピンク、白、アプリコット、黄色、紫、複色 |
開花時期 | 5月~11月 |
チェリーセージの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
植え付け | ||||||||||||
植え替え | ||||||||||||
剪定 | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
開花 |
チェリーセージの栽培環境
日当たり・置き場所
チェリーセージは日当たりと風通しの良い場所に植えましょう。明るめな半日陰なら栽培可能ですが、日照不足になると花付きが悪くなります。数年たつと大株になるので、隣の植物との株間は余裕をもって植え付けましょう。
鉢植えでも地植えでも栽培可能ですが、品種によっては、最終的には丈も幅も1メートル以上になるものもあるので、少しずつ鉢を大きくしていく必要があります。
用土
水はけが良い土が適しています。一般的な草花類が育っている土なら問題なく植え付け可能です。
鉢植えで育てる場合は草花用の培養土やハーブの土を利用するとよいでしょう。
チェリーセージの育て方のポイント
水やり
地植えのチェリーセージは、根付いてからの水やりは必要ありません。真夏の日照りで土が割れてしまうほど雨が降らない場合は朝か晩に水やりをします。
鉢植えのチェリーセージは、乾いたらたっぷりとを目安に水やりをしましょう。
肥料
地植えのチェリーセージは、やせ地でない場所ならほぼ不要な場合もあります。植え付け時に腐葉土か堆肥を元肥として入れて植え付け、その後は花つきを見て判断するとよいでしょう。
鉢植えのチェリーセージは春と秋に緩効性肥料を施しましょう。
病害虫
目立った病害虫の害はありません。
チェリーセージの詳しい育て方
選び方
株がしっかりして葉や茎の状態も良い苗を選びましょう。ポット苗で販売されている時点の茎は草状ですが、何年も経つと株元は木質化してきます。
チェリーセージはハーブの一種ですが、ハーブティー、料理やサラダなどの飾り付けとして利用できるのは限られた品種で、ほとんどは観賞用です。
観賞用と食用では、生産過程で使用する薬剤が違うことがあります。ハーブショップなどで食用可能と確認できたもの以外は観賞用として利用することをおすすめします。また、食用にしたい場合は、必ず確認して購入しましょう。
植え付け
春と秋が植え付け適時です。チェリーセージの若い苗は寒さに比較的弱いので、庭への植え付けは春から初夏に行い、冬になるまでにしっかりと根付かせましょう。
仕立て方
チェリーセージは生育旺盛で放任でもどんどん生長します。次第に茎が木化して、花付きが悪くなったり、茎の高い位置にしか花がつかなくなったりするなど、姿が乱れてくることがあります。不定期で伸びすぎたら切り戻した方が、花付きが良い、見た目のきれいな姿になります。
剪定・切り戻し
チェリーセージの剪定は、真夏と冬以外、伸びすぎたらいつでも切り詰めることができます。花が終わった後に枝を切るとすぐに花芽をつけます。
初夏からたくさん咲いたチェリーセージは、夏前に切り戻しておくと、すっきりとした株姿になり秋からまた花が咲き始めます。
何年も管理した株は年々大株になり、枝も混みあってきます。2年目以降の枝は株元が木質化し、剪定をしないで育てると株の上の方だけが芽吹くため、姿が乱れてきます。
定期的に切り戻しをしつつ、細い枝は根元で間引き、若い枝を出すようにしていくときれいな株姿を保ちます。
植え替え・鉢替え
地植えのチェリーセージは植え替えの必要はありませんが、鉢植えのチェリーセージは生育旺盛です。根詰まりを起こしているようなら、一回り大きな鉢に植え替えます。
花
チェリーセージは、5月~11月の長い間、開花します。ポット苗で購入したチェリーセージは植え付けた年より、株が大きくなった翌年以降の方が花をたくさん楽しめるようになります。たくさんの花を楽しむには、年に数回思い切って切り戻して、株が乱れないようにしたほうがよいでしょう。
収穫
花は、切り花やポプリ、ドライフラワー、押し花などにして楽しむことができます。
夏越し
特別な夏越しをする必要はありません。真夏は花が休むことがありますが、秋になると再び咲きだします。
冬越し
耐寒性は品種によってやや違いますが、最低気温-5℃~-10℃くらいです。地際で切り詰めなくても関東南部であれば問題なく冬越しでき、冬でも開花しているのを見かけることがあります。できれば冬は株を休ませた方が初夏からの状態が良くなる確率が高いため、冬前に茎を整理したり、切り戻しをした方がよいでしょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
挿し木で増やすことが出来ます。