タケニグサ
- タケニグサは、ケシ科タケニグサ属の多年草。日本在来種で、各地に自生している野草です。 タケニグサは、草丈1~2mまで大きくなる大型の野草で、山野や公園、花壇、空き地、河原など、身近な場所で見かけます。葉の大きさは10~30cm、緩やかな鋸歯の入った葉で、キクの葉を大きくしたようなフォルムをしています。茎の中は中空で、折るとオレンジがかった黄色の乳液が出ます。この乳液はアルカロイドを含んでいて有毒なので、肌の弱い人は直接触れないように注意しましょう。6月~8月に咲く花は、花びらはなく、つぼみの状態は苞に包まれ、開花すると苞が落ちてしべだけになったものが花穂のようにつきます。高い草丈と大きな葉という豪快な見た目に、風に揺れるしべだけの花の柔らかな様子は、美しい光景です。反面、繁殖力が強いこと、葉や草丈が大きいことから、はびこると駆除が困難であるとか、周囲の植物を枯死させてしまうなど、厄介な雑草として扱われています。日本では厄介な雑草ですが、海外では園芸植物として愛されているということですから、ところ変われば扱われ方もずいぶんと差が出るようです。 タケニグサという名前の由来は、竹のように大きくなるから竹似草だとか、竹を煮るときに一緒に入れると竹が柔らかくなるからなど、諸説あります。