クサギ
- クサギはシソ科の落葉低木。北海道から沖縄までの山野に自生しています。日向でも育ちますが、藪や林などの半日陰を好み、落葉高木が繁っている林のような場所で見かけます。クサギという名前の由来は、葉に傷を付けたり、摘んだりすると独特の悪臭がするため、「臭木」となったといわれています。確かに枝葉を傷つけると独特の匂いがありますが、花からは芳香がします。 クサギの樹高は3~5m程度、枝を横に広げるような樹形で、葉は大きく、先の尖った卵型をしています。春から初夏までは地味な木ですが、7月~8月に白い花を枝の先にまとまって咲かせ、秋に宝石のような実を付けます。花は、つぼみの時は先端が淡いピンク色、開くと白で、5枚の細い花びらの中心からしべ類が突き出した独特のフォルムをしています。秋に熟す実は、光沢のある青黒い色で、その周りに星型に広がった赤いガクとのコントラストが印象的です。 近縁種でアマクサギがありますが、こちらは葉にほとんど毛がなく、葉の悪臭も少ないとされています。