シソ(大葉)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- シソ(大葉)
- 学名
Perilla frutescens var. crispa
- 科名
- シソ科
- 属名
- シソ属
- 原産地
- 中国、インド、東南アジア
シソ(大葉)の特徴
シソ(大葉)は草丈約70~80cm位の日本に昔から生育している植物です。シソ(大葉)の葉は柔らかく、とてもさわやかでよい香りが特徴的です。
シソ(大葉)は一度育つとたくさんの葉が茂り、収穫してもわき芽から次々と葉が生えてきます。こぼれ種でも発芽し、まいた記憶もない場所から生えてきたりもします。
青紫蘇は別名大葉とよばれています。その他に赤紫の赤紫蘇があります。赤紫蘇は梅干しの色付けなどに利用されたり、シソジュースの材料としても使用され鮮やかな赤色が魅力的です。
シソ(大葉)は、中国、ベトナム北部、韓国、日本に分布しています。日本では縄文時代の遺跡からも発掘されていることから、古くからシソ(大葉)が生育していたことが分かります。中国後漢末期の名医「華佗」が食中毒の治療に使ったことから、蘇りの薬草として世に広められたといわれています。そのことから紫蘇と名付けられたとも伝えられています。
シソ(大葉)の詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
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草丈・樹高 | 70~80cm前後 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
花色 | 白、ピンク |
開花時期 | 8月~9月 |
生育段階で様々な収穫が楽しめるシソ(大葉)
芽紫蘇
発芽して本葉が1~2枚の頃の「芽紫蘇」、花が開き始めたものを「花穂」、花が咲き終わった後の「穂紫蘇」など、シソ(大葉)の生育の段階で収穫できるため様々な味わい方を楽しむことが出来ます。
シソ(大葉)の保存方法
シソ(大葉)の保存方法は、よく水洗いしたあと、水気を取り、シソ(大葉)を重ね合わせてキッチンペーパーなどにくるんで冷蔵庫で保存します。葉が綺麗な緑色のうちに使い切りましょう。
また、醤油などに漬け込んでおにぎりの海苔の代わりに使用しても爽やかなシソ(大葉)の風味が効いて美味しくいただけます。
▼保存方法を常温、冷蔵、冷凍別に詳しくご紹介しています
シソ(大葉)の自家採種
とう立ちした株の中から充実した株を選びます。開花してから1~2か月後にシソ(大葉)の種を採種することができます。
シソ(大葉)の花言葉
シソ(大葉)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
収穫 |
シソ(大葉)の栽培環境
日当たり・置き場所
シソ(大葉)は日当たりの良い場所から半日陰まで栽培可能ですが、光が足りないと徒長したり、葉の色、香りなどが悪くなります。基本的に光が必要ですが、強い日差しだと葉が固くなります。
温度
シソ(大葉)の生育適温は20~23℃です。
用土
野菜用の培養土で育てましょう。シソ(大葉)は湿った土を好み、乾燥するとしおれ、葉が傷む原因になりますので水切れに注意しましょう。 特にプランター栽培のシソ(大葉)は、表面が乾かないように腐葉土などを敷いて育てましょう。
畑栽培のシソ(大葉)は、堆肥や元肥を入れる2週間前位には石灰を入れ耕しましょう。その後堆肥と元肥を入れ土になじませましょう。
シソ(大葉)の育て方のポイント
水やり
乾燥した土地を嫌い、やや湿り気のある土壌を好みます。
畑栽培のシソ(大葉)は、地面が割れるくらいの日照りが続いた場合は水やりが必要ですが、基本的には降雨に任せて問題ありません。
プランター栽培のシソ(大葉)は、鉢の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えましょう。
肥料
収穫が始まりだしたら、2週間に一度くらい様子を見ながら与えましょう。シソ(大葉)は窒素肥料を施しすぎるとアブラムシが付きやすくなるので、与えすぎには注意しましょう。
肥えた土なら無肥料でも育ちますが、肥料が切れると葉が硬く香りが弱くなります。また、化学肥料が多く有機質が不足している土だと、窒素分が多すぎて香りが弱くなることがあります。
シソ(大葉)の詳しい育て方
選び方
虫に食われていない、葉の色がきれいな苗を選びましょう。
種まき
種まきの時期
シソ(大葉)は充分地温が高くなってからでないと発芽しない可能性があります。通常発芽までに10~15日ほどかかります。種の皮が硬くて水分を吸収しにくいので、種を一晩水につけて吸水させてからまくと発芽しやくなります。発芽まで、土を乾燥させないように注意して管理します。
種の性質
シソ(大葉)は好光性種子のため発芽する際に光を必要とします。用土は軽くかぶせる程度にして光の当たる場所に置いておくと発芽しやすいでしょう。
植え付け
苗は5月頃に15~30cmくらいの間隔で植え付けます。シソ(大葉)は日当たりの良い場所から半日陰まで栽培可能ですが、光が足りないと徒長したり葉の色、香りなどが悪くなります。基本的に光が必要ですが、光が強すぎると葉が固くなります。春から初夏は日当たりが良く、真夏は半日陰程度になるような場所が最適です。
間引き
本葉が2~3枚の頃、2本立ちにします。
摘芯(摘心)・摘果
植え付け後、しばらくは苗を大きく育てる期間です。
摘心の位置とタイミング
収穫量を増やすために、3~5節目で摘芯してわき芽の生長を促します。
節の両脇には脇芽があります。摘心する位置は脇芽の上をカットします。
花
青紫蘇の花は白赤紫蘇はピンクの花を咲かせます。
赤紫蘇
青紫蘇
収穫
シソ(大葉)の収穫はいつから?
いつ植えたかにもよりますが、収穫できるようになるのは早くても6月後半あたりからが一般的です。それまでは苗を育てる期間です。本格的にたくさん収穫できるのは、夏野菜の収穫が始まる時期と一緒で7月に入ってから。通常の葉の収穫は、本葉が10枚以上になったあたりから下の葉から順次収穫します。
シソ(大葉)は収穫の段階で名前が変わります。
芽紫蘇
種をまいてから本葉が1~2枚出た頃は、芽紫蘇といってお刺身のつまに使用されます。
シソ、大葉
通常の葉の収穫は、本葉が10枚以上になったら下の葉を順次収穫します。3~5節くらいまで主枝が生育したら、摘芯してわき芽の生育を促進すると、長く収穫を楽しめます。日光に当てすぎると葉が固くなるので 、真夏は状況をみながら寒冷紗などネットをしてシソ(大葉)の葉を日差しと害虫から守りながら育てましょう。
花穂
シソ(大葉)は短日植物のため、9月頃からとう立ちします。この時期収穫できる花穂は、お刺身のつまとして食べられます。
穂紫蘇(シソの実)
種はシソの実として醤油等に漬け、ご飯のお供として美味しくいただけます。
▼しその実(穂紫蘇)の醤油漬けの作り方
夏越し
極端に強い日差しだと、葉が固くなり食味が落ちます。植え付け場所や鉢の置き場所は、初夏は日当たりが良い場所で問題ありませんが、真夏は半日陰程度の方が柔らかくて香りの良い葉を収穫できます。日差しが強すぎる場合は、よしずなどで日除けをするとよいでしょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
種で増やすことができます。環境に合えば翌年以降はこぼれ種でも発芽します。