ルッコラとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
ルッコラ
学名

Eruca vesicaria

英名
Roquette、Arugula
和名
キバナスズシロ(黄花蘿蔔)
別名・流通名
ロケット、アルグラ
科名
アブラナ科
属名
キバナスズシロ属
原産地
地中海沿岸

ルッコラの特徴

ルッコラは、地中海沿岸原産の一年草のハーブです。古代ギリシャや古代ローマ時代には、すでに食用ハーブとして栽培され、クレオパトラが美しさを保つために好んでルッコラを食べたと言われています。

ゴマのような風味があり、多少辛みも感じます。若い葉をサラダに入れたり、おひたしや炒め物、肉料理の付け合せ等、さまざまな料理に利用されています。

苗の流通もありますが、発芽率が高く、種から育てるのも簡単で育てやすいハーブの一つです。種まきの時期をずらせば、ほぼ1年中収穫することができます。株ごと収穫するほか、外葉から収穫する方法で一株を長期間収穫し続けることもできます。

ルッコラの詳細情報

園芸分類 野菜
草丈・樹高 20~30cm
耐寒性 強い
耐暑性 普通
花色 クリーム色

ルッコラの種類

セルバチコ

別名ワイルドロケット。野生種のルッコラなどと表現されることもありますが、ルッコラ、セルバチコともアブラナ科ですが、属は違うので分類上は別のグループの植物です。

細くて切れ込みのある葉はルッコラ同様ゴマの風味がしますが、ルッコラよりやや辛みや苦みがあります。

大きな違いは、ルッコラは一年草、セルバチコは多年草という点とルッコラの花はクリーム色、セルバチコの花は黄色の2点です。

ルッコラの保存

冷蔵保存

根を付けた状態で濡らしたキッチンペーパーに包んだ後、ポリ袋に入れて冷蔵庫に保存します。この時できるだけ、植わっているときと同じように立てて保存すると長く持ちます。

冷凍保存

ほかの葉物野菜同様に固めに茹でて、冷水で冷やし、しっかりと水けをきって小分けにしてラップに包み、冷凍します。

ルッコラの花言葉

 

ルッコラの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
収穫

ルッコラの栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりと風通しの良い場所で育てましょう。

温度

ルッコラの生育適温は15~25℃です。

用土

プランター栽培のルッコラは、野菜用の培養土で育てましょう。

畑栽培のルッコラは、植え付け前に土を耕す準備が必要です。畑の土が酸性に傾いている場合は、まず植え付けの2週間前位には石灰を入れ、耕しましょう。その1週間後に完熟堆肥と元肥を入れ土になじませます。

窒素分を含む肥料は、石灰と合わさることで窒素分がアンモニアガスとなって消失してしまうため、同時に使用してはいけません。

なお、この場合の石灰とは「消石灰」や「苦土石灰」をさします。牡蠣殻などの「有機石灰」ではそのような化学反応は起きないので、どうしても日数がない場合は「有機石灰」「完熟堆肥」「有機肥料」を使うと同時に混ぜ込むことが可能で、すぐに種まきや植え付けができます。

ルッコラの育て方のポイント

水やり

畑栽培は、根付いてからは特に水やりの必要はありません。乾燥が続いた時にはたっぷりと与えるようにしましょう。

鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷりと水やりを行います。

肥料

外葉から収穫する場合は、2回目の間引き後、2週間に1度を目安に追肥をしましょう。

株ごと収穫するときは、栽培日数が短いため元肥だけで十分です。

肥料の与えすぎは禁物です。窒素肥料が多すぎると、葉で合成されるアミノ酸が過多になり、アミノ酸が大好きなアブラムシが集まってくるためです。

病害虫

アオムシ がルッコラを好んで食べます。葉に濃い緑色の糞(ふん)を見つけたら、それはアオムシがいる証拠です。今後の予防のためにも、木酢やニームなどの忌避剤をスプレーで噴射しながら、丁寧に一枚一枚アオムシがいないかチェックしましょう。

種をまいたはずの場所なのにまったく芽が出ていなかったり、葉が全滅して茎だけになっていたりしたことはありませんか?それは、ヨトウムシ・カブラハバチの仕業です。被害にあった葉の下の土を1cm程、割りばしなどで土を探ってみてください。茎葉をたっぷり食べて肥えたヨトウムシなどを発見できるかもしれません。

ルッコラの詳しい育て方

選び方

葉が生き生きとした緑色で、虫に食われていない苗を選びましょう。

種まき

ルッコラの発芽は適温15~25℃です。

深さ1cmの溝を15cm間隔に作り、筋まきで種をまいて下さい。この時丁寧に1cm間隔で種をまくと、その後の間引きが楽になります。 最後に上から軽く土をかけ、手で軽く抑えるようにして水をたっぷり与えて発芽を待ちましょう。

植え付け

ルッコラは苗からというよりも、種で直まきして間引きながら育てることの方が多いかもしれません。

苗で購入したルッコラは、霜が降りる時期と真夏以外なら植え付け可能です。

間引き

ルッコラの間引き1回目

ルッコラの本葉が2~3枚になったら、1回目の間引きの時期です。生育の悪いもの、葉が傷んでいるものを選んで、株間2~3cmを目安に混みあわない程度に間引きましょう。

間引いた後は、根が地上部に出ないように土寄せをして整えましょう。間引いたルッコラはサラダにして食べることができます。

ルッコラの間引き2回目

本葉が4~5枚になって、隣どうしの葉が重なりあって混みあってきたときが2回目の間引きの目安です。株間4~5cmを目安に1回目同様、混みあわない程度に間引きましょう。間引いた後は土を寄せ、苗を安定させます。

ルッコラは、気温が高くなると、とう立ちして花芽ができ、開花します。 長く収穫するためには、摘蕾してしまいましょう。ルッコラの花や蕾は食べることができます。

気温が高くなるとトウ立ちして花芽ができ、クリーム色の花が開花します。花芽をつけたルッコラは、種を作るための方にエネルギーが回るため、茎や葉が固くなっていきます。花や蕾を食べることができますが、摘蕾したほうが葉を長く収穫できます。

収穫

葉の長さが10~15cmになったら収穫の時期です。 ルッコラの収穫方法は2つあります。

①株ごと収穫
ルッコラは気温が高くなるとトウ立ちし、そのまま放っておくと花が咲いてしまって、葉が固くなってしまうため、春まきのルッコラは株ごと収穫するとよいとされています。

②外葉からの収穫
主に秋まきのルッコラは、外葉を収穫しながら育てます。その際は、摘蕾(てきらい)を忘れずに行いましょう。外葉からの収穫は、長い間、一つの株から収穫を楽しむことが出来ます。

2つの収穫方法が楽しめるルッコラですが、初心者の方は長く収穫できる、外葉からの収穫をおすすめします。慣れてきたら、種をまく時期をずらして株ごと収穫してみましょう。

夏越し

夏場は、摘蕾(てきらい)することで長く収穫できますが、かなり葉が硬くなります。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

種まきで増やします。環境が合えば、こぼれ種でも増えます。

ルッコラ栽培には寒冷紗を利用しよう

害虫を避けるために、支柱を立てて寒冷紗を被せることをおすすめします。弓状に曲がるトンネル支柱を90cm位の間隔で土にしっかり差し込みます。その支柱の上に寒冷紗をかけ、風で飛ばないように、しっかりと専用のUピンやレンガ、土などで固定してください。高温多湿が苦手なルッコラなので、蒸れるようなら時期をみて寒冷紗を外しましょう。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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