ニンジン(人参)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ニンジン(人参)
- 学名
Daucus carotasubsp saitivus
- 英名
- Carrot
- 和名
- ニンジン
- 科名
- セリ科
- 属名
- ニンジン属
- 原産地
- アフガニスタン
ニンジン(人参)の特徴
ニンジン(人参)はパセリやセロリの仲間で、セリ科の一年草です。三寸人参、五寸人参、春まき人参などの種類により、収穫するまでの栽培日数も違ってきます。
ニンジン(人参)は直根性のため、移植は不向きです。直にプランターや畑に種をまいて育てます。種をまいた後、主根を地中深く伸ばしながら、側根が生長します。主根の生長が終わると、根の上の方から少しずつ太りだし、大きくなっていきます。その証拠に、ニンジン(人参)を輪切りにしてみると、断面図が木の年輪のようになっています。
ニンジン(人参)は根を肥大させた部分を食べますが、ニンジン(人参)の細く繊細な葉にもとても栄養があり、葉が小さくて柔らかいうちはサラダにしたり、大きい葉になり少し硬くなると天ぷらなどにして食べることができます。
ニンジン(人参)の色はオレンジ色が一般的ですが、金時ニンジンのように赤い色、黄色や紫、白いニンジン(人参)まで様々な色があります。
ニンジン(人参)の詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
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草丈・樹高 | 50cm |
耐寒性 | やや強い |
耐暑性 | やや弱い |
耐陰性 | やや弱い |
花色 | 白色 |
開花時期 | 6月頃 |
ニンジン(人参)の種類
金時人参(京人参)、島人参などの東洋系人参は、16世紀に中国から日本に伝えられました。形は細く、色も赤や黄色に近い色、褐色などさまざまです。
一方オランダやフランスで品種改良された今のオレンジ色のニンジン(人参)は、西洋系人参と呼ばれています。色はオレンジ色で五寸人参の場合15~20cmの長さのものが主流です。以前はニンジン(人参)特有の香りがありましたが、品種改良により、そのくせのある香りが改善されてきました。
五寸人参
一般的なオレンジ色のニンジン(人参)。五寸は15cmのことで、その名の通り15cmくらいの長さをしています。
金時人参
鮮やかな赤い色をしたニンジン(人参)。少し細長い形をしています。京人参とも呼ばれます。柔らかくて甘味があり、特有の風味を感じます。
パープルスティック
外側が紫色で、中がオレンジ色のニンジン(人参)。甘みが強くて生食に向いています。少し細長い形をしています。
金美人参(きんびにんじん)
形や大きさは五寸人参くらいで、色が鮮やかなレモンイエローのニンジン(人参)。柔らかくて甘みが強い特徴があります。
様々な料理に大活躍するニンジン(人参)
筑前煮、カレー、スープなどの煮込み料理の定番的野菜のニンジン(人参)ですが、生で食べても美味しいため、サラダの材料としても利用範囲が高い野菜です。
また、ミキサーにかけてジュースにしたり、すりおろしてドレッシングの材料にすることもできます。
穫れすぎたときには天日干しで乾燥させると、彩のきれいな干し野菜になります。
ニンジン(人参)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
収穫 |
ニンジン(人参)の栽培環境
日当たり・置き場所
ニンジン(人参)は日当たりを好みます。風通しの良い場所で育てましょう。
温度
ニンジン(人参)の生育適温は18~22℃ほどで、どちらかといえば冷涼な気候を好みます。
用土
プランター栽培のニンジン(人参)は、野菜用の培養土で育てましょう。
畑栽培のニンジン(人参)は、植え付け前に土を耕す準備が必要です。
畑の土が酸性に傾いている場合は、まず植え付けの2週間前位には石灰を入れ、耕しましょう。その1週間後に完熟堆肥と元肥を入れ土になじませます。土の酸度は、市販の酸度測定液などを使うと安価で簡単に調べることができます。
窒素分を含む肥料は、石灰と合わさることで窒素分がアンモニアガスとなって消失してしまうため、同時に使用してはいけません。なお、この場合の石灰とは「消石灰」や「苦土石灰」をさします。牡蠣殻などの「有機石灰」ではそのような化学反応は起きないので、どうしても日数がない場合は「有機石灰」「完熟堆肥」「有機肥料」を使うと同時に混ぜ込むことが可能で、すぐに種まきや植え付けができます。
ニンジン(人参)の育て方のポイント
水やり
生育初期のニンジン(人参)には、葉と根にしっかりと水を与え、元気に生育しましょう。
生育後期のニンジン(人参)は、多湿にならないよう注意し、土が乾いてから水をしっかり与えるようにしましょう。
肥料
間引くタイミングで追肥しましょう。追肥の施しすぎに注意し、目安として2週間あけてから施しましょう。
ニンジン(人参)の詳しい育て方
選び方
ニンジン(人参)は、形・色・味の違う品種がたくさんあるので、好みの種類の種を選びましょう。
種まき
ニンジン(人参)の種まきの適期は、3月~4月上旬です。
ペレット状の種子をすじまきにまきます。ペレット状種子とは、天然素材を主成分とする粉体で、種子の周りを均一な球状に成形したものです。加工していないニンジン(人参)の種子よりも、発芽しやすいように処理されています。
ニンジン(人参)は、発芽に光を必要とする好光性種子であるため、覆土が厚くならないように注意しましょう。まき溝を指でつまむようにして土を薄くかぶせます。
土をかぶせたら、手のひらで軽く押さえてなじませます。
春の初めに種をまいた時は、まだ気温が低く朝晩冷えることがあるため、種まき後は不織布をかけます。虫よけ対策にもなるので、不織布をかけた方が葉が美しく育ちます。
不織布をかけた上からたっぶり水やりをして、種まき完了です。発芽までは、土が乾かないように適宜水やりします。その後も土が乾ききらないように水やりしましょう。ニンジンは、栽培初期に定期的に水やりをすることで、根が太く育ちやすくなります。
種まきから約2週間後の様子です。発芽した葉がとても細く繊細です。
種まきから約3週間後の様子です。ギザギザした切れ込みのある本葉が出ています。
種まきから約4週間後の様子です。本葉が生長してしっかりしてきました。
▼ニンジン(人参)の種の選び方・種まき・発芽の様子についてはこちら
間引き
葉の生長に合わせて順次間引いていきましょう。目安として、本葉2~3枚の頃に5~6cm間隔に、本葉5~6枚の頃に10~12cm間隔に間引きます。
花
ニンジン(人参)はとう立ちすることで花芽を付け、白い花を咲かせます。収穫せずにそのままにしておくと6月頃にレースフラワーに似た白い花を咲かせます。
収穫
品種によりますが、だいたい3~4か月ほどで収穫時期を迎えます。根元の直径が5cm前後のものから収穫しましょう。若どりで収穫する場合は、播種後70日くらいから収穫が可能です。
収穫時期が遅れると、裂根といってニンジン(人参)が割れてしまいます。収穫適期を見逃さないように注意しましょう。