センリョウ(千両)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- センリョウ(千両)
- 学名
Sarcandra glabra
- 英名
- Senryo
- 和名
- 千両
- 別名・流通名
- 草珊瑚
- 科名
- センリョウ科
- 属名
- センリョウ属
- 原産地
- 日本、台湾、中国、マレーシア
センリョウ(千両)の特徴
センリョウ(千両)は、山林の湿った半日陰地に自生し、晩秋に赤い実をつけるセンリョウ科の常緑低木です。極端な乾燥には注意が必要ですが、丈夫で育てやすい樹木です。
初夏に新梢の先端に穂状に小さく黄緑色の花が咲いたあと、直径5~6mmのツヤツヤした実をつけ、晩秋に赤く熟します。別名「草珊瑚(クササンゴ)」と呼ばれるほど鮮やかな色合いの実は、花が少なくなる冬に、庭木として明るい彩りを添えてくれます。
古くからナンテン(南天)やマンリョウ(万両)とともに縁起の良い木として親しまれ、お正月用の生け花の花材にも使われてきました。全国の花の卸売市場では、12月の半ばごろ、年に一度「千両市」というセリが行われ、そこで仕入れたセンリョウ(千両)が12月後半から店先に並びます。
センリョウ(千両)は、もともと仙蓼(センリョウ)と呼ばれていましたが、江戸時代に千両へと変わりました。その理由は、同じ赤い実をつける縁起の良いマンリョウ(万両)に似ているものの、マンリョウ(万両)より実つきが少ないためセンリョウ(千両)と呼ばれるようになったと言われています。
センリョウ(千両)の詳細情報
園芸分類 | 庭木、常緑 |
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草丈・樹高 | 80cm~1m |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
花色 | 黄緑色 |
開花時期 | 5月~6月頃 |
センリョウ(千両)の種類
キミノセンリョウ
ヤマブキ色に近い黄色の実をつけるセンリョウ(千両)です。
センリョウ(千両)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
植え替え | ||||||||||||
剪定 | ||||||||||||
開花 | ||||||||||||
鑑賞期(実) |
センリョウ(千両)の栽培環境
日当たり・置き場所
センリョウ(千両)は、明るめの日陰で湿り気のある場所を好みます。真夏に強い光が長時間当たる場所は避けましょう。生長しても1m程度の低木なので鉢植えでも栽培可能です。
用土
センリョウ(千両)は極端に乾燥しないよう水もちが良く、かつ水はけも良い土が適しています。
鉢植えは草花用や花木用の培養土で問題なく育ちます。
センリョウ(千両)の育て方のポイント
水やり
庭植えのセンリョウ(千両)は、根付くまではしっかりと水やりをしますが、根付いてからは特に必要ありません。
鉢植えのセンリョウ(千両)は、土が乾きすぎないように鉢の表面の土が乾いたら水を与えます。
肥料
肥料が多いと葉ばかり茂って赤い実とのバランスが悪くなってしまうので、ほとんど必要ありません。株を早く大きくしたい場合には初夏に緩効性肥料を規定より少量施します。
センリョウ(千両)の詳しい育て方
選び方
根元を確認して枝が多く出ている実つきと樹形の良い株を選びましょう。葉が黄色く変色しているものは避けましょう。
赤い実をつける基本種の他、黄色い実をつけるキミノセンリョウや葉が斑入りの品種もあります。
種まき
熟した実を採取して中から種を取り出し、よく果肉を落とすように水で洗います。鉢か育苗箱に赤玉土の小粒をいれてまくと約50日で発芽します。果肉がついたままの種をまいても発芽しないので注意しましょう。
植え付け
植え付けの適期は4月から5月です。庭植えのセンリョウ(千両)は、明るめの日陰で湿り気のある場所に植え付けましょう。
植え付けたらたっぷりと水やりを行います。植え付け直後はぐらつきやすいため、しばらくは注意深く様子を見るようにしましょう。
剪定・切り戻し
センリョウ(千両)は、3年以上たった古い枝や細い枝には花がつきにくくなります。地下茎から毎年新しい枝を出して株が広がるので、3月頃に地際で古い枝を剪定して更新し、新しい枝を伸ばすようにします。
植え替え・鉢替え
植え替えの適期は4月から5月です。鉢植えのセンリョウ(千両)は、根詰まりを起こさないように数年に一回、一回り大きな鉢に植え替えをしましょう。
鉢を大きくしたくない場合は、地下茎を切り分けて株を小さくし、元の鉢に植え替えます。
花
センリョウ(千両)の花は、初夏に黄緑色の花が開花し、花の後の11月~1月に実になります。
収穫
実つきの枝は切り花として楽しむことができ、正月前に流通しています。
冬越し
センリョウ(千両)は、西日本の暖かい地域に自生している植物です。霜に当たると葉や実が傷むため、北日本では防寒が必要です。霜が降りる地域では越冬が難しいでしょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
センリョウ(千両)は、挿し木と種まきで増やすことができます。