寄せ植えの基本|初心者でもできるセンスの良い寄せ植えの作り方
とまつあつこ
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ひとつの鉢に何種類かの植物をいっしょに植えて楽しむ「寄せ植え」は、一見難しそうに見えるかもしれませんが、少しのコツをつかめば、初心者でも簡単に作ることができます。
寄せ植えを作るのには何が必要?鉢はどれを選べば良い?花は何を植えればセンス良く見える?
そんな疑問にお答えします。気に入った植物で寄せ植えを作り、玄関回りやお庭、ベランダなどに飾って気持ちよく過ごしたいですね!
目次
- 寄せ植えとは
- 寄せ植え作りに必要な道具
- 寄せ植え作りに必要な材料
- 寄せ植えにおすすめの鉢
- 寄せ植え初心者にも簡単な寄せ植え
- 寄せ植えに使う花の選び方
- 寄せ植えのスタイル
- 寄せ植えの春・夏・秋・冬
- 寄せ植えのメンテナンス
- 寄せ植えのまとめ
寄せ植えとは
寄せ植えとは、ひとつの場所に複数の植物を植えることをいいます。育つ環境が似ている植物を組み合わせてプランターや庭などに植えることで、ひとつのお気に入りの風景をつくり出すことができます。
寄せ植え作りに必要な道具
寄せ植えを作る時に、実際に私が日々使っている定番道具をご紹介します!
土入れ
鉢に土を入れる道具。たくさんすくえる大きいタイプ、狭い所に土を入れやすい細めのタイプなど大きさがいろいろあります。素材もステンレス製と、プラスティック製などがあります。
園芸用ハサミ
ハサミは、寄せ植えを作る際に茎や根を切ったりする時に使います。手にフィットするサイズで、切れ味の良いものがおすすめです。
ジョウロ
寄せ植え作成後の水やりには、ジョウロが必要です。ジョウロの注ぎ口の先端に「はす口」と呼ばれる小さな穴のたくさんあいたキャップ状の注ぎ口がついていると、均一に水をあげられます。
はす口を上向きにつけると、広い範囲にふんわりと水やりができ、はす口を下向きにつけると、かけたい場所に集中して水やりができます。
また、根元にたっぷりと水やりしたい時は、はす口をはずすとしっかり水やりできます。
グローブ
寄せ植えを作る時に使うグローブは、手にフィットする薄手のタイプがおすすめです。使い捨ての薄手の手袋も気軽に使えて便利です。トゲのある植物を扱う時は、ケガをしないように革製のグローブを使いましょう。
寄せ植え作りに必要な材料
園芸用の土
基本的には、園芸店やホームセンターで売られている草花用の培養土を使用します。寄せ植えはプランターの中にある限られた土で育つので、土の質はとても大切です。予算の中で良い土を選びましょう。
肥料
寄せ植えを作る時に、元肥としてゆっくり効くタイプの「緩効性肥料」を土に混ぜておくと、穏やかに効いて植物の生長を促します。肥料はたくさんあげたら良いわけではありません。パッケージの説明書きをよく読んで、適量を使いましょう。
▼虫を予防する肥料「マグァンプⅮ」
元肥の定番といえば、ハイポネックスジャパンの「マグァンプK」。植物の植えつけや植え替えの時に1回土に混ぜ込むだけで、植物が必要な分だけ肥料分が溶け出し、ゆっくり長く効き続ける粒状肥料。根がよく張り、花・実つきが良くなります。元肥としてだけでなく、植物の生長に合わせて与える追肥としても使えます。また、マグァンプKに殺虫成分をプラスした「マグァンプⅮ」も22年春に新登場しました。肥料やりとアブラムシなどの害虫の予防・駆除を同時に行うことができる手間いらずのアイテムです。
鉢底用の石
寄せ植えの水はけを良くするために、鉢の底に鉢底用の石を鉢の高さの1/5ほど入れます。大粒の赤玉土でも代用できます。
鉢底用の石は、排水口用ネットや洗濯ネットなどに入れてから鉢の底にセットすると植え替えの時にまとめて取り出しやすく、再利用しやすいです。
つぶすと粉状になり、使い終わった後には土壌改良剤の役割をするような鉢底用の石もあります。
鉢底ネット
寄せ植えの鉢底の穴をふさぎ、土が流れ出ることと、穴から虫が入ってくることを防ぎます。鉢底の穴のサイズに合わせてカットして使います。
寄せ植えにおすすめの鉢
鉢は一度購入すると、10年、20年と長く使うことができます。置く場所の背景や床の色、質感をよく思い浮かべながら選びましょう。たくさんの寄せ植えを飾る場合は、鉢の材質やデザインにある程度統一感を持たせておくと、センスの良い雰囲気の空間をつくることができます。
初心者が植えやすい鉢
初心者には、高さ15~20cmほどで、土がたっぷり入る丸い形(直径20cmくらい)の鉢がおすすめです。
テラコッタなどの素焼きの鉢は、通気性や排水性が良く植物が育ちやすいです。価格も安いものからあるのでおすすめです。
鉢の種類とメリット・デメリット
素焼き
素焼きの鉢は通気性や排水性が良く、植物にとって快適な環境です。価格は安いものから高価なものまであります。自然素材で植物となじみやすく、使うにつれて味わいが出ます。デメリットは、凍るほどの寒さには弱く割れたりすること、保水性が悪く土が乾きやすいこと、重いことです。
陶製
素焼きに比べて陶製は通気性や排水性がやや劣りますが、植物の生育には問題はありません。デメリットは、強くぶつけると割れること、重いことです。
プラスティック製
プラスティック製は素焼きの鉢に比べて通気性や排水性が悪く、夏の暑さを逃してあげることもできず、植物にとってはあまり好ましい環境ではありません。しかし、排水性の良い土を使ったり、水やりのタイミングを工夫すれば植物を育てることはできます。
軽くて保水性があり、色や形が豊富で価格が比較的安いところがメリットです。
最近では素焼きに見えるようなプラスティック製の鉢も販売されているので、軽くて扱いやすい点を重視したり、多湿気味を好む植物を植える時に使うのもいいですね。
プラスティック製のスリット鉢は、スリットが入っていることで水はけが良く、スリットから光が入ることで鉢の底で根がぐるぐると巻いてしまう現象を防ぐ機能的な鉢です。価格も安く、植物を育てやすいメリットがあります。
グラスファイバー製
グラスファイバー製はナチュラルな質感でデザイン性に優れています。ガラス繊維でできているため、見た目と違いとても軽く扱いやすいこと、通気性や排水性も良く、暑さ寒さにも強いことが特徴です。価格が高めですが、白、茶色、グレーなどの色やデザインのバリエーションも豊富です。
アイアン・ワイヤー・ブリキなど
アイアン製
この写真のアイアン製タイプは、壁にかけても置いても飾ることができます。ワイヤー製と比べると、頑丈で若干重みがあります。デザイン性もあり、通気性や排水性に優れています。麻布やココヤシファイバー、不織布などを敷いて土を入れ、植物を植え付けます。
ワイヤー製
ワイヤー製は軽く、通気性、排水性が良くデザイン性もあります。麻布やココヤシファイバー、不織布などを敷いて土を入れ、植物を植え付けます。
ワイヤー製のリース型バスケットも人気があります。リース型のバスケットは水が乾きやすいので、丈夫なリーフ類や多肉植物、セダムなどを使って植えると育てやすいです。土が乾きにくい秋冬にリース型バスケットを使うこともおすすです。
ブリキ製
ブリキ製はデザイン性があり、さびも自然な風合いとして楽しめます。排水用の穴がない場合は、釘などを使って穴を開けて使います。
木製・かご・バスケットなど
木製・かご・バスケットは自然素材でナチュラルな雰囲気を演出します。軽く、通気性や排水性が良い鉢です。長年使っていると劣化しますが、鉢の下にレンガを敷く、定期的に防腐剤を塗る、植え付けの際に内側にビニールを敷いたりすることで長持ちさせることができます。
寄せ植え初心者にも簡単な寄せ植え
同じ種類の苗を使って色のグラデーションを活かした寄せ植え
寄せ植え初心者がまず大変なことは「苗選び」。園芸店にたくさんの苗が並んでいると、どの苗を選んで良いか困ってしまうという話をよく聞きます。そんな時は、気に入った花をひとつ選んでその花を複数植えてボリュームを出したり、色違いでグラデーションを作るだけでも十分素敵に出来上がるのでおすすめです。
苗3ポットで作る寄せ植え
「メインの花」「わき役の小花」「カラーリーフ」など、育つ環境が似ている3ポットの苗があれば、簡単に寄せ植えが作れます。3ポットであれば組み合わせを考える作業も楽で、バランスも取りやすいので初心者におすすめします。
\続いて、寄せ植えに使う花の選び方や寄せ植えのスタイルを紹介します!/
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