5月に花が咲く庭木!オオデマリの魅力と育て方
金子三保子
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オオデマリは初夏にアジサイによく似たボール状の花を咲かせる花木です。自然樹形で育てることができ、ほとんど剪定しなくても姿が整うのでガーデニング初心者にもおすすめ。オオデマリの魅力と育て方をご紹介します。
目次
オオデマリとは?
科・属 | スイカズラ科 ガマズミ属 |
和名 | オオデマリ、テマリバナ |
英名 | Japanese Snowball |
学名 | Viburnum plicatum var. plicatum |
原産地 | 日本 |
開花期 | 5月~6月 |
丈 | 3m~4m |
初夏にアジサイによく似たボール状の花を咲かせるオオデマリは落葉低木。
花が大きく鞠のようにまとまってつくことから名づけられました。オオデマリの花は、咲き始めはライムグリーンで徐々に白に変化し、秋の紅葉も美しい花木です。
ピンクオオデマリ
最近は花の色がピンク色のピンクオオデマリなど、園芸品種が増えています。
オオデマリの育て方のポイントは?
オオデマリを植える環境と植え付け時期
オオデマリは日当たりがよく水はけ良い場所に植え付けましょう。乾燥を嫌うので西日の強くあたる場所は避けた方が無難です。植え付けは真冬を除く、葉っぱが落葉している時期が最適です。
オオデマリって鉢植えで育てられる?
オオデマリは横に広がるようにして枝を伸ばし、その枝から短い枝が出て花芽がつく性質なため、丈、横幅とも場所が必要です。どちらかというと地植え向きの花木です。
もし鉢植えでオオデマリを育てるのなら、土が完全に乾かないよう、水やりはたっぷりと行うようにするのがポイントです。
オオデマリの剪定って難しい?
オオデマリは放任で自然樹形で育てた方が花つきがよくなるので、ほとんど剪定の必要はありません。ただし枯れた枝や混みあった枝がある場合は剪定をします。
古い枝は次第に花つきが悪くなるので、全体の枝ぶりを見ながら枝の更新をしたほうが花つきがよくなります。その際には枝分かれしている部分は根元から切り取り、自然に近い樹形に仕立てると美しい姿に仕立てることができます。
オオデマリの花芽は7~8月頃にできるので、秋以降の剪定は来年の花芽を落としてしまう可能性があります。剪定は花の後すぐに行い、秋以降の剪定は不要枝を落とす剪定にとどめましょう。
オオデマリの花の付き方
花の付き方は植物によって様々。例えばアジサイは枝の頂点に花をつけますが、オオデマリは違います。オオデマリの花は主軸の枝から横に広がるように枝が伸び、その枝から短い枝が出てきて花が開花します。
オオデマリを庭木として植えたときの魅力って?
オオデマリの開花は初夏の5月ごろ、ちょうど様々な木々の若葉の緑色が美しい時期に開花します。オオデマリは咲き始めは写真のようなグリーン色、咲き進むにしたがって白に変化します。この色の変わる期間は2~3週間くらいかけて変化していきます。
グリーン色は様々な植物の葉の色なので、隣の草花や花木の色との色合いがとても美しい彩りになります。そんなことから最近緑色の花はとても人気です。
大きく生長したオオデマリ
オオデマリは低木といえども、何年も経過すると3m以上の丈になります。また、枝が横に広がるように枝を広げるので、隣の植物との間隔は広めにとったほうがよい花木です。
写真のように植え付けて10年以上が経過したオオデマリは、たくさんの枝が横に広がり花が無数に開花し、それはそれは見事です。
オオデマリは落葉樹なので冬場は葉を落とします。冬から春の入り口は日当たりがよい方がよく、真夏は半日陰くらいを好む宿根草や球根植物を株元に植えておくと、オオデマリの緑~白と花の色合わせが混ざり合い、とても美しい植栽になります。
オオデマリと花がそっくり!ビバーナム・スノーボールの見分け方
ビバーナム・スノーボール
(学名:Viburnum var.opulus ‘Snowball’ 英名:Snowball)
切り花として豊富に流通しているビバーナム・スノーボール。同じ科、属の仲間で、オオデマリとちょうど同じころに開花する落葉低木です。
オオデマリとビバーナム・スノーボール。花を見ると両者はとてもよく似ていて、咲き方も最初はライムグリーン、次第に白に変化していきます。
この2つの花木の大きな違いは「葉っぱ」を見てみてください。
ビバーナム・スノーボールはかえでの葉のような葉っぱです。また、ビバーナム・スノーボールの葉っぱは柔らかい雰囲気ですが、オオデマリはしっかりとした葉っぱです。近所に咲いている花木はどっちだろう?と思ったら、葉っぱを見てみるとよいですよ。
オオデマリと名前が似ているけれど……
コデマリ
オオデマリと似た名前のコデマリ。名前だけ聞くと仲間なのかな?と思いがちですが、植物分類的には違います。
オオデマリはスイカズラ科、コデマリはバラ科。また、木の生長の仕方もオオデマリは一本立ちでいわゆる一般的な木の姿ですが、コデマリは株元から無数の枝を放射状に出すタイプの花木です。
オオデマリの流通
花が咲いている状態のオオデマリを購入したい方は、4月~5月ごろに花つきの鉢ものが出回ります。
切り花としては、オオデマリよりビバーナム・スノーボールの方が流通量が多いですが、初夏に若干、切り花としてオオデマリが出回ります。
緑の花は他の花との色合いがなじみやすいのが良いところ。オオデマリは木ですが、草花でも緑の花は人気でいろいろな種類が登場しています。オオデマリをはじめ、お庭に緑色の花を上手に取り入れてみませんか。
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