クランベリー(ツルコケモモ)とは?花や実の季節、育て方や収穫、食べ方まで
山田智美
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クランベリーをご存知ですか?クランベリーは宝石のような真赤な果実が可愛らしい植物です。クランベリーの花や実の季節や特徴、実際の味、食べ方、育て方、クランベリージャムと感謝祭の七面鳥の関係など、クランベリーについて詳しく紹介します。この機会にクランベリーに詳しくなって、クランベリーを育ててみませんか。
目次
- クランベリー(ツルコケモモ)とは?
- クランベリー(ツルコケモモ)の花の特徴と季節
- クランベリー(ツルコケモモ)の実の特徴と収穫時期
- クランベリー(ツルコケモモ)の味や栄養は?
- クランベリー(ツルコケモモ)の食べ方は?
- クランベリー(ツルコケモモ)の育て方、栽培方法
- 感謝祭の七面鳥とクランベリージャムの関係
- クランベリー(ツルコケモモ)に詳しくなって毎年花や実を楽しみましょう
クランベリー(ツルコケモモ)とは?
- 学名:Vaccinium oxycoccos(ツルコケモモ)、Vaccinium macrocarpon(オオミノツルコケモモ)
- 科名、属名:ツツジ科スノキ属
- 英名:cranberry,bearberry
- 分類:常緑低木
クランベリー(ツルコケモモ)の特徴
クランベリーはヨーロッパ北部、日本を含むアジア北東部、北アメリカなどに自生する常緑のほふく性低木です。低木といっても枝を上に伸ばすのではなく、地際を這うように生長させるほふく性の低木です。つる植物のように、周囲の木に絡みつくこともありません。
クランベリーの和名
クランベリーの和名は、ツルコケモモ、オオミノツルコケモモです。どちらもほふく性常緑低木で、真赤な果実を実らせます。
ツルコケモモは果実の直径が6~10mm程度と小さめ、オオミノツルコケモモは果実の直径が10~20mm程度と大きく、観賞価値も高いことから鉢植えとして広く流通しています。
園芸店やホームセンターなどでクランベリーとして販売されているものの多くは、オオミノツルコケモモです。
クランベリー(ツルコケモモ)の花の特徴と季節
クランベリー(ツルコケモモ)の花の咲く季節
クランベリーの花の咲く季節は初夏、5月~6月です。ブルーベリーなどの他のツツジ科の仲間と同じ頃に開花します。小さな葉が密集した枝の先に、白から淡いピンク色の小さな花を咲かせます。
クランベリー(ツルコケモモ)の花の特徴
クランベリーの花の特徴は、4枚の花びらの先端が外側に反り返るように咲くことです。イカリソウやカタクリの花のような、とても特徴的なフォルムをしています。
クランベリー(ツルコケモモ)の実の特徴と収穫時期
クランベリー(ツルコケモモ)の実の特徴
クランベリーの実は、ツルコケモモで直径6~10mm程度、オオミノツルコケモモは直径は10~20mm程度になります。9月頃から色づき始め、10月には真赤になります。真っ赤に熟したクランベリーの果実はとても可愛らしく、いつまでも眺めていられるくらいです。
クランベリー(ツルコケモモ)の収穫時期
クランベリーの収穫時期は9月~10月です。真赤に熟した果実を収穫します。ただし、クランベリーは本来、寒冷な湿地を好む植物です。観賞用に栽培することは可能ですが、暖地ではきれいに赤く熟さないこともあるようです。
クランベリー(ツルコケモモ)の味や栄養は?
クランベリー(ツルコケモモ)の味
真赤に熟したクランベリーの実は、宝石のように美しく魅力的で、見るからにおいしそうです。フレッシュのクランベリーはどんな味なのでしょうか。図鑑や本によると、酸味が強く生食には向かない、と書いてあります。
案ずるより産むが易し、クランベリーの生の実を食べて確かめてみました。フレッシュのクランベリーの実は酸っぱいし、若干の渋みはあるしで、生食には不向きでした。さらに水分も少なく、サクッという食感の後に酸っぱさと舌に残る渋味がやってきます。
フレッシュのクランベリーの実は、お世辞にもおいしいと言えるものではありませんでした。おすすめはしません。
クランベリー(ツルコケモモ)の栄養
クランベリーはポリフェノールやキナ酸、ビタミンCなどを含有していると言われています。ポリフェノールやビタミンCは美肌効果が期待できると言われている栄養素です。クランベリーを食べて美肌になりたいものです。
クランベリー(ツルコケモモ)の食べ方は?
クランベリーは酸味が強く、生食には向かないようです。クランベリーのおすすめの食べ方をご紹介します。
クランベリー(ツルコケモモ)のドライフルーツ
クランベリーのドライフルーツは、レーズンのようにクランベリーを乾燥させたものです。ドライフルーツになったクランベリーは、フレッシュの状態と違って甘みが増して食べやすくなります。そのままでも、シリアルなどに混ぜてもおいしく食べられます。
クランベリー(ツルコケモモ)のジャム
真赤に熟したクランベリーを煮詰めてジャムにしたものです。イチゴやその他の果物のジャムと同様に砂糖を加えて煮詰めるので保存ができます。パンやスコーンにつけて食べる他に、クランベリーのジャムは感謝祭の七面鳥料理のソースにも使用されます。
クランベリー(ツルコケモモ)のジュース
クランベリーの果汁を絞ってジュースにしたものです。市販のクランベリーのジュースは、糖分が加えられているので酸味も少なく、飲みやすく仕上げてあります。
クランベリー(ツルコケモモ)の育て方、栽培方法
クランベリー(ツルコケモモ)の栽培場所、用土
クランベリーは暑さに弱いので、風通し良く、西日を避けた日当たりの良い場所で管理します。夏の高温多湿に気をつけて管理してください。
クランベリーはブルーベリーなどと同じく、酸性土壌を好みます。ピートモスを混ぜるなどして、土壌を酸性にしておきましょう。鉢植えのクランベリーは、市販のブルーベリー用の培養土などが向いています。
水やり
クランベリーは乾燥に弱く、湿気が多い土壌を好みます。土が乾ききらないように管理しましょう。庭植えのクランベリーも夏はたっぷりと水やりを行います。
肥料
2月と9月に有機肥料を施します。
剪定
秋の収穫が終わったら、混み合った枝を整理するように剪定します。また、5月に花が咲いていない枝を確認し、間引くようにします。
病害虫とその対処法
クランベリーは比較的目立った病害虫の被害はありません。風通しが悪いと稀にカイガラムシが付くことがあります。見つけ次第捕殺します。日頃から風通しよく管理することが大切です。
感謝祭の七面鳥とクランベリージャムの関係
感謝祭(サンクスギビング)とは、アメリカ合衆国の祝日です。毎年11月の第4木曜日とされています。感謝祭のご馳走には七面鳥のロースト(ローストターキー)やパンプキンパイなどが並びます。この七面鳥のローストには必ずクランベリージャムのソースが添えられます。七面鳥のローストとクランベリージャムの関係は古く、1621年まで遡ります。
1620年にイギリスからアメリカ大陸に渡ってきた開拓民たちは、その年の冬の寒さと食糧不足に困窮し、近くに住むネイティブアメリカンに助けを求めたそうです。開拓民はネイティブアメリカンに穀物の育て方を教わり、秋には豊作に恵まれました。ネイティブアメリカンの知恵のお陰で冬を凌ぐのに十分な食料を得られた開拓民は、彼らを招待してお礼の宴をしたのが感謝祭の始まりだと言われています。
クランベリーを食料とすることを開拓民に教えたのもネイティブアメリカンだったということで、感謝祭のご馳走の七面鳥には必ずクランベリージャムが添えられるようになったそうです。
クランベリー(ツルコケモモ)に詳しくなって毎年花や実を楽しみましょう
真赤に熟した実が可愛らしいクランベリー。花の可愛らしさも魅力です。湿気に弱いのが難点ですが、風通しの良い場所で管理すれば夏越しも問題ありません。クランベリーの性質を知って、毎年花や実を楽しみましょう。
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