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「LOVEGREEN編集部」が監修している植物|植物図鑑

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LOVEGREEN(ラブグリーン)の編集部アカウントです。ガーデニング、家庭菜園、インドアグリーンなど、幅広い植物ジャンルに精通したメンバーが在籍し、実際の栽培経験にもとづく花・植物の育て方や楽しみ方記事、お庭の取材記事、植物にまつわる企画などを配信しています。

メリアンサス・マヨール

  • メリアンサス・マヨールは、南アフリカ原産のフランコア科メリアンサス属の常緑低木です。メリアンサス属は、以前はメリアンサス科でしたが、分類体系の変更に伴いフランコア科になりました。メリアンサス属の中でも、メリアンサス・マヨールなど数種が観賞用に栽培されています。 メリアンサス・マヨールは青みがかったグリーンの大きな葉が美しく、印象的な庭木として人気があります。葉は長さ50cm程度の大きな羽のようなフォルムで、縁はギザギザとしています。樹高は2~3m程度、生長が早く、1年で2m程まで大きくなります。暑くて乾燥した環境を好むので、水はけが悪い場所には不向きです。また、常緑ですが寒冷地では落葉することもあります。 メリアンサス・マヨールは、初夏に咲く花も印象的です。赤褐色とも暗赤色とも言い難い大きな穂のような花を咲かせます。青みがかったグリーンの葉と深い赤褐色の花のコントラストが美しく、見ていて飽きません。メリアンサス・マヨールの花は蜜線が発達していてたくさんの蜜を作ることから、honey flower や honey bush という英名を持ちます。また、学名 Melianthus も「蜜の花」という意味のギリシャ語に由来します。ちょっと素敵な英名や学名のメリアンサス・マヨールですが、幹や葉を傷つけると独特の悪臭を放ちます。

ナガミヒナゲシ

  • ナガミヒナゲシは、ケシ科の一年草。オレンジ色よりも優しい、サーモンカラーの花を咲かせます。ケシ科の花らしく、アイスランドポピーをコンパクトにしたような姿をしています。ナガミノヒナゲシと呼ばれることもあります。 花期は4月~5月、春も深まり暖かくなった頃に開花します。草丈20~60cm程度、すっと伸びた花茎の先に直径3cm程度の花を咲かせます。花が終るとケシ科特有の特徴的な実をつけます。実は、幅1cm、長さ2cm程度で縦に長いフォルムが特徴です。花に比べて地味なためあまり記憶に残らないようですが、ナガミヒナゲシ(長実雛芥子)という名前の由来となっています。 ナガミヒナゲシは、地中海沿岸地方が原産の花で、世界中に雑草として広がっています。日本でも帰化植物となって各地で花を咲かせています。日本にやってきた経緯ははっきりとしませんが、観賞用のワイルドフラワーにまざっていたのではないか、あるいは輸入の穀物などに種が紛れ込んでいたのではないかなどの説があります。特定外来生物には指定されていませんが、繁殖力が強く、他の植物の生育を邪魔をするなどの影響があるとされ、各自治体から駆除を推奨されている植物です。 繁殖力が強く、厄介な雑草と言われていますが、春の風に頼りなく花を揺らす姿は可憐そのもの。その愛らしさは立ち止まって眺めてしまうほどです。花を愛でた後、種ができる前に駆除するようにすれば、繁殖させずに楽しめるのではないでしょうか。ナガミヒナゲシは一年草なので、放っておけば秋には枯れてしまいます。土中に根が残っていても翌年また生えてくる心配はありません。 ナガミヒナゲシの葉茎を傷つけると、黄色の乳液が出てきます。この乳液にはアルカロイドが含まれているので、手がかぶれたり、はれたりすることがあります。駆除する際には軍手を着用するなどしてください。

バイモユリ

  • バイモユリは、ユリ科バイモ属の多年草です。もとは中国から薬用植物として渡ってきましたが、花の美しさから観賞用として育てられるようになりました。 バイモユリという名前は、漢字で「貝母百合」と書き、中国での生薬名である「貝母」が語源となっています。「貝母」とは地中の球根が2枚の貝を合わせたような形状をしていることに由来します。 また、アミガサユリという別名は、花びらの外側に淡いグリーン、内側に紫色の編み目模様があることから、編み笠に見立てて名付けられました。 バイモユリは、草丈50~80cm程度、華奢な茎から伸びる細い葉は先端がくるりと巻きひげ状になり、周囲の植物に絡みついて支えとします。花は白に近い淡いグリーンの釣鐘型で、うつむくように咲く姿が印象的です。花の後にできる実は六角形で、中に平たく薄い種が入っています。 絵画のような草姿と楚々とした花が美しく、観賞用として愛され育てられますが、高温多湿に弱く、夏越しができずに終わってしまうことも多いようです。

アブチロン

  • アブチロンは、熱帯~亜熱帯に数多く分布し、観葉植物や花木として流通しています。花の形は品種によって異なり、提灯に似た花を吊り下げて咲くタイプや、同じアオイ科のハイビスカスやムクゲなどに似た花を咲かせるタイプがあります。 日光を好み、気温15℃以上を保つと春から秋まで花が咲きます。花付きを良くするためには日光をよく当てるようにします。寒さにそれほど強くない植物ですが、ウキツリボク(チロリアンランプ)などは関東地方以南では戸外でも冬越しすることがよくあり、霜の当たらない条件の良い場所では庭木として楽しむことができます。 アブチロンは、昔、家畜の下痢止めに使われていたため、学名Abutilonは、ギリシャ語で否定を表す「a」、「bous(牡牛)」、「tilos(下痢)」をくっつけて読み、それが変化してつけられたと言われています。 アブチロンは別名がたくさんあり、「チロリアンランプ」「ウキツリボク(浮釣木)」「ショウジョウカ(猩猩花)」とも呼ばれています。

フリチラリア

  • フリチラリアは、ユリ科バイモ属の球根植物です。フリチラリアの仲間は豊富で、フリチラリア・インペリアリス(Fritillaria imperialis)、茶花で有名なバイモユリ(Fritillaria verticillata)、パイソン柄のような模様が印象的な(Fritillaria meleagris)、クロユリ(Fritillaria camtschatcensis)などがあります。庭植えでも切り花でも楽しめます。 花は釣鐘型に咲くのが特徴で、ちょっと変わった形状から愛好家も多い花です。フリチラリアと聞くとあまり耳馴染みがありませんが、バイモユリやクロユリは日本でも古くから茶花として親しまれてきました。茎の水分が多く水に浸けると腐りやすいので、切り花で楽しむ際には花瓶の水を少なめにすると長持ちします。 フリチラリアは春に開花し、夏には地上部が茶色くなって枯れていきます。高温多湿が苦手なので、夏は球根を掘り上げて冷暗所で保存するか、日陰に移動させて乾燥気味に管理する必要があります。

ボッグセージ(サルビア・ウルギノーサ)

  • ボックセージ(サルビア・ウルギノーサ)は、初夏から秋にかけて澄んだブルーの花を咲かせる耐寒性多年草です。ハーブの仲間ですが、用途は主に観賞用です。 名前のボッグ(Bog)は湿地を意味し、原産地では湿地や沼地のようなところに自生しています。数多くの種類のサルビア、セージ類は乾燥を好みますが、このボックセージ(サルビア・ウルギノーサ)は、極端に乾燥している土地への植栽は向かない種類です。 暑さ寒さに強く、丈夫で生長も早く、春に植栽すればその年中にたくさんの花が開花します。穂状の花のひとつひとつが小ぶりなので、繊細で優しい風情があり、涼やかな花色は夏の庭や花壇を爽やかに彩ります。

メギ

  • メギは、メギ科メギ属の落葉低木です。日本の本州、四国、九州に4種、世界には約500種が分布しています。メギは漢字で目木と書き、枝や根に含まれるベルベリンに殺菌や抗菌の効果があることから、目薬に利用されていることに由来します。また、地域によっては「メギの箸で食べると、ものもらいによい」といった伝承もあります。 メギは、春の花、夏のみずみずしい葉、秋の赤い実と紅葉と、四季を通して美しい姿を楽しめる庭木です。樹高は2m程度、枝にはトゲがあります。メギのトゲは葉が変形したもので、密度高く茂った葉のなかに鋭いトゲを隠し持っています。このトゲのために、「ヨロイドオシ」「コトリトマラズ」といったおもしろい別名があります。強い刈り込みにも耐え、葉の密度が高く、トゲもあることから、生垣としても人気があります。メギは、丸みを帯びた葉のフォルムと、色の美しさも魅力の一つです。葉の色は、グリーン、オーレア呼ばれるライムグリーン、プルプレアやパープレアと呼ばれる暗い赤、斑入りなどがあり、カラーリーフの低木として重宝します。

カタクリ

  • カタクリは、ユリ科カタクリ属の多年草です。まだ雪の残る森や山林でいち早く赤紫やピンクの花を咲かせ、春の訪れを告げてくれる存在で「スプリングエフェメラル(春の妖精)」とも呼ばれます。まれに白花を見かけることもあります。森の中の開けた場所で群生している姿は目を見張るほどの美しさです。うつむくように咲く花は、開花とともに花弁が反り返り、曇りや雨、そして夜になると花が閉じるという特徴があります。花が終わった後、草木が勢い良く生い茂る初夏には早々と地上部を枯らして休眠に入り、春のほんの2か月程度の限られた期間しかその姿を見ることができません。 カタクリの球根からは良質なデンプンが採れるため、かつては球根から抽出したデンプンを片栗粉として調理に用いていました。近年では、ジャガイモやサツマイモから抽出したデンプンが用いられるようになっています。原材料が変わった後も、片栗粉という名前のみが残っています。 都市開発や森林の荒廃、乱獲などで一時は群生地が少なくなりましたが、保護活動によって再び花を見られるようになった地域もあります。

ハエマンサス(マユハケオモト)

  • ハエマンサスは、ヒガンバナ科ハエマンサス属の非耐寒性球根植物です。球根は大きく、肉厚な鱗茎を形成します。アフリカ南部原産で、乾燥した地域を得意とする植物です。ハエマンサスの仲間は、太く水分を含んだ多肉質の茎の先にブラシのような、独特のフォルムの花を咲かせます。 アカハナマユハケオモトは、アフリカ南西部に自生する品種で、秋に深紅の花を咲かせます。英名の Blood lily は、この花の色に由来します。同じく、学名の Haemanthus も、ギリシャ語の「血」と「花」に由来しています。 ハエマンサスには冬生育型と夏生育型があり、それぞれ生育期ではない季節になると落葉し(一部常緑種もある)、休眠します。冬生育型では、マユハケオモトが有名です。マユハケオモトは、日陰を好むハエマンサスで、冬に真白で大きな筆やブラシのようなフォルムの花を咲かせます。常緑種ですが、夏は休眠しています。

イエライシャン(夜来香)

  • イエライシャンは、キョウチクトウ科テロスマ属の常緑つる性木本。以前はガガイモ科に分類されていましたが、見直されて現在はキョウチクトウ科となっています。 イエライシャンの花は、直径1cm程、基部は筒状で花の先は5枚に裂けています。この小さな花を、葉の脇から伸ばした茎の先に複数個咲かせます。花の色は、咲き始めは淡い黄緑、咲き進むに従って黄色に変化していきます。葉は大きなハート型で、色ははっきりとしたグリーン、つるを伸ばして周囲に絡みつきながら生長し、株元に近づくにつれて木質化します。イエライシャンは熱帯アジア原産の花木で、日本の屋外での越冬は難しいとされており、多くは温室で育てられています。 イエライシャンは、香りの良い花を咲かせることで有名な花。イエライシャンの香りは特に夜に強くなり、官能的とも評されるほど甘く濃厚です。数個の花を置いておくだけで、部屋中が甘い香りでいっぱいになるほどです。中国ではこの花から精油を抽出するほか、食用にするそうです。また、イエライシャンという名前は、中国語の「夜来香(イエライシャン)」に由来し、夜になると香りが強くなることが理由です。 イエライシャンの学名の Telosma は、ギリシャ語の「遠い」「香り」に由来し、イエライシャンの香りが遠くまで香ることを意味しています。また、cordata はハート型という意味で、葉の形に由来します。 「夜来香」とよばれる植物は3種類あります。このイエライシャン(Telosma cordata)、イランイラン(Cananga odorata)、チューベローズ(Polianthes tuberosa)です。これらはすべて夜に香りが強くなることから「夜来香」とよばれるようになりました。正式な植物名としてイエライシャンというのは、このキョウチクトウ科テロスマ属のイエライシャン(Telosma cordata)です。
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