ムシトリスミレ
- ムシトリスミレは、タヌキモ科ムシトリスミレ属の多年草であり、食虫植物の仲間です。スミレのような小ぶりで可憐な花を咲かせること、食虫植物であることからムシトリスミレと名付けられていますが、スミレの仲間ではありません。 ムシトリスミレは、表面に線毛が密生している3~8cmの葉をロゼットに広げ、そこから粘液を出します。この粘液で虫を捕まえて、さらに消化液を出して溶かして、栄養を吸収します。捕獲のための粘液と栄養を吸収するための消化液の2種類を出しているという仕組みです。ムシトリスミレの花が咲くのは早春から夏、10~15cmの細い花茎を伸ばし、その先に2~3cmの花を1つ咲かせます。花のフォルムは後ろに突き出した筒状、色は白、ピンク、紫などで、スミレに似ています。 ムシトリスミレ属は約50種ほどがあり、多くは北半球と南アメリカ西部に分布しています。日本にもムシトリスミレとコウシンソウという仲間の2種が自生しています。特にコウシンソウは自生地が限られていて、数も減少傾向にあるので、保護していきたい日本固有種です。


































