アザミ
- アザミとは、キク科アザミ属の多年草や越年草の総称です。北半球の温帯から寒帯まで、世界に約300種が分布していて、その中でも日本は60種以上が確認されているアザミ大国です。日本のアザミは北から南まで日本全国に分布していて、咲き方やフォルムなど、変化の具合も多様です。さらに自然交雑もしやすいので、品種の判別が難しいとも言われています。 アザミは葉茎にトゲがあり、多くが赤や赤紫、ピンクの花を咲かせますが、まれに白い花を咲かせるものもあります。アザミの特徴は品種ごとに差が大きく、書ききれないほどです。開花時に根生葉(こんせいよう)があるもの、枯れてなくなるもの、総苞片が開いているもの、ウロコのように閉じて重なっているもの、総苞に粘つきがあるもの、ないもの、花が上を向いて咲くもの、下向きに咲くものなど、きりがありません。さらに花の色や大きさ、草丈などの違いがあります。新芽や若い茎は食用にされます。また、モリアザミの根は「ヤマゴボウ」という名前で漬物にされ、流通しています。乾燥させたアザミの根は、生薬として利用されています。 日本には60種以上のアザミが自生していますが、多くは野に咲く花として愛されています。園芸品種として流通しているものは、日本産のノアザミから改良された品種で、ドイツアザミとも呼ばれ、切り花や鉢植えで人気があります。丈夫で花付きが良く、育てやすいのが特徴です。 ※根生葉(こんせいよう)とは、茎の基部についている葉のこと。地面から直接出ているように見えるのが特徴です。


































