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「LOVEGREEN編集部」が監修している植物|植物図鑑

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LOVEGREEN編集部アカウントです。編集部のスタッフが監修をしています。

カタクリ(片栗)

  • カタクリ(片栗)は、ユリ科カタクリ属の多年草です。まだ雪の残る森や山林でいちはやく赤紫やピンクの花を咲かせ、春の訪れを告げてくれる存在で「スプリングエフェメラル=春の妖精」とも表現されます。まれに白花が咲いていることもあります。森の中の開けた場所で群生している姿は目を見張るほどの美しさです。うつむくように咲く花は、開花とともに花弁が反り返り、曇りや雨、夜になると花が閉じるという特徴があります。花後、草木が勢い良く生い茂る初夏には早々と地上部を枯らして休眠に入る、春のほんの2か月程度しか見ることのできない花です。 カタクリ(片栗)の球根からは良質なデンプンが取れるため、かつては球根から抽出したデンプンを片栗粉として調理に用いていました。近年では、ジャガイモやサツマイモから抽出したデンプンが用いられるようになっています。原材料が変わった後も、片栗粉という名前のみが残っています。 都市開発や森林の荒廃、乱獲などで一時は群生地が少なくなりましたが、保護活動によって再び花を見られるようになった地域もあります。

ハエマンサス(マユハケオモト)

  • ハエマンサスは、ヒガンバナ科ハエマンサス属の非耐寒性球根植物です。球根は大きく、肉厚な鱗茎を形成します。アフリカ南部原産で、乾燥した地域を得意とする植物です。ハエマンサスの仲間は、太く水分を含んだ多肉質の茎の先にブラシのような、独特のフォルムの花を咲かせます。 アカハナマユハケオモトは、アフリカ南西部に自生する品種で、秋に深紅の花を咲かせます。英名の Blood lily は、この花の色に由来します。同じく、学名の Haemanthus も、ギリシャ語の「血」と「花」に由来しています。 ハエマンサスには冬生育型と夏生育型があり、それぞれ生育期ではない季節になると落葉し(一部常緑種もある)、休眠します。冬生育型では、マユハケオモトが有名です。マユハケオモトは、日陰を好むハエマンサスで、冬に真白で大きな筆やブラシのようなフォルムの花を咲かせます。常緑種ですが、夏は休眠しています。

イエライシャン(夜来香)

  • イエライシャンは、キョウチクトウ科テロスマ属の常緑つる性木本。以前はガガイモ科に分類されていましたが、見直されて現在はキョウチクトウ科となっています。 イエライシャンの花は、直径1cm程、基部は筒状で花の先は5枚に裂けています。この小さな花を、葉の脇から伸ばした茎の先に複数個咲かせます。花の色は、咲き始めは淡い黄緑、咲き進むに従って黄色に変化していきます。葉は大きなハート型で、色ははっきりとしたグリーン、つるを伸ばして周囲に絡みつきながら生長し、株元に近づくにつれて木質化します。イエライシャンは熱帯アジア原産の花木で、日本の屋外での越冬は難しいとされており、多くは温室で育てられています。 イエライシャンは、香りの良い花を咲かせることで有名な花。イエライシャンの香りは特に夜に強くなり、官能的とも評されるほど甘く濃厚です。数個の花を置いておくだけで、部屋中が甘い香りでいっぱいになるほどです。中国ではこの花から精油を抽出するほか、食用にするそうです。また、イエライシャンという名前は、中国語の「夜来香(イエライシャン)」に由来し、夜になると香りが強くなることが理由です。 イエライシャンの学名の Telosma は、ギリシャ語の「遠い」「香り」に由来し、イエライシャンの香りが遠くまで香ることを意味しています。また、cordata はハート型という意味で、葉の形に由来します。 「夜来香」とよばれる植物は3種類あります。このイエライシャン(Telosma cordata)、イランイラン(Cananga odorata)、チューベローズ(Polianthes tuberosa)です。これらはすべて夜に香りが強くなることから「夜来香」とよばれるようになりました。正式な植物名としてイエライシャンというのは、このキョウチクトウ科テロスマ属のイエライシャン(Telosma cordata)です。

コモンセージ

  • コモンセージは、ヨーロッパ地中海原産のシソ科の多年草、または常緑低木。セージには多くの種類があり、食用と観賞用に分けられますが、料理のスパイスや臭み消し、ハーブティーなどに使われるセージといえば主に「コモンセージ」Salvia officinalisです。コモンセージは、古代ギリシャ・ローマの時代から免疫力を助ける薬草や香辛料として活用され、長寿のハーブの呼び名もあります。 コモンセージは、初夏に咲く青紫色の花や常緑のシルバーグリーンの葉が美しいことから、食用だけでなく観賞用としても用いられます。葉は肉厚で全体に白い毛が生えていて、このシルバーがかった薄緑色の美しい葉色はセージグリーンと呼ばれています。葉は、ミントに似た清涼感のある爽やかな香りがします。

サンカヨウ(山荷葉)

  • サンカヨウ(山荷葉)は、北海道から日本海側北部に自生するメギ科サンカヨウ属の多年草。雨に濡れると花びらがガラスのように透明になることで有名な花です。 サンカヨウ(山荷葉)は、日本、サハリン、北アメリカ、中国など北の方の山林に分布しています。雪深い地域も多く、開花時期は梅雨の頃ですが、雪解けが遅い年は開花も遅くなります。 サンカヨウ(山荷葉)は、草丈30~50cm程度、葉は茎の上部で互生し、その先に数個の白い花を咲かせます。サンカヨウ(山荷葉)という名前の由来は、葉の見た目によります。荷葉とは蓮の葉のことで、互生した2枚の葉が丸く大きな1枚の葉に見えることから、これを蓮の葉に見立て「山の蓮」という意味で名付けられました。また学名の Diphylleia はギリシャ語で「2枚の葉」という意味です。サンカヨウ(山荷葉)の2枚の葉はよく見ると、下から出ている葉が大きくて葉柄も長く、上の葉は小さく、上の葉の脇からちょこんと出ているような様子です。上下の葉はどちらも鋸歯があります。 サンカヨウ(山荷葉)の花の色は白、花びらは6枚です。正確には花びらのように見える部分はがく片で、最初は12枚あるものが開花時に外側6枚が取れて、内側の白い6枚が花びらのように残ります。便宜上この白い6枚のがく片を花びらとよんでいます。花の後に青色の楕円形の実をつけます。 サンカヨウ(山荷葉)の花は、水に濡れると透明になることからスケルトンフラワーという別名もあります。この花びらが透明になる仕組みはちょっと複雑で、水に濡れたからといって必ず透明になるわけではありません。長雨や湿度などで花びらが水分を含むなど諸条件が満たされたときに透けたように見えるようです。実際に透明になるというよりは、花びらの持つ色素が光の屈折で人間の目にどのように映るかということです。簡単に言うと、長雨や湿気でしっとりと花びらに浸透した水分が、光の屈折で透明になったように見えるとい仕組みです。ガラスのように透明になったサンカヨウ(山荷葉)に会えるかどうかは、諸条件が合致した時にしか起こらない幸運です。  

セージ

  • セージは、ヨーロッパ地中海原産のシソ科のハーブ。 「コモンセージ」「ホワイトセージ」「チェリーセージ」「ロシアンセージ」など、種類が豊富で食用と観賞用があります。品種によって花色は、青、赤、紫、ピンク、白などがあり、花期も種類ごとに異なります。 セージは基本的には耐寒性や耐暑性が強いものが多いですが、ペインテッドセージ(サルビアホルミナム)のように夏の暑さに弱いものや、ディスカラーセージ(サルビア・ディスカラー)のように寒さにそれほど強くないものもあります。育てる際には耐寒性や耐暑性を確認しましょう。 料理のスパイスや臭み消し、ハーブティーなどに使われるセージといえば主に「コモンセージ」Salvia officinalisのことをいいます。コモンセージは、古代ギリシャ・ローマの時代から免疫力を助ける薬草や香辛料として活用され、長寿のハーブとも呼ばれてきました。和名では「ヤクヨウサルビア」と呼ばれています。

フランネルソウ

  • フランネルソウは、白いうぶ毛に覆われたシルバーの葉茎が特徴的な耐寒性多年草。葉がまるでフェルトのような質感なので、フランネルソウと呼ばれています。和名の酔仙翁(スイセンノウ)は、赤やピンクの花が酔っぱらったおじいさんのように見えることからその名が付いたとされています。 花色は、赤、ピンク、白、複色などがあり、濃いピンク色をよく見かけます。咲き方は一重咲きのほか、八重咲き品種もあります。 草丈は60~100cmほどで、枝分かれして初夏に次々と花を咲かせます。暑さ、寒さに強く、やせ地でもよく育ち、乾燥にも耐えるのですが、多湿や蒸れに弱い性質があります。そのため、日本では梅雨や長雨の時期に蒸れて枯れてしまうことがあり、短命な多年草や二年草扱いとされることもあります。冬も常緑でカラーリーフとして楽しめます。基本的には、こぼれ種で増えるほど丈夫な植物です。

カリガネソウ

  • カリガネソウは、夏に青紫色の花を咲かせるシソ科の多年草。日本在来種で、他にも朝鮮半島や中国に分布しています。カリガネソウという名前は、花のフォルムが鳥の雁(がん)が羽を広げて飛ぶ様子を連想させること、「雁」の字の訓読みは「かりがね」であることに由来します。 カリガネソウは、花びらの外に大きく飛び出したしべ類と、左右に広がった花びらが鳥や蝶を思わせるフォルムの花です。大型の多年草で、草丈は1m以上になります。分岐した枝の先に数個ずつ花を咲かせます。葉は5~15cmほどの楕円形で縁にはギザギザとした鋸歯があります。葉茎を折ると独特の臭気があるのも特徴です。里山近くの山野に自生するような花ですが、山野草として人気があります。また、斑入り種やピンクの花を咲かせる園芸品種もあります。 カリガネソウは、以前はダンギクなどと一緒にクマツヅラ科カリガネソウ属に分類されていましたが、分類体系の見直しからシソ科カリガネソウ属へと変更になりました。これに伴って学名も「Caryopteris divaricata」から「Tripora divaricata」へと変更されています。

ネムノキ(合歓木)

  • ネムノキ(合歓木)は、マメ科ネムノキ属の落葉高木です。地植えにしておくと10mくらいにまで大きくなります。日本原産で、山野に自生しているような木です。丈夫でよく育つことから、庭木の他、公園や寺社などにも好まれて使用されます。 ネムノキ(合歓木)は、水鳥の産毛のようなふわふわとした花と、葉の就眠運動(しゅうみんうんどう)が特徴です。花の色は、中心近くは白、花びらの外側に向かって淡いピンクへと変化していきます。ふわふわとした淡いピンクの花が高木の上の方の枝に咲いている姿は、いつまでも眺めていたくなる愛らしさです。 もう一つの特徴である葉の就眠運動とは、「ネムノキ(合歓木)」の名前の由来にもなっているものです。葉は、鳥の羽のようなフォルムの羽状複葉(うじょうふくよう)です。羽状複葉とは、葉柄の両側に小さな葉が羽のように広がっている様子を言います。ネムノキ(合歓木)の名前は夜になるとこの葉を合わせて、眠るように閉じることから付けられたと言われています。「合歓木」という漢字は中国名を当てたものです。中国では就眠運動の様子を仲睦まじく眠る夫婦に見立て、夫婦円満の縁起木とされています。

スパティフィラム

  • スパティフィラムは熱帯アメリカの多年草で、アンスリウムやカラーなどと同じサトイモ科に属しています。仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる、一見花びらのように見える白い部分は、葉の一部で花ではありません。仏炎苞に包まれた黄色い部分のことを肉穂花序といい、これがスパティフィラムの花です。 小型種から大型種まで様々な品種がありますが、日本で作出されたスパティフィラム・メリーが一般的に多く流通しているようです。 寒さに弱いので、基本的には鉢植えで育てて室内の明るい場所で管理します。日光が強すぎると白い花が緑がかり、花付きが悪くなります。夏の間の気温が高い時期であれば、屋外の涼しい日陰~半日陰で花を楽しむこともできます。肥料を好み、施肥が足りないと花付きが悪くなることがあります。

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