- センリョウは、山林の湿った半日陰地に自生し、晩秋に赤い実をつけるセンリョウ科の常緑低木です。極端な乾燥には注意が必要ですが、丈夫で育てやすい樹木です。 初夏に新梢の先端に穂状に小さく黄緑色の花が咲いたあと、直径5~6mmのツヤツヤした実をつけ、晩秋に赤く熟します。別名「草珊瑚(クササンゴ)」と呼ばれるほど鮮やかな色合いの実は、花が少なくなる冬に、庭木として明るい彩りを添えてくれます。 古くからナンテンやマンリョウとともに縁起の良い木として親しまれ、お正月用の生け花の花材にも使われてきました。全国の花の卸売市場では、12月の半ばごろ、年に一度「千両市」というセリが行われ、そこで仕入れたセンリョウが12月後半から店先に並びます。 センリョウは、もともと仙蓼という漢字が当てられていましたが、江戸時代に千両へと変わりました。理由は、同じ赤い実をつける縁起の良いマンリョウに似ているものの、マンリョウより実つきが少ないためセンリョウと呼ばれるようになったと言われています。


































