正月飾りはいつからいつまで飾る?門松、しめ飾り、鏡餅を飾る時期と理由
LOVEGREEN編集部
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毎年飾る正月飾り。クリスマスが終われば、とたんに街中のあちらこちらに門松やしめ縄などの正月飾りが登場しますよね。 小さいころから何気なく身近にある正月飾りについて、 それぞれにどんな意味があり、いつからいつまで飾っておき、その後どうすればよいのかはご存知でしょうか?
日本人であれば、無病息災や豊作を願ったり、お世話になった方へ年賀状を送るなどお正月は特別な時期でもあります。だからこそ、正月飾りのたしなみについて少し知っておくと役立つことがあるかもしれません。
目次
- そもそも正月の定義とは|いつからいつまで?
- 正月飾りとは?
- 正月飾り|門松はいつ飾る?飾る理由、時期、置き方、飾り方
- 正月飾り|しめ飾りはいつ飾る?飾る理由
- 正月飾り|鏡餅はいつ飾る?飾る理由と置き場所
- 正月飾りはいつまで飾る?
そもそも正月の定義とは|いつからいつまで?
正月とは本来、その年の豊穣を司る年神様(としがみさま)をお迎えする行事で、1月の別名です。
現在は、1月1日から1月3日までを三が日、1月7日までを松の内(あるいは松七日)と呼んで、この期間を「正月」としています。地方によっては1月20日までを正月とすることもあります。(二十日正月・骨正月)年神様は年初に訪れ、その年の豊作と無病息災を約束してくださると言われています。
また、新年に交わす「明けましておめでとうございます」は実は年が明け年神様を迎える際の祝福の言葉でした。「新しい春を迎え芽が出る」と言う意味から「めでたい(芽出度い)」と言う言葉ができていると言われています。
1年の始めである正月は春の始まりすなわち「立春」とも考えられており、神様への感謝の言葉を人々の間で交わすことによって心から年神様を迎えたことを喜びあったのですね。
正月飾りとは?
その年の豊穣を司る年神様(としがみさま)をお迎えする行事である正月。その正月に門や玄関、室内に飾るものの総称が正月飾りと呼ばれています。
年神様は冬でも緑を絶やさない松の枝を頼りに、それぞれの家に帰ってきます。玄関や門に飾る松飾りやしめ飾りは、年神様が地上に降りてくる際に家々を訪れる目印であり、正月中滞在する場所、依代(よりしろ)です。
室内に飾る鏡餅は新年の神様である、年神様の依り代、つまり居場所です。年神様は新しい年の幸福を持ってきてくれる存在。来ていただいた年神様をもてなすために用意するのが鏡餅は、年神様の依代であり、お供え物でもあります。
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正月飾り|門松はいつ飾る?飾る理由、時期、置き方、飾り方
お正月といえば門松と連想させるほど、門松は正月飾りの代表的な装飾ですね。
では、門松はなんのために飾るのでしょうか。
門松は年神様が地上に降りてくる際に家々を訪れる目印となり、宿る場所と言われています。なので、門松を飾る場所は玄関などの入り口に置きます。門松を置いている=我が家は神様をお迎えする準備ができていますよと言うシンボルにもなるのですね。
また、12月28日までに門松を設置するのがよいとされており、29日は「九松」と言われ、「苦待つ」や「二重苦」の意味もあるようで、この日の設置は避けた方がよいと言われています。31日も新年まで1日しかないため、「一夜飾り」と表現され、神様に失礼とされています。
クリスマスディスプレイを楽しむ家庭が多い現在では、25日以降かつ末広がりの意味をもつ縁起のよい28日もしくは30日に施す方が多いようです。
正月飾り|しめ飾りはいつ飾る?飾る理由
神社など神様をまつる神聖な場所に現世との境界の印として施されているのが、しめ縄です。
しめ縄に縁起物などの飾りをつけたものをしめ飾りと言います。これもやはり正月行事の一環ですので、しめ飾りのある家が年神様をお迎えする準備ができていて、神聖な場所であることを意味しています。しめ飾りがあることで、その場所が安全かつ清らかな場所となり年神様も安心して降りてきてくださるのですね。
本来ならば豊作を願う意味のある稲のわらで作られたものを飾るのが一般的でしたが、最近は伝統的なしめ飾りをアレンジしたタイプも増えています。
締め飾りはいつ飾る?
締め飾りを飾る時期は、門松と同じがよいとされており玄関に付けます。
クリスマスリースを飾る家庭が多い現在では、25日以降の26日~27日、一番多いのは末広がりの意味をもつ縁起のよい28日、もしくは30日に施す方が多いようです。
正月飾り|鏡餅はいつ飾る?飾る理由と置き場所
鏡餅(かがみもち)もまた、お正月にかかせない正月飾りのひとつ。
最近は鏡餅を飾らない家庭が増えたようですが、日本古来の伝統である鏡餅の意味を知り、日本人として大切な文化を継承していきたいですね。鏡餅と言っても、現代の鏡を連想させる形状ではありませんよね。でも、昔の鏡は青銅で作られ鏡餅のような丸形で神事などに用いられるものだったようです。
鏡には神様が宿ると言われており、鏡に似せた餅を飾って神様と共に新年を祝う意味を込めて鏡餅を飾ります。また、鏡餅の飾りにはそれぞれ意味があります。鏡餅が乗っている台は、「三宝(さんぽう)」と呼び古来より神事に使われています。
そして、丸形の餅は「円満」を意味し、上下2つ重なっていることから「かさねがさね」となり、「円満に年を重ねる」と言う意味になります。餅の上に乗っているのは「橙(だいだい)」と呼び昔はミカン科の橙の果実を使用していましたが、現在では、代用のミカンが子孫繁栄や長寿を意味しています。
鏡餅の下から垂れ下がっている紅白の紙は「御弊(ごへい)」と呼び四方に繁栄するような願いが込められており、赤色には魔除けがあると言われています。餅の下に敷いてある赤い縁取りの紙は「四方紅(しほうべに)」と言い災いを払い、1年の繁栄を願うものです。
また葉っぱは「裏白(うらじろ)」と言い、シダの葉っぱです。シダは古い葉を落とさず新しい葉も育つため末永い繁栄を願うものです。また左右対になって葉が生長することから、夫婦円満の意味も含まれています。
鏡餅はいつ飾る?
クリスマスリースを楽しむ家庭が多い現在では、25日以降の26日~27日、一番多いのは末広がりの意味をもつ縁起のよい28日、もしくは30日に飾るご家庭が多いようです。
鏡餅を飾る場所は、神様に滞在していただく場所です。床の間や神棚に飾るのがベストです。床の間や神棚がなければ、リビングや人の集まる部屋でも問題ありません。
▼鏡餅について詳しくご紹介しています
正月飾りはいつまで飾る?
さて、新年の縁起ものを飾り、無事に年も明けたのちに正月飾りはいつまで飾ればよいのでしょうか?
門松と締め飾りはいつまで飾る?
門松およびしめ飾りについては、一般的に「松の内」とされる1月7日まで飾ります。(地域によって異なります)正月飾りは、各地域で定められた時期に近所の神社に持っていき処分します。
画像素材:PIXTA
1月15日の小正月に神社で行われる「どんど焼き」や「お炊き上げ」で正月飾りを集めて焼きます。このときの火で焼かれたお餅やお団子を食べると1年健康でいられると言われています。
▼小正月についてはこちらをどうぞ
鏡餅はいつまで飾る?
鏡餅は1月11日のぞろ目の日に下ろすのが縁起がよいとされ、この日に鏡開きをおこない、お供えした鏡餅を下ろしてお雑煮などに入れて家族で食しましょう。
▼鏡開きついてはこちらをどうぞ
正月飾りのたしなみをご紹介させていただきましたが、いかがでしたか?
ひとつひとつに大切な意味をもつ正月飾り。すべてにプラスの願いごとが込められていますよね。そんな願いを知ると、飾っている間もポジティブな気分になり、気持ちよく新年を迎えられそうですよね。
ちなみに喪中の方は、新年のご挨拶である年賀状は控えられると思いますが正月飾りについては飾っても問題ないようですので、新しい年が健康でよい年であることを祈念する意味をふくめ飾ってみてはいかがでしょうか。
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