ディアスキア 草花 ディアスキアは、南アフリカ原産のゴマノハグサ科の草花です。種類によって一年草と多年草があり、穂状につく小花がかわいらしく、花壇や寄せ植えの材料として人気があります。 ある程度の耐寒性があるので、温暖地では戸外で冬越しが可能です。高温多湿に弱く、梅雨の時期から夏を風通し良く管理できれば、長期間花を楽しむことができます。
コオニユリ 球根 コオニユリは、日本全国の草地や湿地に自生する、ユリ科ユリ属の球根植物です。草丈100~150cm程度、花径の先にオレンジ色で褐色の斑点のある花を複数咲かせます。花はうつむくように下を向き、花びらは後方へ反り返ります。このため、しべ類が外に飛び出すように見えるのが特徴です。 よく似た花にオニユリがありますが、コオニユリは全体的に小ぶりです。また、オニユリは種を作らず、葉の基部にむかごを作りますが、コオニユリは種を作り、むかごは作りません。また、花のサイズもオニユリは花径10cm近くと大きな花を咲かせますが、コオニユリは花径6~7cmと小ぶりです。 コオニユリの球根は食用にできます。百合根という名前で流通しているのは、食用にするためにコオニユリから作られた品種です。
ドウダンツツジ(灯台躑躅) 庭木落葉 ドウダンツツジは、春にすずらんに似た白いつぼ型の小さな花を咲かせるツツジ科の落葉低木。秋に色づく紅葉も美しく、春の花、夏の青葉、秋の紅葉と四季を通して見どころの多い植物です。 自然樹形の他、刈り込みに堪えるので生垣などにもよく利用され、剪定の仕方次第で趣きはかなり変わります。葉の表情や枝ぶりは、洋風、和風のどちらにも合うので利用範囲が広く、庭木として多く利用されています。 枝ぶりや葉の表情が美しく、切り花としての流通量も多く、人気の枝もののひとつです。
ミツバツチグリ 草花 ミツバツチグリは、バラ科キジムシロ属の多年草です。日本在来種で、北海道から九州まで自生しています。ミツバツチグリという名前は、葉が3枚の小葉からなる複葉であること、ツチグリという植物に似ていることに由来します。ツチグリの根は食用になりますが、ミツバツチグリは食べられません。 ミツバツチグリは、春の芽吹きとほぼ同時期に小さな花を咲かせるので、咲き始めの頃の葉は小さく、徐々に大きくなります。花色は黄色、花びらは5枚、花径1~1.5cm程度、ヘビイチゴの花に似ています。日当たりの良い場所から、落葉樹の下のような明るい半日陰を好み、地下茎で増えていきます。また、地上部もほふくするように伸びていくので、うまくいけば花の絨毯のような景色を作ることができます。
フウチソウ(風知草) 草花 フウチソウ(風知草)は、日本の太平洋側を原産とするの1属1種の多年草で、古くから盆栽、山野草として愛されてきました。学名の Hakonechloa は、「箱根産の草」という意味で、箱根近辺に多く見られることに由来しているそうです。 ウラハグサ(裏葉草)という和名の由来は、葉の表裏が反転していることにちなみます。ウラハグサ(裏葉草)のなかでも斑入り種や葉の色が美しい品種がフウチソウ(風知草)という名前で流通しています。黄色い葉に緑色の筋が入る斑入り種の金裏葉草(キンウラハグサ)、明るい黄緑色の葉を持つ黄金風知草(オウゴンフウチソウ)や、葉の先端が赤くなる紅風知草(ベニフウチソウ)などの品種があります。風に揺れる葉が涼しげで、夏にぴったりの素材です。 フウチソウ(風知草)は、水はけさえ良ければあまり土壌を選ばず、半日陰で栽培可能なので、シェードガーデンの強い味方です。冬には地上部が枯れたようになって越冬しますが、また春に茂ります。夏には花を咲かせますが、地味なためあまり観賞価値はありません。葉を下垂させるようにこんもりと茂るので、少し高さのあるスペースの縁などに植えると軽やかな草姿を楽しめます。
ダイダイ(橙) 庭木常緑 ダイダイは、ミカン科ミカン属の常緑樹です。冬に実る果実は、明るいオレンジ色で球形、果皮に厚みがあり、果肉は酸味があります。ダイダイは、新しい果実が実ってからも古い果実が数年枝に残ることや、ダイダイという名前が「代々」を連想させることから、子孫繁栄の縁起の良い木とされ、正月飾りに利用されることで有名です。また、枝に残った古い果実がもう一度緑色に戻るというのが特徴で、回青橙という別名があります。「だいだい色」の語源は、ダイダイの果実の色に由来しています。 ダイダイは、インドのヒマラヤ地方原産で、変異をしながら世界中に広まっていったと考えられています。日本には、古来に中国を経由して渡来しました。英名を Bitter orange(ビターオレンジ)というように、果実は酸味が強く苦味があるので生食には不向きですが、ポン酢やマーマレードに利用される他、果皮を乾燥させたものは橙皮という名の生薬として利用されています。また、ダイダイの花には芳香があり、ネロリという精油の原料にされています。
クラブアップル 庭木落葉 クラブアップルは、リンゴの中でも小さな実がつく種類の総称です。春から初夏に花が咲き、秋にさくらんぼのような小さな赤い果実がたわわに実ります。種類によって花の色や樹形などが異なり、花色は白やピンクの濃淡、咲き方は一重のほか八重咲きがあります。花も実も観賞価値があるため、街路樹、公園樹、庭木やシンボルツリーのほか、盆栽としても使われています。
オトメユリ(ヒメサユリ) 球根 オトメユリは、山形、福島、新潟の県境付近に自生する、日本固有種のユリです。オトメユリの花色はピンク、6枚の花びらはラッパ状に開き、花びらは反り返りません。草丈30~60cm程度、花茎の先に横向きに花を咲かせます。花は直径6cm程度と小ぶりで、開花時期は他のユリよりも少し早く5月~6月です。花の咲く時期が早いことから姫早百合(ヒメサユリ)という名前がついたと言われています。また、学名の種小名である rubellum は、やや赤いという意味のラテン語で、オトメユリの花色が由来となっています。よく似たユリにササユリがありますが、オトメユリは花粉が黄色く、ササユリは赤いので見分けがつきます。 オトメユリの花には芳香があり、小ぶりで控えめな花姿も相まって、ファンの多い花です。自生地が限られており、絶滅が危惧されているので、この美しい日本固有種を大切にしていきたいものです。オトメユリを親に交配された園芸種が流通しているので、可憐な美しさを育てて楽しむことができます。
ムシトリナデシコ(虫取撫子) 草花 ムシトリナデシコ(虫取撫子)は、ナデシコ科マンテマ属の一年草(越年することもある)です。ヨーロッパ原産で、日本には観賞用として渡来したものが帰化していて、河原や空き地など、身近な場所で見かける野草です。 ムシトリナデシコ(虫取撫子)は、草丈30~60cm、花径1cm足らず、花びらは5枚、花の下が筒状になった小さな花を複数咲かせます。花色は通常濃いピンク、まれに白花を咲かせることもあります。花の下の茎から粘液を出していて、虫がくっつくことからムシトリナデシコ(虫取撫子)と名付けられましたが、食虫植物ではありません。実際に花は虫媒花で、蝶などが蜜を求めてやってきます。この粘液の役割は、虫の食害から身を守るためではないか、と推測されています。
レンゲショウマ 草花 レンゲショウマは日本固有の植物で、東北南部から近畿地方の標高の高い深山や落葉樹林の林床などに自生するキンポウゲ科の多年草です。7月~8月にかけて、株元から長い茎を伸ばし、小さな粒のような丸いつぼみが少しずつ膨らみ、うつむきがちに可愛らしい花が開花します。開花までの愛らしい姿に魅了される人は多く、愛好家もいるほどです。