葛
- 葛は、日本の山野及び街中の公園や空き地などで見かけるつる性の多年草、読み方は「くず」です。秋の七草の一つに数えられています。薬用や食用に利用される傍ら、繁殖力が強く、駆除が困難な雑草としても扱われている、身近な野草です。 葛は、赤紫色のフジに似た花を咲かせます。大きさは1~2cm程度のマメ科特有の蝶形花が集まって咲き、ぶどうジュースのような甘い香りがあります。色鮮やかで香りの良い花を咲かせますが、葉が大きく、よく茂るので、葉に隠れて見えないこともあります。空き地や河原など、身近な場所に茂っているのに、花の記憶がないという人も多いのではないでしょうか。 葛のつるは太く丈夫で、3枚の小葉からなる大きな葉を茂らせます。葉や茎に産毛のような細かい毛があります。土中に太い根を伸ばし、山芋のような塊根を形成するのも特徴です。根は太く長いので駆除が困難と厄介がられることもありますが、実は良質なでんぷん質が豊富で、食用や薬用にされる有用植物です。葛の根からは、葛根湯(かっこんとう)や葛湯(くずゆ)などの生薬が作られています。他にも、葛粉(くずこ)、葛餅(くずもち)、葛切り(くずきり)などの和菓子の原料にもされています。 葛の葉の裏の色は白っぽく、風に吹かれて葉裏が見えることから裏見草(ウラミグサ)と呼ばれ、「恨み」とかけて枕詞に使用されます。